デジタルカメラマガジン

新連載「One and Only」で中井精也がα1を選ぶ理由

αUniverseとの連動企画が再始動

中井精也さん

ソニーのαシリーズのブランディングページ「αUniverse」とデジタルカメラマガジンの連動企画が再始動する。写真家は2019年の「Majestic TRAIN-威風鐵道-」、2020年の「COLORS-鉄道彩美-」に続いて、鉄道写真家として人気の中井精也が担当。

COLORSでは日本の美しい四季折々の色を探す旅がコンセプトだったが、デジタルカメラマガジン2021年10月号(9月18日発売号)からスタートした新企画「One and Only(αUniverseは本日より公開)」では、そのタイトルが示すように唯一無二の鉄道絶景を見つけ出す。

「僕の写真を見た人が、自分もここで撮ってみたいと思ってもらえるような写真を撮りたい」と意気込む中井さん。その手に握られているのはソニーが誇るフラッグシップのα1。新連載のタイトル「One and Only」に込めた想いやα1を選んだ理由を聞いてみた。

——まずはOne and Onlyというタイトルに込められた意味を教えてください。
中井: 唯一無二という意味ですが、このOne(ワン)にはいろいろな意味を含んでいます。まずは撮影の中心となるメインカメラがα1であること。ソニーのフラッグシップたるOne(ワン)。それに日本の美しい鉄道絶景の中から毎月、最高のロケーションをお届けするという意味のOne(ワン)。あえて言わせてもらえるなら、僕にしか撮ることができない写真に挑戦したいという意欲も込めてOnly(オンリー)、そのように決めさせていただきました。

——1年間の連載で12の場所を撮り歩くことになりますが、すでに中井さんの頭の中では決まっているのですか?
中井: 撮りたい場所は12カ所ではまったく足りないのですが、α1を手にしたときに、このカメラでもう一度、日本各地の路線を撮ってみたいと素直にそう思ったんです。今の僕にしか撮れない日本を代表する鉄道絶景を、このα1と一緒に旅をするつもりです。僕の写真を見た人が、自分も同じ場所で撮ってみたいと思わせるような最高のロケーションを選びますので、ぜひとも楽しみにしていてください。

——中井さんがα1に惚れ込んだ最大の理由はどこにあるのでしょうか?
中井: まずはファインダーを覗いたときに、写真を撮りたいという気持ちにさせてくれるんですよね。約944万ドットと高精細であるだけでなく倍率も0.9倍と高く、240fpsで実に滑らかな表示を見せてくれます。いわゆる見え味がとてもいい。本当に眼前の風景を余すことなく視認できる広々としたファインダーだと思います。

僕はホワイトバランスやクリエイティブルックなども駆使して、自分だけの世界観を写真として表現したりするのですが、そうした時に仕上がりイメージを的確かつ即時に確認できる、このファインダーは最高ですね。

もちろん、5,000万画素を越える画素数であること、秒30コマという高速連写も魅力的ですが、操作性なども含めた総合力に惚れ込んだことが、僕が迷わずα1を買った最大の理由ですね(笑)。

歴代のαシリーズを使ってきた中井さんが、いまもっとも信頼を置いているのがα1。解像度、高感度、連写性能、AF性能など、総合的なバランスに優れていることが決め手

——第1回の場所は三陸鉄道。中井さんの代名詞の1つともいえるような場所を選んだ理由を教えてください。
中井: 新連載が始まるというのは写真家として大きなチャンスであり、チャレンジでもあります。だからこそ、大切な場所からスタートしたいという気持ちがありました。今年は東日本大震災から復興10年目という節目もありますし、三陸鉄道は青い空と海を背にして走る夏の景色が一番似合うと思っているので、この時期の鮮やかな色彩で写したいと思いました。

三陸鉄道を代表する絶景スポットといえば大沢橋梁。この絶景を写すために用意したというFE 14mm F1.8 GMで、青い空と白い雲、そして太平洋、目の前に広がるすべてを取り込んだ

——初回の三陸鉄道ではFE 14mm F1.8 GMが活躍していますが、今後はどのようなレンズが登場するのでしょうか?
中井: 出来ればすべてのGマスターレンズを登場させたいと思っています。Gマスターはどれも個性的で優れた描写性能を持っているので、ロケーションの魅力を引き出すのに最適なレンズを毎月、ピックアップしてみたいと思います。もちろん、FE 16-35mm F2.8 GM、FE 24-70mm F2.8 GM、FE 70-200mm F2.8 GM OSSのいわゆる大三元、これにFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSを加えた不動の四天王(笑)は常にカメラバッグに入れているので、登場回数も多くなるとは思いますが、今回の14mmなどのように超広角だからこそ表現できたり、大口径で明るい単焦点レンズだからこその美しいボケを生かした表現なども積極的にお見せしていきたいと思っています。。

本企画ではすべてのGマスターが登場する予定。ラインアップの中でもFE 14mm F1.8 GM(左)とFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS(右)はとくにお気に入りの2本

——α1といえば、約5,010万画素でありながら、秒間30コマの連写ができることも魅力ですよね?
中井: この画素数でありながら、30コマ/秒でAF追随するのですから驚きですよね。もはや、このスペックだと日本のローカル線では、オーバースペックになってしまうかもしれませんね。でも、ローカル線の場合は走る本数が限られているために失敗ができないので、それを補ってくれるという意味では、とても心強いですね。SLの煙の形がもっとも良い瞬間とか、太陽が差し込むドラマチックな瞬間など、これからも「α1だからこそ!」というシーンが出てくると思います。

約5,010万画素という画素数と30コマ/秒という高速連写を備えたα1は、まさに死角がない。中井さんも絶対の信頼を置いている

——そのほかにもチャレンジしてみたいと思っていることはありますか?
中井: そうですね。α1は静止画だけでなく、動画撮影にも優れたカメラなので、動画にも挑戦してみたいと思っています。音を立てて陸橋を走るSLや風に舞う桜吹雪など、動画だからこそ伝わるシーンもあるかもしれません。まだまだ不慣れなので、どこまでのクオリティーで撮れるのかは分かりませんが、チャンスがあれば挑戦してみたいです。

α1は8K 30pや4K 120pにも対応するなど動画性能にも優れている。今後、動画での撮影にも挑戦。YouTubeの「デジカメ Watch Channel」にて公開予定だ

——最後にファンに向けてメッセージをお願いします。
中井: 北は北海道から、南は九州まで、この企画を通して日本各地を塗りつぶしていくように縦断したいと考えています。感染対策という意味もあって、キャンピングカーでの移動がメインになると思います。α1と一緒にゆっくり、時間をかけて被写体と向き合ってみるつもりです。

デジタルカメラマガジンでは、その路線を選んだ理由や撮影時に感じたエピソード、さらには僕がα1を使っていることの理由でもある機能の紹介や設定方法などをお伝えしたいと思います。そして、αUniverseでは1つ1つの写真について、ロケーションの状況や撮影テクニックなどをじっくりと解説します。ぜひとも紙とWebの両方を見ていただけると嬉しいです。

多種多様な機能を有しているα1。中井さんがどのような機能を使って、どのように設定しているのか、そうしたHow toを知ることができるのも本企画の魅力のひとつ

●「One and Only」第1回目のαUniverseの記事はこちら
https://www.sony.jp/ichigan/a-universe/news/595/