【PMA】日本未発表の「COOLPIX」を展示したニコン


会期:2010年2月21日~2月23日
会場:アナハイムコンベンションセンター

 ニコンはPMA 2010において、日本未発表の高倍率ズームレンズ搭載デジタルカメラ「COOLPIX P100」を展示。また、2月9日に発表したばかりの交換レンズ「AF-S NIKKOR 16-35mm F4 G ED VR」や「AF-S NIKKOR 24mm F1.4 G ED」を出品していた。

ニコンブースCOOLPIX P100

 COOLPIX P100は、ニコンのコンパクトデジタルカメラで初となる裏面照射型CMOSセンサーを搭載したコンパクトデジタルカメラ。そのほか、フルHD動画記録、3型チルト式液晶モニターなどを採用する。

 本体は2009年3月にニコンが国内で発売したCOOLPIX P90とほぼ同じスタイリング。ただしストロボカバー周りにステレオマイクを搭載しているのが特徴。さらに背面には動画専用ボタンも設けている。動画記録中の光学ズーム操作が可能になっているなど、ムービー撮影を強く意識した製品に感じられる。COOLPIX P90になかったHDMI端子も備える。

 撮像素子は有効1,030万画素の1/2.3型。レンズは焦点距離26~678mm相当(35mm判換算、以下同)の光学26倍ズーム、開放F値はF2.8~5。従来の従来のニコン機になかった機能として、HDR機能を備えている。

COOLPIX P1003型約46万ドットのチルト式液晶モニターを搭載
側面。HDMI端子などのカバーが見える望遠端までズームさせたところ
ポップアップストロボカバー近辺にステレオマイクを搭載ストロボをポップアップさせた状態
動画記録ボタンを装備言語メニューに日本語設定を発見

 そのほか国内未発表の機種としては、「COOLPIX S6000」、「COOLPIX S4000」、「COOLPIX S3000」の展示があった。

 COOLPIX S6000は、2月19日発売の「COOLPIX S8000」の下位モデルと見られるコンパクトデジタルカメラ。COOLPIX S8000と同じくレンズ周囲が盛り上がったデザインを採用するも、光学ズームレンズを7倍に抑えて、本体は若干小型になっている。また、液晶モニターも COOLPIX S8000の3型92万ドットから、2.7型23万ドットにスペックダウン。撮像素子はCOOLPIX S8000と同等となる有効1,420万画素の1/2.3型CCDを備えている。

 動画記録は1,280×720ピクセル/30fps。価格は250ドル。

COOLPIX S6000。COOLPIX S8000に近いスタイリングながら、ズーム比などのスペックが異なっている

 COOLPIX S4000は、3型46万ドットのタッチパネル液晶モニターを搭載した製品。発売済みのタッチパネル機「COOLPIX S70」は背面のすべてがタッチパネル式の有機ELだが、本機は背面に撮影モード切替ボタンと再生ボタンを備えている。沈胴式レンズを採用したボディながら、奥行き20.4mmと薄型なのが特徴。

 撮像素子は有効1,200万画素の1/2.3型CCD。レンズは焦点距離27~108mm相当の光学4倍ズーム。開放F値はF3.2~5.9。1,280×720ピクセルのHD動画記録機能も利用できる。価格は200ドル。

 COOLPIX S3000は、COOLPIX S4000からタッチパネル機能とHD動画記録機能を省略したモデル。撮像素子およびレンズのスペックは共通。タッチパネル式のCOOLPIX S4000と異なり、背面には十字ボタンなど一通りのボタン類を備えている。価格は150ドル。

COOLPIX S4000。COOLPIX S70に続くタッチパネル採用の新製品
COOLPIX S4000の姉妹機、COOLPIX S3000こちらは一般的な液晶モニターを搭載している
ボディ底面にAV出力などの端子を備える側面

 そのほか、日本で2月3日に発表済みの新製品が並んだ。

 COOLPIX S8000は、光学10倍ズームレンズモデルとして世界最薄のボディを実現。撮像素子は有効1,420万画素の1/2.3型CCD。レンズの焦点距離は 30~300mm相当、開放F値はF3.5~F5.6。液晶モニターは3型約92万ドット。日本では19日に発売済み。

COOLPIX S8000液晶モニターは3型約92万ドット
720p動画はステレオ録音が可能

 COOLPIX L110は、エントリークラスながら高倍率ズームレンズを搭載した、COOLPIX L100に続く異色のコンパクトデジタルカメラ。単3電池4本で駆動する点も特徴となっている。

 撮像素子は有効1,210万画素の1/2.3型CCD。レンズは焦点距離28~420mm相当の光学15倍ズームレンズ、開放F値はF3.5~5.4。液晶モニターは固定式の3型約46万ドットで、エントリークラスとしては高スペックになっている。1,280×720ピクセル/30fpsでのHD動画記録にも対応している。日本で19日に発売済み。

COOLPIX L110
ステレオマイクを備える電源として単3電池4本を使用
日本にはないレッドカラーのCOOLPIX L110もあったこちらも日本未発売。ブラックカラーのCOOLPIX S1000pj

 デジタル一眼レフカメラは、従来通りガラス張りのカウンターに展示。説明員に頼めば手にとることができる。目玉は2月26日発売の「AF-S NIKKOR 16-35mm F4 G ED VR」と、3月19日発売の「AF-S NIKKOR 24mm F1.4 G ED」。

 AF-S NIKKOR 24mm F1.4 G EDは、開放F1.4を実現した大口径広角単焦点レンズ。超音波モーター、ナノクリスタルコート、円形絞りなどを採用する。最短撮影距離は0.25m、最大撮影倍率は0.18倍。国内価格は28万5,000円。

 AF-S NIKKOR 16-35mm F4 G ED VRは、ズーム全域で開放F4の広角ズームレンズ。F値を抑えたことで、同じくFXフォーマットの超広角ズームレンズであるAF-S NIKKOR 14-24mm F2.8 G EDよりかなり小さく軽い。フィルターも使用できる。

AF-S NIKKOR 16-35mm F4 G ED VRAF-S NIKKOR 24mm F1.4 G ED
現行一眼レフカメラと交換レンズの多くが試せるタッチ&トライコーナーニッコールレンズ50周年を記念した展示も

 なお、米国でCOOLPIXのCMキャラクターを務めるのが、俳優・プロデューサーのアシュトン・カッチャー氏。ニコンブースのみならずPMA会場のいたるところに、COOLPIXを持つ彼が大きくディスプレイされていた。

ニコンブースで目立っていたのがCOOLPIXのCMキャラクター、アシュトン・カッチャー氏。ブース以外の広告パネルにも登場していた


(本誌:折本幸治)

2010/2/22 13:51