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ソニーストア銀座で「東京2025世界陸上」の記念展示

最新競技写真を配信 機種名表示も

WORLD ATHLETICS MOMENTS デジタル写真展

ソニーマーケティング株式会社は、東京都内のソニーストア 銀座で世界陸上選手権に関連したイベントを9月5日(金)から開催している。

ソニーが公式パートナーを務める「東京2025世界陸上」の開催を記念したもの。写真展をはじめ、モーショントラッキングなどを体験できるスペースを用意。実際の陸上競技で使われる「バトン」「円盤」「砲丸」なども実際に手に取れる。

ソニーストア銀座の4階では「WORLD ATHLETICS MOMENTS デジタル写真展」を開催中。スポーツ写真家のボブ・マーティン氏監修によるもので、東京2025世界陸上の感動を「世界最速」で届けるデジタル写真展として、過去大会で撮影された写真に加え、今大会の最新写真も視聴できる。来場者の操作により、撮影に使用したカメラやレンズの情報も表示可能。

5階のエンターテイメントシアター「SHIKAKU」では、2.4mの立方体空間でのモーショントラッキング体験も提供する。審判判定支援技術で知られるホークアイを応用したもので、来場者の動きに合わせたCG映像が映し出される仕組み。

6階のソニーイメージングギャラリーでは「WORLD ATHLETICS MOMENTS イマーシブ・インスタレーション」を開催。没入型の体験展示により、開催地の国立競技場での感動を体感できるという。

αシリーズで挑む陸上撮影の最前線

イベント初日には、報道機関向けにスポーツフォトグラファーの小川和行氏がソニー製のミラーレスカメラを使った陸上競技撮影の魅力について語り、最新機材の性能を解説した。

小川和行氏

陸上競技をはじめ、パラスポーツや柔道など幅広いスポーツ撮影を手がけている小川氏。今回で3度目となる世界陸上選手権の撮影を行う。

今大会で使用する機材はソニーのミラーレスカメラ「α1 II」と「α9 III」。レンズはFE 400mm F2.8 GM OSSを中心とし、今年発表されたFE 50-150mm F2 GMのズームレンズを活用している。

小川氏が実際の撮影作品を示しながら語ったのは、「α」の性能向上が撮影表現に与えた変化だった。「三浦隆司選手の集団スタートシーンでは、光の感じを活かして飛び出していく瞬間を狙った。陸上競技はシンプルな写真が多いが、こういった集団の中から1人の選手をスポットで抜けるのがかっこいい写真になる」と代表作の1つを紹介した。

特に評価したのはオートフォーカスの性能向上。「以前のハンマー投げの撮影では、安全ネット越しで選手を撮影するとピントが合わないことが多かった。ソニーのカメラを使い始めて最初に驚いたのがネット越しでもオートフォーカスが合うこと」と振り返る。必要とされる基本のカットが確実に撮れることから、「撮影の自由度が増し、他の角度や創作的な表現に挑戦する余裕が生まれる」と語った。

背面液晶モニターの活用により表現の幅も広がった。「カメラを地面に置いて背面液晶で追いながら撮影することで、普段見られない角度からの写真が撮れる。肉眼で見慣れた角度ではあまり面白くない」。

「まずは報道という部分でオーソドックスな写真を撮る。その上でもう一工夫加えて自分らしい写真を撮りたい」。選手1人ひとりの特徴を観察し、「この選手のここがかっこいい」という部分を探すことを心がけているという。

技術革新により撮影の可能性が広がる昨今、スポーツフォトの分野では、表現力と確実性が両立が以前より見られるようになった。9月13日(土)から始まる世界陸上選手権で、こうした最新技術がどのような映像表現を生み出すかが期待される。

開催概要

開催期間

2025年9月5日(金)~9月22日(月)
※6階の展示のみ9月21日(日)まで

会場

ソニーストア 銀座、ソニーイメージングギャラリー 銀座

本誌:佐藤拓