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ニコン「Z8」のメジャーアップデートが公開。ピクセルシフトに新技術

フレキシブルカラーコントロールにも対応 AF機能や外部機器連携も強化

Z8

ニコンは7月1日(火)、ミラーレスカメラ「Z8」の最新ファームウェアVer3.00を公開した。6月11日(水)に告知していたが、このほど公開された。

先に発表されていたピクセルシフト撮影の強化、フレキシブルカラーコントロールへの対応、ボディー内フォーカスリミッターなどに加え、AF機能、オートキャプチャー機能、通信機器との連携などについても強化することが明らかになっている。

AF機能とオートキャプチャー機能を拡張

AF関連では、ワイドエリアAF(C1)および(C2)のAFエリア範囲拡張に加え、マニュアルフォーカス時の被写体検出設定と検出範囲設定に新たに対応した。

オートキャプチャー機能では、撮影開始日時と撮影時間を事前に指定できる予約機能を搭載した。マニュアルフォーカス設定への対応、距離設定範囲の拡張、撮影実行時の黄色枠表示なども加わった。

高感度ノイズ処理モードの追加や、高周波フリッカー低減の周波数プリセット設定が可能になった。セルフタイマー設定時でもピクセルシフト撮影が利用できる。

外部機器連携とネットワーク機能を強化

Profoto A10のLED定常光をAF補助光として使用可能となった。

また、ATOMOS社の外部レコーダー向けにHDMI経由でのファイル名送信機能を搭載した。対応機種にはNinja V、Ninja V+、Ninja(2023年モデル)、Ninja Ultra、Shogun(2023年モデル)、Shogun Ultra、Shogun Connectが含まれる。

ネットワーク機能では、スマートフォンとの「Wi-Fi接続(ステーションモード)」を新たに追加し、FTPサーバー接続時のポート番号指定やHEIF変換送信機能も実装した。

法人向けリモート撮影システム「NX Field」への対応も含まれる。

操作性向上と細かな改善も

操作面では、再生時の画面自動回転機能、画像編集機能のカスタマイズ、日付によるフィルター再生機能を追加した。カスタムボタンへの機能割り当てオプションも拡充され、カスタマイズ性が向上している。

動画撮影では、ハイレゾズーム使用時の被写体検出枠が表示されるようになった。ProRes 422 HQ 10-bit(MOV)での撮影時には、メタデータへの会社名・機種名の記録に対応した。

その他、音声メモ録音時には外部マイクが使用可能となったほか、マルチセレクターでのフォーカスポイント移動速度が改善された。

本誌:佐藤拓