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ビクセンの入門者向け天体望遠鏡「ポルタII」がリニューアル
2種類の鏡筒を選択可能
2025年5月8日 11:53
株式会社ビクセンは、入門者向けのベーシックな天体望遠鏡「ポルタII」シリーズのリニューアル版を5月23日(金)に発売する。
3月に20周年を迎えた「ポルタ」は、イタリア語で入り口を意味する初心者向けの経緯台。その後を継いだ「ポルタII」がベースの新製品として、新しい鏡筒「AE81M」または「SDE72SS」を組み合わせた天体望遠鏡をリリースした。
特に「AE81M」は、ベストセラーの屈折式鏡筒「A80Mf」をリニューアルしたもの。対物レンズの大きさや集光力などが向上している。
セットの鏡筒だけでなく、他のビクセンの鏡筒へと換装が可能。約5kg以下、外径φ160mm以下の鏡筒を載せられる。
架台下の固定ボルトを外すと経緯台と三脚が分離でき、「APP-TL130」など対応する三脚が装着できる。
対応三脚:APP-TL130、ASG-CB90三脚、SXG-HAL130三脚
接眼レンズやカメラなど、小物が置けるアクセサリートレイを装備する。
ポルタII-AE81M
ポルタII経緯台と鏡筒「AE81M」のセットモデル。価格は8万300円。
AE81Mは、初心者が本格的な天体観測が行える基本性能と、高いコストパフォーマンスを兼ね備えた鏡筒。
対物レンズには、有効径81mmのアクロマートレンズを使用。
金属製ラックアンドピニオンを使用したピント機構を採用する。接眼レンズ2種類(140倍、46倍)と、光路を90°曲げて観察できる正立天頂プリズムが付属する。
鏡筒部
- 対物レンズ(主鏡)有効径:81mm
- 焦点距離:910mm
- 口径比:F11.2
- 分解能:1.43秒
- 極限等力:11.3等
- 集光力:肉眼の134倍
- 外形寸法:875×90mm
- 重量:3kg(本体2.2kg)
- ファインダー:5倍30mm(実視界8度)
接眼部
- 焦点調節方式:ラックアンドピニオン
- パーツ取付:ネジ込み(43mm)、42mmTリング用ネジ、差し込み(31.7mm)
- 接眼レンズ(31.7mm径):PL20mm(46倍)、PL6.5mm(140倍)
経緯台
- 積載重量:約5kg
- 重量(三脚含む):5.7kg
- 対応三脚:APP-TL130、ASC-CB90、SXG-HAL130
アルミ三脚
- 段数:2段
- 地上高:705~1,200mm
- 設置半径:370~606mm
ポルタII-SDE72SS
経緯台「ポルタII」と鏡筒「SDE72SS」のセットモデル。価格は18万7,000円。
SDE72SSは、SD(特殊低分散)ガラスレンズを採用したアポクロマート鏡筒。
粗動と微動の組み合わせでピントを調節する、専用のデュアルスピードフォーカサーを装備する。微動時の減速比は約10:1となり、天体写真撮影や高倍率観測など、精密なピント合わせに対応できる。
架台への着脱を簡単に行えるようにするアリミゾプレートに対応。ビクセン規格に加え、薄型アタッチメント規格のプレートも利用できる。
伸縮式フードを採用する。
鏡筒部
- 対物レンズ(主鏡)有効径:72mm
- 焦点距離:432mm
- 口径比:F6
- 分解能:1.61秒
- 極限等力:11.1等
- 集光力:肉眼の106倍
- 外形寸法:307~365×82mm
- 重量:2.5kg(本体2.2kg)
- ファインダー:5倍30mm(実視界8度)
接眼部
- 焦点調節方式:ラックアンドピニオン(専用デュアルスピードフォーカサー付)
- パーツ取付:ネジ込み(63mm)、差し込み(31.7mm、50.8mm)
- 接眼レンズ(31.7mm径):PL20mm(22倍)、PL6.5mm(66倍)
経緯台
- 同上
アルミ三脚
- 同上