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ライカ表参道店は“親しみやすい”空間に…新ストアコンセプトに込めたメッセージ

ライカ表参道店

ライカの新たなフラッグシップストア「ライカ表参道店」(Leica Store Omotesando)が4月12日(金)にオープンした。このページでは、その前日に開催されたプレス内覧会の様子をお届けする。

店舗を構えたのは東京都渋谷区神宮前5-16-15。メイン通りの都道413号線からキャットストリートに入り、そこからさらに路地裏に1本入った場所にある。表参道・原宿エリアの喧騒から逃れた“隠れ家的なロケーション”を選んだという。

ライカの新たなストアコンセプトとは

ライカ表参道店は日本国内において、ライカ銀座店・ライカ京都店と並ぶ3店舗目のフラッグシップストアとなっている(ライカストアとしては国内12店舗目)。ストアとしての基本的な機能は他の2店舗と同様。ただし、大きく異なる点がある。

それは「ライカのグローバルの最新ストアコンセプト」を採用した店舗であるということだ。

店舗内に足を踏み入れてみると、その特徴が随所に感じられる。中に入ってまず感じたのは「広い、明るい……」ということだった。各フロアを扉などで隔てることのないシームレスなデザインとなっており、それと吹き抜けの天井が相まってとても開放的な印象を受けた。おそらく実際の建物の面積以上に、内部が広く感じられるのではないだろうか。

1階フロア
エントランスには吹き抜けと2階につながる階段

内部を散策していると、採光窓が多いことにも気が付く。天気の良い日などは特に店内が明るくなり、気持ちも晴れやかにショッピングを楽しめそうだ。

1階フロアの奥側。ここも吹き抜け。奥まったスペースだが、外光が入り込むようになっている

そしてもうひとつ、表参道店ならではの新たな特徴がある。それは「木目調の内装デザイン」を取り入れたことだ。従来、ライカストアといえば赤や黒といった重厚感の感じられるデザインの印象がある。対して今回は、開放感があり自然光がたくさん入る構造と、木目調の内装により、店舗内全体を明るい印象に仕上げた。より親しみやすい空間にするということが、“最新ストアコンセプト”なのだという。

木目調の内装デザイン(1階の現行製品フロア)
店舗内は隔たりが少なく、シームレスに往来できるようになっている

このストアコンセプトには、次世代の若者にも親しみを持ってほしい、ライカの製品を体験してほしいというメッセージが込められている。店舗の場所がこの表参道・原宿エリアに選ばれたのもその理由のひとつ。若い人が多く、文化の中心であるということ。ライカカメラジャパン代表取締役社長の福家一哲氏が、この地を新たな拠点とすることにこだわったのだそうだ。

ライカカメラジャパン代表取締役社長の福家一哲氏

3フロア構成の店内

店舗内をもう少し見ていこうと思う。

入店して1階フロアに広がるのはライカ現行製品のコーナー。M、Q、SLなどシリーズ毎にショーケースに並べれらた製品群が来店者を出迎える。製品が展示される什器も木目調のケースを採用しており、暖かみが感じられる印象となっている。

現行製品が並ぶケース。シリーズ毎に区切られている

地下1階にはライカ認定中古カメラやヴィンテージのアイテムが並ぶ。ヴィンテージ品の展示数は他店よりも多く、この表参道店のオープンに合わせて用意したアイテムもあるという。地下に続くこの階段が“隠れ家感”を演出しているようだ。

地下に続く階段。ワクワク感がある
地下1階のヴィンテージ品フロア。ここではワークショップやセミナーといったイベントも開催予定という

2階は「ライカギャラリー表参道」。日本における3カ所目のライカギャラリーで、世界では29番目になるという。現在はオープニング記念の藤原ヒロシ氏による写真展「ambnt 旅、仕事、環境、を切り取る」が開催中だ。

ライカギャラリー表参道
藤原ヒロシ氏の作品(上)と、アートディレクターの河村康輔氏とのコラボ作品(下)。コラボ作品は、藤原ヒロシ氏の写真をシュレッダーにかけ、それをつなぎ合わせたものという

同日に行われたオープニングレセプションには、ライカギャラリーインターナショナル代表のカリン・カウフマン氏も訪れた。同氏は「アーティストやデザイナーなどクリエイティブな方々が集う表参道という場所で、写真文化やライカの魅力を発信していきたい」とメッセージを送った。

カリン・カウフマン氏

表参道店オープンにむけたプロジェクトは2018年にスタートしていたという。ライカカメラ社CEOのマティアス・ハーシュ氏は当初、表参道のメインストリートからだんだんと住宅地に入っていくこの場所に不安もあったという。しかしこうして完成した店舗は素晴らしく、「この場所が日本におけるライカのホットスポットとしてにぎわっていくということを祈っています」とコメントした。

マティアス・ハーシュ氏

オープニングレセプションでは、ライカカメラAGの社主アンドレアス・カウフマン氏によるビデオメッセージも公開。計画当初から、この表参道エリアがライカの新しい店舗にふさわしい場所であると確信していたいう。

アンドレアス・カウフマン氏

筆者も取材等でライカ銀座店を訪れたことはあったが、そこから抱いていた(予想していた)ものとは全く別の印象を、この新しいライカ表参道店から受けた。

先に触れた“重厚感”というのが、やはりこのブランドのもつイメージとしては大きいだろう。しかし新店舗では、肩ひじ張らずに見学できそうだなという、ある意味で“気軽さ”のようなものが感じられた。“重厚感”が薄まっているということではないだろう。門戸が広げられたような印象。多くの人に訪れてほしいという、ライカの想いが感じられるつくりになっていると思う。

ライカの製品はもちろんだが、店舗の佇まいそのものを見るのも非常に面白い体験になると思う。ぜひ一度訪れてみてほしい。

本誌:宮本義朗