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ミラーレスカメラの出荷金額が昨対比200%超で好調続く。CIPAの10月統計

レンズ一体型カメラも好調に

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移 出典:一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は12月1日、2022年10月のデジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開した。

世界全体で出荷台数、金額ともに概ね好調を見せる結果となった。特にミラーレスカメラとレンズ一体型カメラが各地域で数字を伸ばしている。一方、国内向け市場では昨対比では一定の成長を見せたものの、前月からは各カメラ種別で軒並み台数・金額が減少する様子も見せた。

※以下、( )内は前月比の数値

概況

2022年10月のデジタルカメラ総出荷台数は83万1,081台(107.7%)、金額は758億446万8,000円(113.8%)だった。台数、金額ともに先月から伸長。昨年同月比は台数130.1%・金額184.0%を記録。特に金額において大きく伸びる結果となった。

カメラ種別で見ると、ミラーレスカメラは出荷台数が41万8,113台(103.2%)、金額が581億7,908万5,000円(114.0%)だった。昨年同月比ではさらに伸び率が大きく、台数161.5%・金額206.0%を記録。金額においては2倍超となった。

レンズ一体型カメラも好調。出荷台数が23万8,078台(122.8%)、金額が93億8,015万8,000円(131.9%)を記録。昨年同月比でも台数121.9%・金額185.5%と大きな伸びを見せた。

一眼レフカメラは、出荷台数が17万4,890台(101.1%)、金額が82億4,522万5,000円(97.2%)だった。金額が前月から減少。昨年同月比では台数94.7%・金額104.5%を記録しており、他2種別と比べて伸び悩む結果となった。

国内の状況

国内向け市場におけるデジタルカメラ全体の出荷台数は7万5,854台(80.6%)、金額が48億8,711万3,000円(79.8%)だった。世界全体で好調を見せた一方、国内向け市場では前月から大きく減少した。なお、昨年同月比では台数114.0%・金額172.3%と伸長する結果となった。

ミラーレスカメラの出荷台数は3万2,416台(86.7%)、金額が36億1,949万7,000円(81.9%)を記録。昨年同月比では台数162.4%・金額218.6%と大きく伸長した。

一眼レフカメラの出荷台数は4,279台(70.8%)、金額が2億629万5,000円(76.7%)だった。昨年同月比では台数89.7%・金額73.6%を記録。前月および昨年同月比で大きく減少する結果となった。

レンズ一体型カメラの出荷台数は3万9,159台(77.3%)、金額が10億6,132万1,000円(73.9%)を記録。昨年同月比では台数93.7%・金額118.0%だった。

国外の状況

国外向け市場のデジタルカメラ全体の出荷台数は75万5,227台(111.4%)、金額が709億1,735万5,000円(117.2%)を記録した。昨年同月比ではさらに好調で、台数132.0%・金額184.9%と大きく伸長した。

カメラ種別で見ると、特にレンズ一体型カメラが前月比と昨年同月比ともに好調を見せた。中国向け市場では、レンズ一体型カメラが前月比で台数215.9%・金額224.4%、昨年同月比で台数209.9%・金額213.4%を記録している。

ミラーレスカメラも各地域で好調を見せた。欧州向け市場ではミラーレスカメラの出荷台数が9万4,579台(91.1%)、金額が136億8,952万8,000円(122.0%)を記録。台数で前月を割ったものの、昨年同月比では台数160.7%・金額238.6%と大幅な伸びとなった。

米州向け市場でもミラーレスカメラが好調。出荷台数が10万3,712台(100.3%)、金額が158億1,843万円(114.7%)を記録。昨年同月比では、台数152.1%・金額217.8%と大きく伸長した。

本誌:宮本義朗