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CIPA、2022年デジタルカメラ統計を発表…出荷金額が2019年超に回復

ミラーレスカメラ出荷金額も過去最高に

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移 出典:一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は2月1日、2022年の年間デジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開した。

世界全体のデジタルカメラ出荷金額、2019年を上回る水準に

2022年の年間デジタルカメラ総出荷台数は801万1,598台、金額は6,812億3,264万3,000円を記録した。前年比では台数が95.8%と減少したものの、金額では139.3%と伸長する結果を残した。

出荷金額においては2017年(7,928億1,749万1,000円)から2020年(4,201億3,770万6,000円)にかけて落ち込んだが、2021年・2022年は回復傾向が続いた。結果、2022年は2019年の5,871億4,300万2,000円を超えて2018年の7,291億4,442万5,000円に迫る水準となった。

なお、出荷台数は依然として減少傾向が続いている。金額で上回った2018年の1,521万6,957台と比較しても大きく引き離されている。

カメラ区分ではとくにミラーレスカメラが好調を見せており、2012年に同統計にノンレフレックス(CIPAにおける当時のミラーレスカメラの呼称)の区分が登場して以降で最高の水準となった。区分名がミラーレスカメラに変更された2019年の金額2,823億6,984万円がこれまでの最高額だったが、それと比較しても約185%程の成長となっている。

2022年デジタルカメラ出荷実績(世界全体)
区分実績前年比
デジタルカメラ合計8,011,598台95.8%
681,232,643千円139.3%
レンズ一体型2,084,865台69.2%
70,004,755千円97.1%
一眼レフ1,853,222台82.7%
86,776,296千円95.2%
ミラーレス4,073,511台131.1%
523,451,592千円161.3%

ミラーレスカメラの好調、世界各地域で

日本国内向け市場における年間デジタルカメラ総出荷台数は92万9,326台、金額は603億9,924万2,000円だった。世界全体の動きと同様に、台数においては前年から80.4%と減少したが、金額では129.8%と伸長した。

出荷金額は、世界全体でも最低水準だった2020年の488億5,860万2,000円から回復を続けている。なお、世界全体の水準では上回った2019年の759億2,853万1,000円には及ばなかった。

2022年デジタルカメラ出荷実績(日本国内)
区分実績前年比
デジタルカメラ合計929,326台80.4%
60,399,242千円129.8%
レンズ一体型457,817台59.5%
11,092,508千円78.9%
一眼レフ71,231台86.8%
3,773,445千円82.4%
ミラーレス400,278台131.9%
45,533,289千円163.3%

国外向け市場(日本以外)の年間デジタルカメラ総出荷台数は708万2,272台、金額は6,208億3,340万1,000円を記録した。前年比で台数が98.3%、金額が140.3%となっている。

いずれの地域もミラーレスカメラが好調だった。欧州向け市場では、ミラーレスカメラ(104万6,044台)が出荷台数ではじめて一眼レフカメラ(71万4,563台)を上回った。

2022年デジタルカメラ出荷実績(地域別)
地域実績前年比
中国向け1,254,688台104.8%
144,517,801千円133.9%
アジア向け(日本・中国以外)1,103,357台108.8%
104,070,987千円153.0%
欧州向け2,390,726台93.7%
170,174,779千円140.7%
米州向け2,058,632台93.9%
174,821,891千円136.0%
その他地域向け274,869台110.3%
27,247,943千円160.1%
本誌:宮本義朗