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欧米向け市場で一眼レフカメラが好調に。CIPAの8月統計

世界全体で“昨年より好調”

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移 出典:一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は10月3日、2022年8月のデジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開した。

世界全体で、出荷台数および金額において昨年同月よりも好調な結果となった。さらには、前月から引き続き2年前の2020年の結果も上回る状況が続いた。カメラ種別で見ると、一眼レフカメラが好調を見せるなど、特徴的な動きも見せた。

概況

2022年8月のデジタルカメラ総出荷台数は73万8,290台(前月比101.7%)、金額は591億4,381万8,000円(前月比89.9%)だった。前月から台数は微増、金額は減少する結果となった。一方で昨年同月比では台数112.8%・金額160.3%と大幅に伸長した。

カメラ種別で見ると、一眼レフカメラがとくに好調。台数が18万1,964台(前月比135.2%)、金額が80億8,224万7,000円(前月比106.1%)を記録している。昨年同月比でも台数118.8%・金額118.4%と上回る結果となった。

ミラーレスカメラは、台数が33万9,957台(前月比80.6%)、金額が444億9,295万4,000円(前月比84.3%)と前月から縮小。しかし、昨年同月比で見ると、台数135.0%・金額186.0%と大きく増加している。

レンズ一体型カメラは、台数が21万6,369台(前月比127.4%)、金額が65億6,861万7,000円(前月比121.3%)を記録。昨年同月比では台数86.6%・金額106.8%だった。

国内の状況

国内向け市場におけるデジタルカメラ全体の出荷台数は9万1,617台(前月比98.8%)、金額が51億5,068万9,000円(前月比74.2%)だった。前月比では台数・金額ともに減少。昨年同月比でみると台数106.9%・金額152.9%を記録し、とくに金額において大きく伸長する結果となった。

前月比ではレンズ一体型カメラが唯一好調を見せた。台数が4万9,912台(前月比136.1%)、金額が11億2,936万4,000円(前月比126.2%)を記録している。昨年同月比では台数98.6%・金額119.1%となった。

ミラーレスカメラは台数が3万6,198台(前月比72.2%)、金額が37億1,683万9,000円(前月比65.7%)を記録し、大きく減少。昨年同月比では台数131.6%・金額181.2%と好調な数字を残している。

一眼レフカメラは台数が5,507台(前月比93.2%)、金額が3億448万6,000円(前月比78.2%)を記録。昨年同月比では台数72.8%・金額82.5%となっており、前月および昨年同月比においていずれも減少する結果となった。

国外の状況

国外向け市場のデジタルカメラ全体の出荷台数は64万6,673台(前月比102.1%)、金額が539億9,312万9,000円(前月比91.7%)を記録。昨年同月比では台数113.6%・金額161.0%だった。

カメラ種別では、とくに一眼レフカメラが好調で、前月および昨年同月比の両方で好調な結果を見せた。

米州向け市場では一眼レフカメラの台数が5万6,412台(前月比142.9%)、金額が23億6,794万8,000円(前月比122.9%)を記録。昨年同月比においても台数140.5%・金額137.6%だった。

欧州向け市場でも一眼レフカメラは好調。台数8万2,257台(前月比139.6%)、金額が29億754万7,000円(前月比101.6%)を記録。昨年同月比では台数131.3%・金額126.1%となっている。

一方、欧州向け市場においてミラーレスカメラは、台数7万3,147台(前月比58.9%)、金額が76億1,696万2,000円(前月比53.4%)と、前月比で大きく後退した。昨年同月比では台数133.9%・金額159.5%となっている。

本誌:宮本義朗