ニュース

キヤノン、東京国立博物館の150年記念展「未来の博物館」に協賛

プロジェクションマッピングで“屏風の中を歩く”鑑賞体験

キヤノン株式会社は9月28日、東京国立博物館創立150年記念 特別企画「未来の博物館」の第2会場で開催される「四季をめぐる高精細複製屛風」(会期:10月18日~12月11日)に協賛すると発表した。

「未来の博物館」は、東京国立博物館の所蔵品を元に制作したデジタルコンテンツ、高精細複製品などで構成する体験型の展覧会。同社が協賛する「四季をめぐる高精細複製屛風」では、日本の美しい四季を表現した国宝4作品「花下遊楽図屛風」「納涼図屛風」「観楓図屛風」「松林図屛風」の高精細複製品に、各作品に描かれた季節をテーマとした映像を投影するプロジェクションマッピングを実施。オリジナルの文化財では難しい“作品とデジタル技術”の融合に加え、間近での鑑賞を実現し、あたかも屛風の中を歩いているかのような鑑賞体験を提供するという。

なお、今回展示する高精細複製品は、同社と特定非営利活動法人京都文化協会が共同で行う「綴プロジェクト」および、同社と独立行政法人国立文化財機構 文化財活用センターが同プロジェクトの技術を用いて行う「高精細複製品を用いた日本の文化財活用のための共同研究」の一環として、2018年から2020年にかけて制作した作品。

「綴プロジェクト」では、同社の入力・画像処理・出力に至る先進のデジタル技術と、京都伝統工芸の匠の技との融合により、屛風や襖絵、絵巻物など日本古来の貴重な文化財に限りなく忠実な高精細複製品を制作。オリジナルの文化財を所蔵する社寺や博物館などへと寄贈している。

これまでに制作・寄贈した全56点の高精細複製品は、鑑賞の機会が限られるオリジナルの文化財に代わって、寄贈先で一般公開されたり、学校教育の場で活用されたりしているという。

国宝「花下遊楽図屛風」(狩野長信 筆)の高精細複製品

イベント名

東京国立博物館創立150年記念 特別企画「未来の博物館」
第2会場「四季をめぐる高精細複製屛風」

会場

東京国立博物館 本館 / 特別3室
東京都台東区上野公園13-9

会期

2022年10月18日(火)~12月11日(日)

総合文化展観覧料

一般:1,000円
大学生:500円
障がい者とその介護者1名:無料
総合文化観覧料は、高校生以下および、満18歳未満、満70歳以上は無料

主催

東京国立博物館
文化財活用センター

協賛

キヤノン株式会社

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。