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キヤノン、EOS R5で撮影した高精細複製品「四条河原図屏風」を寄贈。東京国立博物館で展示
2023年6月5日 17:23
キヤノンは6月5日、同社が制作した「四条河原図屏風」の高精細複製品を独立行政法人国立文化財機構へ寄贈したと発表した。寄贈作品は東京国立博物館(東京都台東区)の体験型展示スペース「日本美術のとびら」で6月6日~8月27日にかけて展示される。
同社と特定非営利活動法人京都文化協会が共同で取り組んでいる「綴プロジェクト」の第15期作品。フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でオリジナルの文化財を撮影し、独自の画像処理を加えて大判インクジェットプリンターで出力している。同プロジェクトでは鑑賞の機会が限られている文化財の複製品を制作し、文化財にゆかりのある社寺や自治体、博物館などへ寄贈。広く一般に公開することで、日本の文化財に親しむ機会を創出する目的がある。
今回複製された「四条河原図屏風」は米国のボストン美術館に所蔵されており、日本では鑑賞できる機会が少ない貴重な作品という。オリジナル作品は、純金もしくはそれに近い金を素材とした“金泥”という絵の具で地面が描かれているほか、金銀の箔を粉末状にしたものを用いて装飾を行う“砂子”という技法で雲が表現されている。
東京国立博物館では、オリジナルの文化財では難しい“ガラスケース無し”の展示が実現。作品を間近で鑑賞できるとしている。
日本美術のとびら
会場
東京国立博物館本館/特別3室「日本美術のとびら」
東京都台東区上野公園13-9
会期
6月6日(火)~8月27日(日)
開館時間
9時30分~17時00分
※入館は閉館30分前まで
休館日
月曜日(ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館)
その他、臨時休館・臨時開館あり
観覧料
一般:1,000円
大学生:500円