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ハッセルブラッド、1億画素&ボディ内手ブレ補正の中判ミラーレス「X2D 100C」
新デザインのXCDレンズも登場
2022年9月7日 22:42
ハッセルブラッドは9月7日、中判ミラーレスカメラ「X2D 100C」と交換レンズ3本を発表した。同社の英語Webサイトでは、X2D 100Cの価格が8,699ユーロと掲載されている。日本語Webサイトに国内での発売や価格に関する情報はまだない。
9月8日19時追記:日本国内での発売は9月9日10時。参考価格は、X2D 100Cが税込121万円、 XCD 2,5/38VおよびXCD 2,5/55Vが税込58万3,000円、XCD 2,5/90V(発売時期未定)が税込67万1,000円。
2016年に世界初の中判ミラーレスカメラとして登場した「X1D 50C」、2019年に登場した後継機「X1D II 50C」に次ぐ、ハッセルブラッドのフラッグシップに位置付けられるモデル。外装はアルミ削り出しで、X1Dに近いスタイリングを継承。新たにダークグレーのカラーとした。
イメージセンサーが従来の5,000万画素から1億画素となり、新たにボディ内手ブレ補正機構を搭載しているのが大きな進化点。内蔵ストレージとして1TBのSSDを搭載し、記録メディアにCFexpress Type Bを採用したほか、操作レイアウトにも一部変更が加えられている。
上面右手側では、従来のポップアップ式モードダイヤルに替わり、1.08型の液晶ディスプレイを搭載。露出設定やモード選択、USB充電時の電池残量表示などに使用する。
撮像素子は43.8×32.9mmの裏面照射型CMOS。有効画素数は約1億(11,656×8,742)。感度はISO 64〜25600。「ハッセルブラッド ナチュラルカラーソリューション」(HNCS)と呼ぶ色再現性をアピールしている。色深度は16bit/14bitを選択可能で、14bit時は3.3コマ/秒の連続撮影が可能。ダイナミックレンジは15ストップ。位相差検出AFにも対応し、画面の97%をカバーする最大294点の測距点を持つ。
ボディ内手ブレ補正の効果は5軸・最大7段分。手持ちでのスローシャッター撮影といった可能性を広げるとしている
メカシャッターはレンズ側のリーフシャッター(レンズシャッター)を使用し、ボディ側にフォーカルプレーンシャッターは持たない。電子シャッターの設定範囲は68分〜1/6,000秒。
ストロボはニコンTTLと互換性があるという。SB-300、SB-500、SB-5000、SB-700、SB-900、SB-910のほか、ニコン用のProfoto A1、B1、B2を使えるとしている。
背面モニターは3.6型・236万ドット。タッチパネル式で、新たに上方向へのチルトに対応した。EVFは576万ドットのOLED。倍率は1倍。電子視度調節機能を備えるという。
外形寸法は148.5×106×74.5mm。重量は895g(バッテリー込み)、790g(本体のみ)。
参考として、従来モデルのX1D II 50Cは同148×97×70mm・766g、650gだった。
3本の新XCDレンズも発表
新しい鏡筒デザインを採用した小型軽量なレンズ3本を追加。全てのハッセルブラッドXシリーズ(907Xを含む)で使えるとしている。
いずれも1億画素を超える解像度に対応。AF駆動モジュールを新しくし、より速く正確なAFが可能だという。鏡筒には、前後スライドによりAF/MFを切り替えられる“プッシュ&プル”機能に対応するフォーカスリングと、絞りなどの操作を割り当てられるコントロールリングを備える。リーフシャッターの動作音は小さく抑えられているという。
XCD 2,5/55V
35mm判換算43mm相当の画角を得られる標準レンズ。最高シャッター速度は1/2,000秒。最短撮影距離は0.45m。フィルター径は72mm。
レンズ構成は8群9枚(非球面3枚を含む)。最小絞りはF32。直径×全長は76×72mm。重量は372g。
XCD 2,5/38V
35mm判換算30mm相当の画角となる広角レンズ。最高シャッター速度は1/2,000秒。最短撮影距離は0.30m。フィルター径は72mm。
レンズ構成は9群10枚(非球面3枚を含む)。最小絞りはF32。直径×全長は76×68mm。重量は350g。