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Adobe PhotoshopにWebブラウザ版が登場。何ができる？
2021年10月27日 15:46
アドビのクリエイター向けイベント「Adobe MAX 2021」が10月27日に始まった。10月28日の2日間にわたり、PhotoshopやLightroomなどの各種アプリケーションの活用やテクノロジーに注力した内容が配信される。ここでは新たに登場したWeb版のPhotoshopとはどのようなものなのかをお伝えしていきたい。
Webブラウザ上で動作するPhotoshop
2021年の開催テーマは協調型クリエイティビティの実現。新型コロナウィルスの世界的な感染拡大によりワークスタイルが大きく変化した昨今の状況は、ワークフローもオンラインで進める形に変わった。同社でもCreative CloudのWebへの積極展開を進めていくとして、これを「コンテンツ制作と共同作業の最高級プラットフォーム」にしていくことが配信を通じて宣言された。
Photoshopでもこうしたネットワークを通じた編集機能の強化がもりこまれている。これまでのデスクトップ版とiOS版に加え、Webブラウザ上でのファイル共有や閲覧、簡易的な編集作業に対応した「Adobe Photoshop web版」を発表。ベータ版としての提供がアナウンスされた。
Photoshop Web（ベータ版）は既に提供がはじまっており実際に利用することが可能になっている。ブラウザはChromeおよびEdgeでの動作に対応している。
Web版Photoshopへのアクセス方法は、Webブラウザ上からAdobe Creative Cloudにログインし、「Webアプリとサービス」メニューからCreative Cloudを選択。続けてヘッダーメニューから「ファイル」を選択し、「自分のファイル」の中から「クラウドドキュメント」に保存されているPSファイルをクリック、同じくヘッダーメニューにある「Photoshop webで開く」を選択する流れ。これで同じブラウザ上でWeb版のPhotoshopが起動する。ちなみにファイル形式にはクラウド対応した新しいPSD形式が使用されるようになっている。
操作メニューやUIはシンプルながら、レイヤーの表示・操作のほか、自動選択ツールやスポット修復ブラシツールといったデスクトップ版などのツールに実装されている基本機能を使用することができる。また、ファイルにはコメントや注釈をつけることも可能。「ライトな編集機能」を提供するという案内通り、簡易的な作業であればデスクトップ版のアプリ等を起動することなく操作が可能となっており、編集からメッセージの受発信までをWebブラウザ上で一部ワークフローを完結させることができるようになっている。
Adobe MAX中でライブ配信された国内向けの「キーノート」では、実際の操作デモも披露された。
配信中では宇宙飛行士のヘルメットガラスの反射を修正ツールで取り除き、また色味を調整するなどの内容が披露。操作に伴うレスポンス遅延等もみられない、スムーズな編集を実現していることが示された。
Adobe MAXではあわせてAdobe Creative CloudのWeb版（ベータ版）もアナウンス。複数メンバーによるシームレスな連携や編集作業の共有化するプラットフォームも発表された。ここでどのような体験が提供されるのかは、別稿にてお伝えしたい。