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Lightroom/Lightroom Classicがアップデート。AI技術やプリセット関連の機能強化など

「アダプティブプリセット」機能が追加(Lightroom / Lightroom Classic)

アドビは6月14日、Adobe Creative Cloudの各種ソフトウェアの最新版を公開した。本稿では、メジャーアップデートした画像編集ソフト「Lightroom」「Lightroom Classic」の更新内容についてお伝えする。

LightroomおよびLightroom Classic共通の更新内容として、プリセット関連機能が拡充された。このほか、簡易的な動画編集機能や、AI技術による自動赤目補正機能も盛り込まれている(いずれもLightroomのみ)。

プリセット機能強化(Lightroom / Lightroom Classic)

「プリセット適用量スライダー」が新たに搭載された。画像に適用するプリセットの効果が強すぎる、あるいは弱すぎるといった場合に、スライダー操作により適用量を調整できるようになった。

プリセット適用量スライダー

フォトグラファーが作成した「プレミアムプリセットパック」が追加された。追加されたのは以下の5つ。

・ポートレート:白黒
・ポートレート:エッジ感
・ポートレート:グループ
・被写体:コンサート
・ビデオ:クリエイティブ

AI技術による「アダプティブプリセット」機能が利用可能になった。「空を選択」や「被写体を選択」に搭載されたAI技術を利用したマスク機能にて、自動的に選択した特定の領域にプリセットを適用できるようになった。今回のアップデートでは“空をドラマチックにするプリセット”と“被写体を鮮やかにするプリセット”が加えられた。

また、「空を選択」および「被写体を選択」で利用したAIマスクを他の画像にコピー&ペーストした際に、ペースト先の画像に合わせて自動的にマスクが再計算されるようになった。これにより、画像ごとにマスクを適用する必要がなくなったとしている。

動画ファイルの編集に対応(Lightroom)

動画ファイルの簡易的な編集作業が可能になった。基本的な操作は画像編集と同様で、各種スライダーによる調整やプリセットの適用に対応する。デスクトップ版とモバイル版で利用できる。

動画ファイルは前後をカットするなどして長さの調整に対応するが、中間部を切って前後をつなぎ合わせるといった作業は不可。また編集はひとつの動画ファイルに対してのみ可能となっており、複数のファイルを繋ぐといったことはできない。

静止画と動画で相互に編集設定のコピー&ペーストに対応。これにより、写真と動画を同一の雰囲気に仕上げるといったことも可能としている。

プリセットは、前出のプレミアムプリセットや、AIが提案する項目の適用にも対応する。

AIを利用した自動赤目補正機能(Lightroom)

画像内で人物の目が赤く光ってしまった際、AI機能により自動で対象を見つけて補正する。手動で対象部を囲むといったような作業が不要で、ワンクリックで赤目を除去できる。

その他の更新内容(一部)

・マスクグループの反転表示に対応(Lightroom / Lightroom Classic)。

・比較表示に対応(Lightroom)。

・デスクトップ版およびAndroid版でコミュニティ検索が利用可(Lightroom)。

・コミュニティリミックス機能がモバイル版に対応(Lightroom)。

・進む/戻るボタンの追加(Lightroom)。

・書き出しのGPUアクセラレーション(Lightroom Classic)

比較表示に対応(Lightroom)
本誌:宮本義朗