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ソニー、Xperia 5 IIIを11月中旬以降に国内発売

屈曲光学系採用の望遠カメラなどXperia 1 IIIに迫る基本性能で

ソニーは9月30日、Androidスマートフォン「Xperia 5 III」の国内発売を発表した。一部の通信事業者より11月中旬以降の発売を予定している。カラーはフロストブラック、フロストシルバー、グリーン、ピンクの4種類をラインアップしている。価格等の詳細は不明。

Xperiaシリーズ中でXperia 1およびXperia 10の中間に位置づけられるモデル。4月14日にXperia 1 IIIの発表と同時に海外での展開が報じられていたが、このほど国内での販売が正式にアナウンスされた。

フラッグシップ機Xperia 1 IIIに肉薄するスペック

Xperia 5 IIIの最大の特徴は、基本性能の多くがフラッグシップモデルである「Xperia 1 III」に準じた構成となっていること。チップセットはQualcommのSnapdragon 888 5G Mobile Platformを採用している。

メインカメラのうち、望遠カメラには屈曲光学系を採用。70mmと105mmの可変式となっているほか、16mmと24mmの3眼構成をXperia 1 IIIから踏襲している(各焦点距離は35mm判換算によるもの)。センサーサイズおよび画素数に関しても16mmが1/2.6型の12MP、24mmは1/1.7型の12MP、70mmおよび105mmが1/2.9型の12MPと、Xperia 1 III同様の構成となっている。

ちなみに24mmカメラに採用されている1/1.7型センサーの画素ピッチは1.8μm。各カメラにはZEISSのT*コーティングが施されている。フロントカメラの画素数は8MP。

Xperia 1 IIIとの違いは、3D iToFセンサーが搭載されていないこと。この関係からリアルタイムトラッキングには対応していないものの、タップ操作で選択した被写体を追尾し続ける「オブジェクトトラッキンング」機能が搭載されている。そのほかの撮影性能は、AF/AE追従による最大20コマ/秒の連写や、人物および動物に対応したリアルタイム瞳AF、AI技術の活用によりデジタルズーム時の画質劣化を補正するという「AI超解像ズーム」などを、Xperia 1 IIIから引き継いでいる。

リアルタイム瞳AF
ブジェクトトラッキング

カメラアプリはPhotography Proに統合。従来の「カメラ」アプリのシンプルなインターフェースに寄せた「BASIC」モードでの撮影に対応しているほか、同社αシリーズのUIに準じた操作系で様々な設定で撮影できるモードの双方が選択可能となっている。

Photography Pro(BASICモード)

通信はXperia 1 IIIが5Gミリ波にも対応しているのに対して、Xperia 5 IIIではSub6までの対応となっている。またストレージ容量は128GBでメモリーは8GBの構成。256GBのストレージ容量と12GBのメモリー容量を誇るXperia 1 IIIに一歩譲る内容となっている。

その他ハードまわり

ディスプレイはアスペクト比21:9のFHD表示対応有機ELを採用。120Hz駆動にも対応し、ゲーム体験でも高いパフォーマンスを発揮できるとしている。サイズは6.1型で、6.5型サイズを採用しているXperia 1 IIIよりもひとまわり小型なサイジングとなっている。外形寸法はW68×H157×D8.2mmで重量は約168g(Xperia 1 IIIはW71×H165×D8.2mm・約188g)。

このほか音質面では、さまざまな音源を高音質で再生できるとする同社LDAC(エルダック)に対応。同社のフルワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」でのハイレゾ音質での音楽再生が可能となっているなど、同イヤホンとの相性の良さもポイントだとしている。このほか、ハイレゾ音質のままバッテリー持ちをより長くできるというDSEE Ultimateにも対応している。

バッテリー容量は4,500mAh。3年間使用しても劣化しにくい仕様になっているという。充電はワイヤレスにも対応する。

外部端子は3.5mmオーディオジャックとUSB Type-Cポートのみ。

国内モデルならではの機種展開

外装はメタルフレームとガラスが用いられているが、国内展開モデルでは限定カラー2色が用意されている(フロストブラックとフロストシルバー)。既存モデルでは背面パネル部のガラスが光沢仕様となっていたが、国内限定の各カラーではフロストガラスを採用。側面のメタルフレームもこれにあわせてマット調のデザインとなっている。

アクセサリーとしては、本体色にあわせたスタンド機能つきのカバーが用意されている。

グリーン
ピンク
フロストシルバー
フロストブラック

本誌:宮澤孝周