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SD Expressの最大転送速度を約4GB/秒に引き上げる新仕様が策定

PCI Express 4.0規格により実現

SDアソシエーションは5月19日、SD Expressメモリーカードの新しい仕様となる「SD8.0」を策定したと発表した。

PCI Express4.0規格の技術を用いることで、最大4GB/秒に近いデータ転送速度がSD Expressメモリーカードで実現できるようになる、というもの。

SD Expressメモリーカードにおける直近の仕様はSD7.0(2018年7月策定)で、PCI Express3.1およびNVMeアーキテクチャをSDメモリーカードに盛り込むことで速度向上を企図する内容だった。

SD8.0では、NVMeアーキテクチャの使用を引き継ぎながら、PCI Express 4.0を用いることで、さらなる転送速度の向上が図られている。

また、公開された資料によれば、SD8.0では2種類の転送速度オプションが用意されており、PCI Express 3.0×2またはPCI Express 4.0×1アーキテクチャにより最大2GB/秒、PCI Express 4.0×2アーキテクチャで最大4GB/秒の転送速度が発揮できるようになる、としている。

なおSD Expressは下位互換性を維持した設計となっているほか、最大容量128TB(SDUC:SD Ultra Capacity)にも新たに対応。SDUC、SDXC、SDHCの各容量帯でのメモリーカード登場が予定されている。

展開カードサイズはSD フルサイズのほか、microSDでの展開もアナウンスされており、記録メディアに高速なデータ転送性能を求めるゲーミング市場やモバイルデバイス、IoTデバイス、ドローンなどの分野でも利点を発揮できるとしている。

本誌:宮澤孝周