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EIZO、キャリブレーションセンサーを内蔵した4K HDRリファレンスモニター

31.1型の「ColorEdge PROMINENCE」 直販327万8,000円

EIZO株式会社は2月27日、31.1型・DCI 4K(4,096×2,160)解像度のHDRリファレンスモニター「ColorEdge PROMINENCE CG3146」を2020年5月に発売すると発表した。価格はオープン。EIZOダイレクトでの販売予定価格は税込327万8,000円。

本製品は、「ColorEdge PROMINENCE CG3145-BS」の後継モデル。映像制作での最終色調整(カラーグレーディング)に利用できるHDR対応のリファレンスモニターとなる。

HDRリファレンスモニターでは世界で初めて、キャリブレーションセンサーを前面上部に内蔵した。専用カラーマネージメントソフトウェア「ColorNavigator 7」を使用し、手間なく目的に沿った表示に画面調整が可能となっている。

定期的な再調整を自動で実施するため、経年変化による輝度や色度のズレを補正。常に正しい表示を保てるという。

なお、従来機と比べ、忠実なHDR画質を追求した表示性能の改善や、映像制作者の使いやすさに配慮した機能の拡充が図られている。

具体的には、12G-SDIまで対応の入力/出力端子を1系統、3G-SDIまで対応の入力/出力端子を3系統の計4系統を装備。SDI出力端子を備えた撮影機材と直接接続できるようになった。4系統すべてを使った「Quad Link 3G-SDI」接続にも対応する(伝送方式は、2 Sample Interleaveのみ対応)。

SDI信号のビデオペイロードIDやHDMI信号のメタデータに連動して、カラー設定(輝度・ガンマEOTF・色域)が自動で切替わる「Sync Signal」機能も搭載した。

さらに、調整ダイヤルを本体前面に備え、画面の輝度・黒レベル・ガンマ(EOTF)などの設定値がすばやく調整可能。対応する値を一時的に変更し、信号の見え方をプレビューできる「Quick Check」機能に対応しているため、暗部のディテール追及など、実際の表示と照らし合わせながらの作業に有効だという。

従来機種の機能・性能も踏襲し、最大1000cd/平方メートルの高輝度、100万:1の高コントラスト比を実現するほか、放送向けのHybrid Log Gamma方式と映画向けのPQ方式、両方のHDR方式に対応する。

主な仕様

種類

IPS(アンチグレア)

バックライト

広色域LED

サイズ

31.1型

推奨解像度

4,096×2,160(アスペクト比17:9)

表示領域

698×368.1mm

画素ピッチ

0.17×0.17mm

画素密度

149ppi

表示階調

1,024階調(約6万5,000階調中)

表示色

約10億7,374万色:10-bit対応(24-bit LUT)

視野角(水平/垂直、標準値)

178度/178度

輝度(標準値)

1,000cd/平方メートル

コントラスト比(標準値)

1,000,000:1

応答速度(標準値)

10ms(中間階調域)

色域(標準値)

DCI-P3カバー率99%

表示モード(カラーモード)

BT.2020、BT.709、DCI-P3、PQ_BT.2100、PQ_DCI-P3、HLG_BT.2100、Calibration(CAL)、SYNC_SIGNAL

HDRガンマ

HLG方式、PQ方式

入力端子

BNC(12G/6G/3G/HD-SDI)、BNC(3G/HD-SDI)×3、DisplayPort(HDCP1.3)、HDMI(DeepColor、HDCP2.2/1.4)

出力端子

BNC(12G/6G/3G/HD-SDI、スルー出力(アクティブ))、BNC(3G/HD-SDI、スルー出力(アクティブ))×3

USB端子

PC接続(アップストリーム):USB3.1 Gen1(Type-B)
USBハブ(ダウンストリーム):USB3.1 Gen1(Type-A×3、うち1つは最大10.5W給電に対応)

取り付け穴ピッチ

VESA規格(200×200mm)

外形寸法

757×463×170mm
778×498.5×327mm(フード装着時)

重量

約26.5kg
約27.4kg(フード装着時)

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。