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エプソン、エコタンク搭載複合機を一新 オンキャリッジ型インクタンクに

手差しフィード式スキャナー搭載モデルも

EW-M752T

エプソンは、エコタンク搭載インクジェット複合機2モデルを8月1日より順次発売する。インクタンクをオンキャリッジ型とし、デザインを一新した。

発表されたのは、コンシューマー市場向けのエコタンク搭載モデル「EW-M752T」および「EP-M552T」。インクタンク(エコタンク)をインクカートリッジのようなカラーオンキャリッジ式とし、すっきりした本体デザインを実現した。

2機種とも丸みを強調したオフホワイトカラーの筐体となり、インクカートリッジ式のカラリオに類似した見た目になっている。

EW-M752T
EP-M552T

エコタンクの基本概念は変わらず、インクボトルの装填口を各色のインクタンクに充填して使用する。注入口の形状を各色ごとに変化させることで、誤挿入を防ぐ仕組みも引き続き採用された。

向かって右側のLEDインジケーターは、電源ON/OFFに加えて、インク残量を知らせる役目も担っている。どれかインクがなくなりかけるとアラートを発するという。

10月にリリースされるスマートフォン向けの新アプリ「Epson Smart Panel」にも対応する。このアプリは従来用意されていたエプソン製プリンター用のアプリを進化させ、プリンターのリモコンとなるべく開発されたもの。スマートフォン内部の画像のプリントからプリンターの電源ON/OFFまで、様々な操作に対応するという。

インクボトルを容量別2種類に

新製品の発売に合わせ、インクボトルのラインナップを2ラインとする方針も発表された。それぞれ「使い切り(標準)」タイプと「増量サイズ」タイプと呼ばれ、前者は1本あたりのインクの価格減、およびユーザーの余らせてしまう恐れに対処する。後者はプリント枚数の多いユーザーに向いている。

インクボトルの市場想定価格は、「使い切り(標準)」タイプが600円、「増量サイズ」タイプが2,000円。A4カラー文書のプリントコストは、前者が2.9円、後者が2.7円程度となる。

インクボトル。左から「使い切りサイズ」、「増量サイズ」

EW-M752T

A4対応、染料4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)+顔料1色(ブラック)のスタンダードモデル。

自動両面印刷、A4スキャン、前面USBホスト、交換式メンテナンスボックスなどの諸機能を搭載する。背面の手差し給紙は0.6mmまでの厚紙に対応。

前面の液晶ディスプレイは4.3型タッチパネル式。無線LAN機能を装備し、Wi-Fi Directに対応する。

A4カラー文書の印刷コストは約2.7円、Lサイズ写真は約8.6円(どちらも増量サイズインクの場合)。

外形寸法(使用時)は390×525×198mm。質量は約6.3kg。

価格はオープン。店頭予想価格は3万円台後半(税別)。

EP-M552T

2万円台後半の価格(店頭予想価格・税別)ながら、A4対応、エコタンクによる低コスト印刷が可能なモデル。

これまでエプソンのプリンターは、機能のあり/なし、あるいは採用デバイスの優劣で上下のラインナップが形作られていた。本機は付加機能やデバイスコストをもとにした位置付けから離れ、いま必要とされる機能を再考してデザインされたという。

例えば、最小限の画質として染料4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)インクを採用。A4複合機で染料4色は唯一としている。使用インクにはEP-881Aと同等のものが用いられている。

また、A4スキャナーをフラットベッドタイプから手差し式フィードスキャナーに変更。煩雑な位置決めを必要とせず、フィーダーに用紙を挿すだけで、子どもでも簡単にスキャンできるようにしたという。免許証など小判型のスキャンは、スマホアプリの「カメラコピー」機能で対応する。

前面の液晶ディスプレイは1.44型と小さいが、アイコンベースの新UIに変更し、特に目的までのステップ数を少なく設計した。

その他、0.6mm厚までの背面給紙、前面USBホスト機能、交換式メンテナンスボックスなどが奢られている。

外形寸法(使用時)は390×591×215mm。質量は4.5kg。

本誌:折本幸治