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エプソン、エコタンク採用の新インクジェットプリンター

より小型でスタイリッシュに インクの入れ間違えを防ぐ工夫も

セイコーエプソン株式会社は、エコタンク搭載プリンターのフラッグシップ機「EW-M770T」を3月2日に発売する。価格はオープン。店頭予想価格は、税別6万9,980円前後。

昨年から国内で展開が始まった「エコタンク」は、海外でシェアを広げつつある非カートリッジタイプのインク供給方式。大容量インクタンクによるコストパフォーマンスを追求し、加えて新モデルではスタイリッシュな筐体を採用することで、コンシューマー市場への浸透を図る。筐体デザインは日本。

これまでのエコタンク搭載モデルと異なり、染料ブラックと顔料ブラック2色を含む5色インクとなったことで、写真プリントへの対応もアピールする。インクボトルは、マラカスブラック、ハーモニカシアン、ハーモニカマゼンタ、ハーモニカイエロー、ハーモニカフォトブラックの5本。

マラカスブラックの容量は140ml、他4色は70ml。価格はいずれもオープン。税別での店頭予想価格は、マラカスブラックが2,400円前後、その他が1,200円前後。消耗品のメンテナンスボックスも別売で用意される。

前面にインク窓を備え、一目でインクの状態が確認可能。インクの補充も前面から行えるほか、従来のエコタンク搭載モデルからインクタンクとボトルの仕様を一新。「挿すだけ満タン」インク方式に変更し、インクの注入がより簡単になった。

スクリュー式のキャップを開けで挿すだけでインクが補充できるほか、入れ間違いを未然に防ぐ色ごとに異なる注入口形状を採用。満タンになると自動的に補充が完了するという。

姉妹機のEW-M660FTと比較した場合、設置面積比で-18%、横幅-90mm、高さ-80mmとよりコンパクトになった。

また、本体左側下部にスロープ形状を追加し、キャリッジが左端に動作した際のチューブ移動を下方向のスペースに逃がせるようになったため、本体横幅の増幅が抑えられている。

なお、給紙は前面2段カセット+背面給紙の3Way仕様。

公称値ながら、ランニングコストはカラーで税別1.3円。モノクロで税別0.5円。印刷速度は、カラーが10ipm、モノクロが13ipm。印刷可能枚数(1回のインク交換で印刷できるA4カラー枚数)は、カラーインクで約5,000ページ、モノクロ8,000ページ。

有線LAN/無線LANに対応したほか、SDカードスロット、2.7型カラー液晶モニターを搭載する。

前面インクタンク
「挿すだけ満タンインク方式」注入口
インクをエコタンクに充填。インクによって差し込み口の形状が異なり、インクの入れ間違えを防ぐ。
前面2段給紙
メンテナンスボックス交換
メンテナンスボックス
インクボトル全色

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。