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エプソン、6色インク採用で"写真高画質"の「エコタンク」プリンター2機種

A3ノビ/A4対応モデルを刷新 5色インク機に新色追加も

エプソン販売株式会社は10月8日、低ランニングコストで訴求する「エコタンク」搭載インクジェットプリンターの最新機種を発表。10月22日から順次発売する。価格はいずれもオープンプライス。

新要素として、Bluetooth LEを用いたスマートフォンとの簡単な接続設定を採用。初回セットアップ時に「Epson Smart Panel」アプリ(iOS/Android)を利用すると、セットアップ前のプリンターとスマートフォンを自動接続し、設置からボトルを使ったインク充填までの流れをスマートフォンの画面上で案内する。Wi-Fi接続を含むセットアップがスマートフォンの画面上で完結し、スマホプリントが可能になる状態までサポートする点を特徴としている。

EW-M973A3T/EW-M873T

EW-M973A3T

A3ノビ対応の「EW-M973A3T」を2021年2月に税別8万円台中盤(店頭予想価格。以下同)、A4対応の「EW-M873T」を2020年12月初旬に税別6万円台前半で発売する。

それぞれ、A3ノビ対応のEW-M970A3T(2017年9月発売)およびA4対応のEW-M770T(2017年3月発売)の後継に位置づけるエコタンク搭載の複合機。コピーやスキャンの機能も持っている。

EW-M873T

いずれもインクを染料CMYK+顔料ブラックの5色から、新たにグレーを追加した6色インク(ClearChrome K2 Plus INK)に変更。ひとつのノズルから3〜5種類の異なるドットサイズのインクを射出するAdvaned-MSDT技術と組み合わせ、より滑らかな階調性と低粒状性を実現したとしている。

2つのブラックインクとグレーインクの組み合わせによる、より深い黒色や滑らかなモノクロ階調性も表現可能としており、特にVelvel Fine Art Paperでは顔料ブラックを用いて引き締まったプリントが可能だという。

ほかにも、紙厚1.3mm・長さ2mまで対応するストレート給紙(リア手差し)、排紙トレー部分に設置した「ダウンライトLED」による光の演出を特徴としている。

EP-10VA/EP-30VAから継承した「PCレス作品印刷機能」では、用紙の余黒・余白設定を従来の4段階設定から3〜39mmの自由設定に拡張。一覧印刷も、従来は1枚のシートで6つの項目を一度に設定していたところ、明るさ×コントラスト、コントラスト×鮮やかさ、鮮やかさ×明るさ、色調(RGB)に分けて結果を確認できるようにしたほか、一覧印刷時のレイアウトも3種類から選択可能とした。

一覧印刷の例

最高解像度はいずれも5,760×1,440dpi。インクコストはA4モノクロ文書で約0.7円、Lサイズ写真(インク・用紙合計)で約6.9円。耐久は5万ページもしくは5年。

本体には4.3型のタッチパネル式モニターを装備。前面の排紙トレイは自動でオープン/クローズする。交換式メンテナンスボックスも備えている。

有線/無線LANとBluetooth LEに対応し、スマートフォンとのアプリ連携が可能(QRコード接続にも対応)。メモリーカードやUSBメモリーからのダイレクトプリントも可能としている。

スキャンできる最大サイズは、EW-M973A3T、EW-M873TのどちらもA4まで。

EW-M973A3Tの外形寸法は523×379×169mm。

EW-M873Tの外形寸法は403×369×162mm。

EW-M973A3T
インク注入
ストレート給紙
メンテナンスボックス
レーベル印刷
前面給紙
背面給紙
EW-M873T
インク注入
ストレート給紙
メンテナンスボックス
レーベル印刷
前面給紙
背面給紙

EW-M752TB

2019年10月発売のA4複合機「EW-M752T」に、新たにブラックの本体色を追加する。発売は10月22日。店頭予想価格は税別3万円台後半。

最高解像度は5,760×1,440dpi。染料4色(CMYK)+顔料ブラック1色の5色インクを採用。写真高画質で訴求するモデルではないが、ラインナップ上ではエコタンク搭載複合機のスタンダードに位置づけられている。

通信は無線LANに対応(前述のEpson Smart Panelアプリによる初期セットアップには非対応)。USBメモリーや別売USBカードリーダーを接続してダイレクトプリントも可能。

本誌:鈴木誠