ニュース

ライカ本社で「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」が開催

ヴェストリヒトから改称 700005番のライカM3や「紅旗20」など出品

出品予定品のひとつ、ライカM3(シリアル700005番)。40年以上個人所有されており、初期に製造された同機種の中で状態がよい個体。予想落札価格は30〜40万ユーロ。

ライカカメラ社は、同社が所在するドイツ・ウェッツラーのライツパーク内で「Leitz Photographica Auction」(ライツ・フォトグラフィカ・オークション)を6月8日に開催すると発表した。現在、ライツパーク内で出品予定品を展示中だという。

2018年にライカの試作機"ヌル・ライカ"が約3億円で落札されたことなどでも知られるWestLicht Photographica Auction(ヴェストリヒト・フォトグラフィカ・オークション)のオークションチームをそのままに改称し、開催地もオーストリアのウィーンから改めた。改称前から数えて、同オークションの開催は34回目となる。

出品物はライカが大半だといい、現時点で注目度が高いアイテムとしていくつかが公開されている。

ライカMP-2。1950年代後半に製造された、モータードライブを使えるM型ライカ。ブラックペイント仕上げ。予想落札価格は40〜50万ユーロ。
ライカ250レポーターGG(ライカモーターMOOEV付き)。多くは第二次世界大戦中に販売されたが、戦時中の混乱で失われたことにより現存15台といわれる希少モデル。今回の出品物は1942年11月13日にベルリンに渡った個体で、使用感もわずか。予想落札価格は30〜40万ユーロ。
ライカ アンダーウォーター ハウジング。カナダライツがアメリカ海軍のために製造した。予想落札価格は4〜5万ユーロ。
同オークションはライカ以外も扱う。中国製のライカ型カメラ「紅旗20」は、政府の委託で少数製造され、市販はされなかったといわれる希少品。予想落札価格は4〜5万ユーロ。

そのほかの出品リストは5月中旬にWebサイトで公開され、オンラインほか書面やFAXでの事前入札を受け付ける。オークション当日はライツパーク内のオークションルームほか、LiveAuctioneersのWebサイトからもリアルタイムで入札できるという。現地時間6月6日および7日の10時〜17時には、ライツパークで全出品物の下見も可能。

本誌:鈴木誠