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ハッセルブラッド、中判ミラーレスカメラ「X1D」を発表

5,000万画素CMOSセンサー 新マウントレンズ2本も用意

ハッセルブラッドは6月22日、中判ミラーレスカメラ「X1D」を発表した。日本での具体的な発売日は未定。ボディ単体の参考価格は7,900ユーロとしている。

35mm判ミラーレスカメラ並みのコンパクトさにまとめた中判デジタルカメラ。同社の中判デジタル一眼レフカメラであるHシリーズに比べて低価格で、ミラーボックスを持たず、ファインダーやデジタルバックの部分も一体型としたことで、小型軽量になった点を特徴とする。

外装はワンピースのアルミフレームを採用。「HANDMADE IN SWEDEN」との刻印がある。ボディを正面から見ると、グリップ部分を除いたレンズ側のスクエア形状が特徴的。その縁取りのラインやレンズ着脱ボタンの配置には、同社500シリーズの中判一眼レフカメラに対するオマージュも感じられる。

レンズマウントは同社が“Xマウント”と呼ぶ新規のもので、新たにミラーレス用のレンズシャッター内蔵AFレンズシリーズ「XCDレンズ」を用意する。シャッター速度は1/2,000〜60分で、ストロボは全速同調する。AFはコントラスト検出式。

最初に用意されるXCDレンズは45mm F3.5と90mm F3.2の2本。かつて販売していたレンジファインダーカメラ「XPan」(ハッセルブラッドと富士フイルムの共同開発。35mmフィルムの2コマ分を使ったパノラマが撮れる)を想起させる焦点距離のラインナップで、X1Dのカメラ内で選べるアスペクト比には“XPanモード”もあるという。また、9月のフォトキナにおいて3本目となる30mmレンズも発表される模様。

X1DのXマウントには、既存の中判デジタル一眼レフカメラHシステムのレンズを使うためのアダプターが用意され、さらにCFレンズアダプターを重ねることでVシステムのレンズも使えるようになるという。X1Dはレンズシャッター内蔵レンズでの撮影を前提としており、ボディ側にシャッターは持たない。

撮像素子は43.8×32.9mmの5,000万画素CMOSセンサー。感度はISO100〜25600。16bit記録で、ダイナミックレンジは14ストップ。撮影間隔は1.7〜2.3枚/秒。HD動画記録にも対応する。

シャッターボタンの後ろ側に位置するモードダイヤルは、ダイヤル全体がプッシュ/プッシュ式でボディに沈み込むようになっている。シャッターボタンのオレンジ色はハッセルブラッドのカメラ製造75周年を記念したもので、H6Dにも採用されている。

液晶モニターは3型92万ドットのタッチパネル式。固定式でチルトはしない。iOS端末での30fpsリモートライブビューも可能。236万画素のEVFも搭載する。

UIはH6Dで人気があるというメニュー構成などを継承し、よく使う機能アイコンを好みに配置するなど、タッチパネルで操作できる。

記録メディアはSDデュアルスロット。Wi-Fi、GPS機能を内蔵。

フル充電のバッテリーで約350枚の撮影が可能という。

カメラボディの外形寸法は150.4×98.1×71.4mm。重量は約725g(バッテリー含む)。

本誌:鈴木誠