オリンパスZUIKOレンズ 写真家インタビュー
日常や旅で感じる「うねり」や「流れ」のようなものを表現したい…佐藤岳彦さん
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
2020年12月28日 17:00
オリンパスZUIKOレンズを使う写真家に、作品表現でのポイントや使い勝手をお聞きする本企画。
今回は「密怪生命」などの写真集・写真展で知られる佐藤岳彦さんに、生物や風景を撮ることについて聞いてみました。「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」による作品もご本人の解説付きで掲載しています。
佐藤岳彦
1983年 宮城県生まれ。写真家。世界を旅し生命をみつめている。写真集に『密怪生命』(講談社)、『生命の森 明治神宮』(講談社)、『変形菌』(技術評論社)がある。2018年 日本写真協会賞新人賞、2019年 Horizonte International Photo Award(ドイツ)を受賞。2021年1月7〜18日、オリンパスギャラリー東京にて写真展「裸足の蛇」を開催。
写真にのめり込むようになったきっかけは?
幼少の頃から生きものと絵を描くことが好きで、生命の不思議な美に惹かれ、表現したいと思っていました。小学校高学年になると油絵を始め、山で出会った巨木や雪山を描いたりしていました。
表現する手段が、絵から写真に決定的に変わったのは大学生の頃。オリンパスのデジタル一眼レフカメラ、E-330を手に入れた時でした。野を駆けまわりながら自然や生命を切り取れる、絵にはない狩りのような瞬発的表現行為にのめり込んでいきました。
写真撮影の楽しさ・奥深さとはなんでしょう
写真を真剣に始めた大学生の頃は、多様な生命の奥深い力を捉えることに注力していました。日本や海外を旅しながら、藪を這い、密林に分け入り、とことん生命と向き合って、撮る。そうすることでしか撮れない生命の写真が確かにありました。ただ、それだけでは、私のみつめているものが撮り切れないことにも気が付きました。
ここ数年は、生命との出会いを大切にしながら、日常や旅で体験し、そこで感じる、足元から広がる「うねり」や「流れ」のようなものを捉えようと試みています。
今回の掲載写真について
今回は、よく釣りに行く静岡で、魚と戯れながらふと出会った風景をスナップしました。釣りをしていると、釣れた魚はもちろんのこと、川や海の表情にハッとすることが多々あります。そんな時、常に持ち歩いても苦にならないオリンパスの小型軽量なシステムならチャンスを逃しません。強力な手ぶれ補正のおかげで、三脚も使わず、とことんコンパクトに。快適に釣りと撮影の両立ができました。
オリンパスOM-Dシステムで気に入っているところは?
小型軽量で機動力に優れているところです。コンパクトなシステムのおかげで、高温多湿なジャングルや険しい山でも、広角から超望遠までを携え、長時間歩き回りながら攻めの撮影ができます。また、強固な防塵・防滴性能のおかげで、大雨の中でも、泥に塗れても、機材にトラブルがあったことはありません。
「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」の特徴や使い所など教えてください。
ズーム全域で最短撮影距離が20cm、最大撮影倍率0.6倍(35mm判換算)と高いマクロ性能を持ち、蝶や魚、花、キノコ、蛇などをぐっとクローズアップできます。広角側で被写体に接近すれば、背景を大胆に入れた広角マクロ撮影も可能。描写は開放から素晴らしく、F2.8のボケも存分に生かせます。これ1本で、マクロから風景まで、多様なシーンをカバーしてくれます。
告知がありましたらぜひ!
本や世界を旅する中で感じてきた「生命のうねり」のような写真展。アメーバ、菌、蟲、獣、人、魚、蛇、川、血、細胞、海、森、大地……。点と点だったものたちが、つらなり、川となって流れ込んでくる感覚や体験をベースに編んできたものです。
写真展「裸足の蛇」
2021年1月7日〜1月18日
11〜16時
火曜・水曜休館
オリンパスギャラリー東京
出展作品数 130点以上
予約制作品解説
1月9日(土)14〜15時、1月16日(土)14〜15時 ※各回定員15名
https://fotopus.com/showroom/index/detail/c/3130
デジタルカメラマガジン最新号に佐藤岳彦さんが登場!
デジタルカメラマガジン2021年1月号の連載「日本列島ZUIKOLENSの旅」に、佐藤岳彦さんの記事が掲載されています。
47人の写真家が47の都道府県を巡るというこの連載。佐藤さんが訪れたのは静岡県でした。「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」についてのインプレッションやテクニックも解説されています。
協力:オリンパス株式会社