オリンパスZUIKOレンズ 写真家インタビュー

大口径なのに軽量コンパクト 豊かな色彩に魅了され…越智京子さん

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

緑鮮やかな木々がまるで鏡のように映り込む藤原湖。手前の木に朝日が当たるのを待って撮影。画面の隅々まで極めてシャープに解像していることに驚かされる。
OM-D E-M1 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO / 25mm(50mm相当) / 絞り優先AE(F11、1/4秒、-1.0EV) / ISO 200 / WB:晴天

オリンパスZUIKOレンズを使う写真家に、作品表現でのポイントや使い勝手をお聞きする本企画。

今回は風景写真家の越智京子さんに、被写体への想いや機材についての考え方などをうかがいました。あわせて、交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」で撮影いただいた作品を掲載しましたので、ご堪能ください。

越智京子(おちきょうこ)
愛媛県今治市出身、神奈川県横浜市在住。アウトドアメーカーに勤務し関東近郊の自然風景を撮影。四季折々に姿を変え、二度と同じものとは出会えない自然の情景に感銘を受け、一期一会を大切に作品作りをしている。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

写真にのめり込むようになったきっかけは?

Webサイトに載せる商品写真を自分で撮影したのが写真を撮るきっかけでしたが、自然風景写真について本格的にのめりこんだのは、生まれ育った瀬戸内の多島美溢れる景色を撮り始めてからです。来島海峡を流れる潮流の激しさ、波の煌めき、行きかう船の光跡、一つとして同じ絵の無い水景色にのめり込むようになりました。

現在の主な写真活動は?

自然風景をこよなく愛する仲間三人で写真クラブ『photo-ZERO』を設立。毎年写真展を開催してましたが、今は個展が開けるように作品作りをしています。

今回は群馬県の自然を撮影いただいています。自然風景写真家にとって、群馬県の良さとはなんでしょう。

愛媛から上京して初めて撮影に行ったのが群馬県でした。今まで瀬戸内ばかり撮っていた私は、渓谷や滝、湖沼、湿原など海とは違った水景色に魅了され、度々訪れるようになりました。大自然が豊富なエリアでありながら、都心からのアクセスが抜群なので日帰りでも撮影に行きやすいです。

日本三大奇勝のひとつである妙義山とその懐に抱かれる桜の里。明暗差の大きい、非常にシビアなシーンだが、シャドウ部がギリギリつぶれずにしっかりと描写できている。
OM-D E-M1 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO / 12mm(24mm相当) / 絞り優先AE(F16、1/2秒、-0.7EV) / ISO 200 / WB:オート

自然風景写真の中でも特に渓谷・滝・湖沼の魅力を教えてください。

渓谷・滝は、シャッタースピードで自分のイメージした作品が撮れるのが魅力の一つです。

湖沼は、穏やかな水面に映りこむ「水鏡」。「水鏡」が生み出す美しい世界に魅了されて撮影しています。

風景写真を撮る上で活用されているWebサービスやスマホアプリなどありましたらご紹介ください。

月・星・日の出等の位置が正確にわかるスマホアプリ「Sky Map」を活用しています。

そのほか太陽と月の位置を調べるスマホアプリ「サン・サーベイヤー」なども常用しています。

関東の奥入瀬と称される照葉峡の新緑。ゴーストやフレアを徹底的に排除するZEROコーティングが採用されているので、ハレ切りができない手持ちのシーンでも安心して使える。
OM-D E-M1 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO / 12mm(24mm相当) / 絞り優先AE(F16、1/90秒、-1.0EV) / ISO 200 / WB:晴天

オリンパスOM-Dシステムで気に入っているところは?

ボディ・レンズ共に軽量でカメラのシステム全体がコンパクトなところが一番のお気に入りです。女性の私でも大きすぎず小さすぎない。おかげで三脚をはじめ全てのカメラシステムが軽量コンパクトになり、撮影の幅やフットワークが軽くなりました。

また、渓谷・滝など水場の撮影が多い私にとって防塵・防滴性能も大切な機能の一つです。水面ギリギリから水しぶきを浴びながらの撮影ではバリアングルモニターが大変ありがたく、水辺で膝をついて背面モニターを見ることがなくなり助かっています。撮影に集中させてくれる点もポイントです。真冬の霧氷撮影でも問題なく撮影できました。

イメージセンサーにゴミが残りにくいダストリダクションについても信頼しています。メンテナンスやレタッチの手間も軽減してくれますし、屋外でのレンズ交換もトラブルなく行えるのもありがたいです。

蛍撮影や星の光跡に欠かせないLVブースト機能とライブコンポジット機能。この二つの機能のおかげで撮影と撮影後の作業効率がアップしました。ライブコンポジットとタイムラプスの搭載は「OM-D E-M1 Mark II」購入の決め手となった機能です。

フィルムカメラ時代のOMシリーズを彷彿とさせるフォルムも良いですね。ファンクションキーを自分好みにカスタマイズできるなど、操作性についても満足しています。

ダムの放流が始まると消えてしまう奥四万湖の浮島。形の良い雲が水面に映り込んでいたため、慌てて手持ちで撮影。軽量のボディ&レンズが何より強い味方となる。
OM-D E-M1 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO / 40mm(80mm相当) / 絞り優先AE(F11、1/50秒、-0.7EV) / ISO 200 / WB:オート

「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」の特徴・使い所など教えてください。

大口径ズームレンズでありながら軽量コンパクトなので、足場が悪く体力を使うアウトドアでの撮影全般に対応できます。これほどオールマイティなレンズに今まで出会ったことがありませんでした。

また、防塵・防滴に加え耐低温性能を備えているので、水飛沫のかかる渓谷・滝などの撮影や氷点下の雪山といった厳しい環境下でも活躍してくれます。

レンズの色のりも良く木々の緑も色彩豊かに再現でき、私がいつもテーマにしている水の透明感も忠実に表現できます。明暗差の大きなシーンでもギリギリ暗部をつぶさずしっかり描写してくれるので、失敗を恐れることなくまっすぐ被写体に向き合えます。

3段の流れが美しい魚止めの滝。幅広の黒い岩盤を滑り落ちていく水の流れが、周囲の緑に良く映える。レンズの色乗りも良く、見た目に忠実な緑色を表現できた。
OM-D E-M1 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO / 12mm(24mm相当) / 絞り優先AE(F8、1/6秒、-1.3EV) / ISO 200 / WB:オート

告知がありましたらぜひ!

OM-Dシステムで撮影した風景写真を Webサイトで公開しています。「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」で撮影した作品も掲載しておりますので、ぜひご覧くださいませ。

越智京子 オフィシャルサイト
https://kyokophoto0.web.fc2.com/

自然風景写真 越智京子 Blog
https://yako1223.blog.fc2.com/

デジタルカメラマガジン最新号に越智京子さんが登場!

デジタルカメラマガジン2020年8月号の連載「日本列島 ZUIKO LENSの旅」に、越智京子さんによる記事が掲載されています。

47人の写真家が47の都道府県を巡るというこの連載で、越智さんはお気入りの撮影地、群馬県の自然風景を紹介いただいています。

協力:オリンパス株式会社

デジカメ Watch編集部