カメラバカにつける薬 in デジカメ Watch

本物にしかない感動の出会いを半蔵門で

これまでのお話

詳しくは「ライカコンタックス論争」で調べていただくとして、私の漫画でもたまにくだらないカメラ論争のことを「火の粉」といいますが、その発端がこの「降り懸る火の粉は拂わねばならぬ」です。それまでくすぶっていたライカとコンタックスの場外争いが決定的になったとか言われています。

この呪われた書物の存在は知っていましたが、現物が展示されているということで日本カメラ博物館にお邪魔しました。A5程度の大きさでホチキス留めされている簡素なつくりで、私の界隈では「コピ本」と呼んでいるものと同等です。

その実際の姿に拍子抜けしたと同時に、やはり歴史を動かすものは小さくてもろいものであるのだなと謎の納得をしました。他のカタログよりも「これが、あの……」と感動すること間違いありません。

日本カメラ博物館の同展示は、6月30日(日)までです。

この文書が発行された1936年に、後にライカが追いやられてしまうほど世界を席巻する35mm一眼レフカメラ、その始まりである「キネ・エクサクタ」が発売されているのがなんとも歴史の苦みがありますね。

イベント名

特別展「カメラとカタログ カタログからみるカメラの時代」

開催期間

2024年3月19日(火)〜6月30日(日)

開館時間

10時00分〜17時00分

会場

日本カメラ博物館

休館日

毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日)

2010年に漫画サークル「ていこくらんち」をはじめる。2015年に出した同人誌「カメラバカにつける薬」が、あれやこれやでデジカメ Watchで連載させていただくまでになりました。カメラだけじゃなく、その向こう側にいる人たちの想いを伝えていければいいなと思っています。