当世プロサービス事情
LUMIX PROFESSIONAL SERVICES(LPS)
2018年9月7日 12:00
パナソニックのプロサービスは2017年4月にスタートした。名称は「LUMIX PROFESSIONAL SERVICES」(以下LPS)。同社LUMIXシリーズのユーザー層を考慮すると静止画のカメラマンだけでなく、映像関連のカメラマンも視野にいれていることは明白だ。
そのあたりも含め、サービスの内容や今後の展開などパナソニック株式会社ルミックスプロフェッショナルサービスプロサポート室の二見雄浩さんにお話を聞いた。
歴史と組織
LPSを開設したのは2017年4月1日。LUMIX GHシリーズおよびGシリーズを使うプロカメラマンが増えたことなどから、専門の組織をつくりプロサービスを立ち上げた。
パナソニックといえば業務用の放送器機も多数世に送り出しているが、このプロサービスはあくまでもLUMIXシリーズユーザーに特化したもの。ただし、同シリーズユーザーであれば、静止画のカメラマンでも映像のカメラマンでも問わないとしている。会員の比率は、写真撮影をメインとするカメラマンと映像撮影をメインとするカメラマンがほぼ半々とのこと。
LPS会員専用の窓口は現在1箇所。秋葉原にある修理受付「LUMIX & Let’s note 修理工房」と同じビルの3階となる。海外でのサービスは今のところ対応しておらず、日本国内のみのサービスとしている。
修理・点検など
入会して機材を登録すると、通常購入から1年間の無料保証期間が、入会日または機材の購入日から3年間に延長される。
たとえ修理の代金に割引サービスのあるプロサービスでもこの恩恵は非常に大きく、たいへん心強く感じられるものだ。しかも代替機の無料貸出サービスも受けられる。
さらにその際、宅配サービスを利用すると、まず代替機が宅配便で会員に送られてくるのだが、梱包は段ボールと梱包用のクッション材というものではなく、アルミのトランクケースが用いられるという極めて安心感の高いもの。もちろん会員は該当する機材をそのトランクケースに入れて送り返す。
3年間の保証期間が過ぎた場合でも、修理代金は通常価格の半額というのもありがたく思える部分だ。
機材の試用貸出では、カメラ本体が初回1週間以内であれば無償での貸出、交換レンズは有料ながら大変リーズナブルな価格(機種や期間で異なるが、標準ズームレンズが2日間で1,000円未満)にて借りることができる。
ちなみに、LPSの入会条件としてパナソニック製のミラーレスカメラおよび交換レンズ所有の有無は問われない。持っていなくてもLPSの会員になれる。そのため、先に会員になってからプロサービス限定の特別割引サービスで機材を揃えるのもありということだ。
メンテナンスサービスとしては、センサークリーニングが会員専用窓口で受付の場合、即日渡しで1,050円、分解を伴わない交換レンズのクリーニングは同じく即日渡しで700円としている。
入会条件・費用
会員になる条件としては、パナソニック製レンズ交換式カメラを所有するか、または購入予定であること。プロのカメラマンまたはビデオグラファーであることなどとなる。
入会に際しては、過去1年以内に制作された雑誌やパンフレットなどの印刷物3点を提出(ビデオグラファーは動画を書き込んだDVD など)。そのほか免許証などの身分証明書のコピー、業務で使用している名刺などとなる。
入会申し込み用紙は、同社ホームページからダウンロードが可能だ。
情報提供
会員にはメールマガジンで月に1回情報を提供している。内容としては、新製品の情報やファームウェアの公開など。
会員証・プロストラップ・オリジナルグッズなど
会員証は他社プロサービスと同様、クレジットカードサイズのもの。キットとして会員証とLPS会員専用のストラップがセットで提供される。その他のアイテムに関してはこれから検討いくとのことである。
LUMIX PROFESSIONAL SERVICES(LPS)
入会費
5,000円(税別)
年会費
10,000円(税別)
主な入会条件
パナソニック製のレンズ交換式カメラを所有しているか、購入予定であること
写真や映像の撮影を生業とするカメラマンであること
18歳以上で日本国内に居住していること
主なサービス内容
購入からの無料保証期間が3年間に延長
修理料金の割引(通常価格の半額)
修理期間中の代替機貸出
購入検討機材の試用貸出
機材の優待販売
各種情報の提供