当世プロサービス事情

OLYMPUS GLOBAL PRO SERVICE(OGPS)

オリンパス株式会社プロフォトビジネスグループの田中伸顕さん。

マイクロフォーサーズを積極的に展開するオリンパス。初心者をターゲットにした入門機から女性層を強く意識したカメラ、ハイアマやプロの使用を前提とするハイエンドモデルまで、ひとつのフォーマットで広く展開する。

プロサービスについても積極的で、同社のレンズ交換式デジタルカメラが登場した年に誕生。以来15年の実績を持つ。その「OLYMPUS GLOBAL PRO SERVICE」(以下OGPS)のサービスなどをオリンパス株式会社プロフォトビジネスグループの田中伸顕さんにお聞きした。

歴史と組織

OGPSがスタートしたのは2003年。個人レベルでも購入可能な価格帯のデジタル一眼レフカメラが主要各社から出揃った時期と重なる。

当時オリンパスがリリースしたカメラは「E-1」。最初のフォーサーズ機として何かと話題となったデジタル一眼レフカメラである。オリンパスではそれに合わせプロのユーザーが増えることを見越しOGPSを立ち上げた。

以来様々なジャンルのプロカメラマンがOGPSの会員となっているが、比率が高いのが動物や昆虫、植物などを被写体とする自然科学関連のプロカメラマン。これはフィルム一眼レフカメラOMシリーズの時代より綿々と続く、ある意味同社の伝統ともいうべきものだろう。ただ近年ではポートレートやスポーツなどに加え、Web専門で活動するカメラマンも増えてきているという。

修理・点検など

OGPS会員専用のサポート窓口「オリンパスプロサロン」は東京と大阪に開設。専門のエンジニアが駐在しており、登録機材の点検・清掃や修理受付、テクニカルサポートなどを行う。

点検・清掃については無料。カメラの場合イメージセンサーの清掃を、交換レンズに関しては清掃に加えチャート撮影なども行い、光学系の状態も確認するようにしている。

また、いずれの場合も即日返却を基本としているが、作業時間中に会員の方を待たせることのないよう、その場で代替機を貸し出すことも多い。イメージセンサーのみの清掃も無料で行うが、同社のミラーレスカメラはゴミ除去機構が強力なこともあり持ち込む会員は少ないとのことである。

修理に関しては通常料金の4割引、もちろん代替機は無料だ。機材の貸出についても無料で、借用期間は2週間としている。地方の場合、いずれの場合も、送料についてはオリンパスが片道分を負担する。機材の購入については、同社の直販サイトから優待価格で購入できる。

オリンパスプロサロンの営業時間は、東京 11時~19時(木曜定休)、大阪 10時~18時(日曜・祝日)となっている。

入会条件・費用

OGPSへの入会条件としては、基本的にオリンパスのレンズ交換式デジタルカメラを所有し、写真業を生業としているプロのカメラマンであれば入会できる。

入会に際して面談はないが、在籍2年以上のOGPS会員の推薦書が必要。ただし、日本写真家協会や日本広告写真家協会の会員は紹介者が不要だ。

また、写真撮影を生業としていることを証明できる撮影者クレジット入り資料のほか、免許証やパスポートなど身分証明書も持参する必要がある。

入会金は税別10,000円(2018年4月から)、年会費は税別5,000円(2019年4月から)。詳細はOGPSの規約を参照してほしい。

情報提供

メールマガジンで新製品の発表やファームアップなど情報を発信している。また、不定期になるが、情報交換を兼ねた懇親会を開催してゆく予定だ。

会員証・プロストラップ・オリジナルグッズなど

入会時に会員証、プロストラップ、OGPSオリジナルのポーチが支給される。また、カメラを追加で購入した場合などは、新たにプロストラップが提供される。

タイミングよくOGPSの新会員証を見せてもらうことができた。現在のOGPS会員は、会員更新の際(2019年4月以降)に切り替わる。

入会するともらえるプロストラップとOGPS オリジナルポーチ。プロストラップはカメラ購入時にOGPSの窓口で申請すればもらえる。

OLYMPUS GLOBAL PRO SERVICE(OGPS)

入会費

10,000円(税別) 2018年4月1日より

年会費

5,000円(税別) 2019年4月1日より

主な入会条件

写真撮影を生業としていること
プロカメラマンであることを証明できる撮影者クレジット入り資料

主なサービス内容

修理料金の割引(通常価格より40%引き)
修理期間中の代替機貸出
購入検討機材の試用貸出
機材の点検・センサー清掃(無料)
各種情報の提供

本誌:折本幸治