岡嶋和幸の「あとで買う」

1,004点目:写真と関わり生きていく人のための考える本

金子隆一・飯沢耕太郎『インタビュー 日本の現代写真を語る』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

金子隆一・飯沢耕太郎『インタビュー 日本の現代写真を語る』

写真史家、キュレーター、写真集コレクターとして知られる金子隆一さん。日本写真史の確立や東京都写真美術館の設立などにも力を尽くしてこられましたが、2021年に73歳で他界されました。そのことは178点目で『写真集の本 明治~2000年代までの日本の写真集 662』と『日本は写真集の国である』の2冊を紹介したときにも触れています。

本書は写真評論家の飯沢耕太郎さんが編著として関わられていて、1970年から2000年代の日本の写真史について、金子隆一さんのインタビューをもとに再構成したものです。

私は1967年生まれなので、自分自身が生きてきた時代の写真表現の歴史ということになります。東京都写真美術館には年数回訪れますが、その設立やコレクション、写真保存についても触れられているなど大変興味深い内容です。販売価格は2,970円です。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。