岡嶋和幸の「あとで買う」

322点目:高画質印刷を家族みんなで楽しめるプリンター

キヤノン「PIXUS XK500」

私のAmazonのショッピングカートには、そのままレジに進むのではなく、「あとで買う」に移して様子見をしているアイテムが沢山あります。それらは値下がりなど何かのタイミングで購入するものもあれば、気持ちが覚めてしまって削除するものも……。この連載では、カメラや写真関連のアイテムを中心に、日々増え続ける私の「あとで買う」の中身をお届けします。いずれも購入前なので使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、岡嶋和幸の日々の物欲をお楽しみください。

キヤノン「PIXUS XK500」

キヤノンの新しいインクジェット複合機「PIXUS XK500」が発売になりました。販売価格は4万7,000円前後です。デジタルカメラマガジン最新号でそのレビュー記事を担当していますが、パソコン画面で見たままのプリントが簡単に出せてビックリしました。従来機「PIXUS XK90」と印刷品質は同じとはいえ、カラーマネジメントなど難しいことを抜きにして、手軽に高画質プリントが楽しめる点は魅力です。

しかも従来機より印刷コストが抑えられていて経済的。スマートフォンやタブレット端末からも気軽に印刷可能で、コピーやスキャナーとしても利用できるなど家族とも共有しやすいです。印刷も速くて静かです。Canon CP+2022 Special Site「Imaging Avenue」の配信コンテンツがアーカイブ公開されているので、こちらもぜひご覧ください。

A3ノビ対応の上位プリンターは魅力的ですが、本体が大きいため設置場所がネックとなるケースもあるでしょう。毎日のように写真を印刷する私にとって、プリンターは冷蔵庫や洗濯機などの家電製品と同様に必要不可欠です。多くの人にとってプリンターがそのような存在になれば良いのですが、SNSなどインターネットの活用が主流の現在ではなかなか難しいでしょう。写真上達のためにもプリントを推奨していますが、無理をしすぎないことも大切です。興味のある人は、まずはA4対応のインクジェット機から始めて、本当に必要になったらキヤノンのPRO-G1やPRO-S1、エプソンのSC-PX1Vといった上位プリンターにステップアップするのが良いと思います。

プリンター本体が低価格のモデルは印刷コストが高めの傾向です。たくさんプリントする人にとっては経済的とはいえない場合もあるので、購入の際は十分に検討すると良いでしょう。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。