クルマとカメラ、車中泊
風景・星景撮影にもおすすめしたい「ビデオ三脚」
2025年6月14日 12:00
肝心の場所ですが、「野見金公園」。市原鶴舞ICが最寄りですが、公園近くは細い峠道なので運転には注意。駐車場から数分歩くと見晴らしのいい展望台があるんですが、カフェもあってのんびり過ごせます。紫陽花と入れ替わりでひまわりも咲きますよ
いまさらながらですが、本連載のテーマはプロ・アマカメラマンのためのカーライフであります。というわけで今日は三脚のお話をしたいと思います。
プロが使う三脚って、ジッツオとかハスキーってイメージかな。僕も15年ほど前まではジッツオとハスキーを長年愛用してました。でもねえ、歳を重ねると共に辛くなるんですよ、重い三脚が。そう思っていた15年ほど前からカーボンの三脚が出回り始めたので、これだ〜と思って買い換え始めました。
用途ごとに三脚は適切なものを買うので、いまや増えに増えて三脚の林ができるほどです(笑)。正直何本持ってるのかわかりません。その中で1番新しく、1番愛用しているのがLeofoto Mr.Oシリーズ LO-324C(三脚)とVH-30R 2way雲台の組み合わせです。
え? ジッツオとハスキー? 全部あげちゃいましたよ、後輩とアシスタントに。若者は重い三脚で体を鍛えなければなりません。カメラマンは身体が資本であります。
さてLO-324CとVH-30Rの組み合わせはビデオ・動画三脚となるわけですが、まず三脚であるLO-324Cで特徴的なのは三脚架台の部分。脚と雲台を繋ぐベースの部分ですね。スリ割構造になっていて、レバー1本を緩めるだけで水平出しと、エレベーターも動くようになるので、高さの調節ができます。こうしたレベリング機構付き三脚の場合、ほとんどがエレベーターはつかないので、高さの微調節が悩みでした。この三脚なら条件が悪い場所でも手早く水平出しとアングル決めができるってわけです。
そして雲台のほう、VH30Rはメーカー分類では一脚用雲台となっています。ですが、この雲台、ビデオ雲台として優秀なんです。
基本は水平軸と高度軸の2Wayです。ビデオ用の雲台はスムーズな動きと適度な粘りというか重さのある動きが求められますが、フルードタイプと言ってオイルやグリスの抵抗を利用するものか、ギア式といって、本体内に減速ギアを組み込みギア回転時の抵抗でスムーズな動きを得るものの2つに大別されてるんですが、このVH30R、ちょっと面白いのです。
水平回転はフルード式ですが、面白いのは高度軸の方です。レバーが2本ついてますが、片側がボールベアリングを組み込んだ与圧機構になっています。レバーを締め込むとボールベアリングも一緒に締め込まれるんだけどそうするとスムーズに動きつつ抵抗が生まれるんですね。これによって軽い機材から重い機材までスムーズに動かすことができるんです。動画を撮らんよ〜と言う方でも、望遠レンズを使うならおすすめなんですよ。
で、2way雲台だと縦位置とれないじゃん!と思うでしょ。前の写真を見直してみてください。レバーの上にもう1つパノラマヘッドがついてるでしょ。ここを回転させると縦位置も撮れちゃうんです。
こういうふうに縦位置を撮る雲台、大昔のスリックの雲台にもありましたね。覚えてらっしゃる方いるかな。半世紀近く前だけど。う〜ん、高校生だったなあ。愛用してました。
そもそもカメラの取り付けはアルカスイスプレートなので、L型プレートを使う方法もあります。僕はZ8専用LPN-Z8を使っています。こっちも簡単に縦位置になります。
以上、LO-324CとVH-30Rの組み合わせは動画にも静止画にも最適な組み合わせなんです。星景や風景を撮る時も素早い水平出しとスムーズな雲台は一発で気持ちよくフレーミングが決まります。斜め構図もレベリング機構を使えばOK。
さて、細部の写真を載せてみるけど、精度や質感が良いことがわかると思います。中国製というとまだまだ眉を顰める人も多いのかなあって印象ですが、EVやドローン、電子機器など世界をリードしている分野があることも事実。確かに10数年前の中国製品は高品質といえないものが多かったと思います。
けれど、このLeofoto三脚の加工精度や仕上げの良さを見ていると、日本も安穏とはしていられないと思ってしまうのであります。中国製品から学ばなければいけないことが既に多くなっているんじゃないかと思う次第です。