クルマとカメラ、車中泊

#03:夏とルーフキャリア

会社勤めのころ、楽しみにしていたのは夏休みのキャンプ旅行だった。夏休みは長く取れる職場であったので、車で行ける限り全国を旅した。車中泊あり、キャンプ場あり、野宿あり(笑)。それだけに日本国内の良い風景には詳しいつもりだ。

さて、このキャンプ旅行に必需品だったのが、ルーフキャリアだ。屋根にも荷物を載せられるので、グッと積載量が増える。汚れ物を乗せて帰るのにも最適だ。今は日常的に車中泊してるわけだが、夏が近づくと「ああ、キャリアを準備しておかなきゃなあ」なんて思っちゃうんである。

まずは取り付け用のステー

キャリアなんて買ったことないよーって人のために、これを紹介しておこう。まずこのベーシックステーを買う必要がある。2本ワンセットで車両1台分だ。車種専用なので、自分の車に合ってるか確かめてくださいね。

このベーシックステーの上に、さまざまなアタッチメントを載せて、そこに荷物を載せるのだ。キャンプ用ならこういうラックが使い勝手は良いでしょう。これもサイズがあるので注意してね。そのほか自転車用やら、スキー・スノボ用やらいろんなものがあるので、用途に合わせて探すのも楽しいものです。

さて、僕はこのベーシックステーを2台分(4本)を買ってセットした。脱着の早さを優先して、取り付けネジも別のものに変えてしまっている。

そして、上に載せているのはベニヤ板なのだ〜。その心は、車のルーフを大きく覆ったら遠赤外線を遮って、すこ〜し涼しくなるかなあっと思ったのだった。結果、涼しくなった気はする……。

他にも、ベニヤの各所に穴を空けている、ジンバルや三脚を固定し撮影するためだ。これは結構うまくいっている。そしてもう一つ、キャリアの上に自分が乗ってハイアングルから撮影したいのだ。

スペックとしてはワンセットの対荷重は60kg、2セットで120kg。ただしこれって、全体にかかる重さであって、足1本あたりで考えると15kgなんだよね。人が乗ると全体に荷重がかかるわけではないので、人が乗るのはかなりヤバいのである。一度では壊れなかったけれど、何度も使うと影響があるかも。この辺はまた改めて報告します。

ベニヤ板の固定と加工

ベニヤ板の取り付けにはこういうベルトを使っている。これを8本使ってしっかり固定。

ベニヤ板の厚さは12mm。荷締ベルトを通すための穴を空けるにはホールソーを使うと良いです。もちろんドリルも必要です。ベニヤ板はホームセンターで買うときにカットしてもらうとラクチン。

とまあ、これで荷物がたっぷり乗るわけです。乗せる面積自体が広いので、荷物の上げ下ろしも楽かな。

荷物の上げ下ろし用に伸縮ハシゴ

だけど、うちのエブリイはハイルーフ。背が高いので、ハシゴもあったほうが良いというか、必要なんですよね。標準ルーフのエブリイならハシゴなしでもなんとかなるかな。

このハシゴを買いました。他にも同様なハシゴを持っているんだけど、この製品は指を挟みにくい構造になっていておすすめ。

最後はハシゴを載せる用にドアステップ

さて、ハシゴも買って万事解決! と思うでしょ。ところが大きな落とし穴が! そう、ハシゴをどうやってキャリアに積むかです(笑)。

そこで登場するのがこれ。

ドアステップ

そうなんです。最後にハシゴを積むときにはこのドアステップをドアのフックにひっかけて足場にするんです。

フロントドアだけでなく、スライドドアもOK。ここに足をかければ楽に屋根に届きます

ということで、無事にルーフに荷物を積めたわけだが、なんだか玉突き式にグッズが増えていくよねえ。本当はキャリアだけをさらっと紹介しようと思ったんだけど、何かをするために別の何かが必要ってことが、“カー用品あるある”かも知れない。まあ、車の種類自体たくさんあるので、それに合わせるためには、自分でカスタマイズが必要ってことなんだね。

特にキャリアは何を載せるかによって必要なものも変わってくるので、具体的に出かけるタイミングを考えつつ早めに用意しましょうね!

1962年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、出版社マガジンハウス入社。社員カメラマンを経て2010年にフリーランスとなる。主に風景・星景を撮影し、星空の撮影は中学校で天文部に入部した頃からのライフワーク。またドローンでの撮影や、国家資格の審査員も行なっている。コロナ禍の影響で拠点を九十九里に移してから、ネット通販、特にAmazonの利用機会が増加。ちょっとくらい評価が悪くても買ってしまう“密林の探索者”を自認している。