クルマとカメラ、車中泊

#04:お手頃Androidカーナビ、3年使ってます

僕は普段音楽をあまり聞かないが、情報機器としてカーオーディオは必要である。さて、うちのエブリイは4ナンバーということもあって、純正オーディオはAMラジオとCDプレイヤーが装備されていた。AMラジオはともかく、今どきCDプレイヤーってのも泣ける。

これを取り外してみると、パネルは2DINなのに筐体は1DINだ。空間が貴重な軽自動車の車内にあって、ちょっと贅沢に感じられるかな。ともあれ、2DINまでのオーディオがつくので選択肢の幅は広い。

取り外した純正オーディオ
パネルは2DIN、中身は1DIN

3年使っているAndroidカーナビ

どのみち音楽はあまり聞かないので、オーディオ性能は限定的でよく、むしろカーナビとして使いたいと考えたことから、Androidカーナビをチョイスした。購入は2020年なので少々古いアイテムで恐縮です。

これを選んだ理由は、日本の周波数に適合したFMラジオと、バックモニターが付属したもので最安値だったこと。なんと購入価格は税込8,600円であった。アマゾンでの商品レビューも殆どついておらず、まさに人柱状態(笑)。

僕が購入したものは現在ディスコンになっていて、同メーカーの後継機はこれ。1万300円(※本稿執筆時)で、ハンドルリモコンが付属し、物理スイッチを採用するなど進化している模様。

さて、僕が購入したものに話を戻すが、3年使った結果としては満足している。ただし高性能とは言い難い。ナビゲーションにはGoogleマップを使っているが、目的地やルート検索に時間がかかる。場合によっては1分近くかかることもあるくらいだが、まあ、「落ち着いて安全運転で行こうや」って言われてるんだと思えば我慢できる範囲かな。ともあれ検索終了して走り出してしまえば全く問題ない。

ナビ画面

YouTubeやAmazonプライム・ビデオのアプリで動画も見られるが、これもアプリを立ち上げてコンテンツを読み込むまでに時間はかかるものの、視聴自体は滑らかで綺麗だ。便利なのはWebブラウザが使えるので、動画ニュースを見られることだ。ラジオニュースの時間を待つことなく、いつでもニュースを見ることができる。これはすごくいい。

当然、インターネット接続のためにWi-Fiルーターやスマートフォンのテザリングが必要になる。Androidスマホだけでなく、iPhoneのテザリングでも難なく繋がる。通信の確立は早くてストレスがない。そのほかBluetooth機器も繋がるのでカーアクセリーの拡張が楽しみだ。

気になる点としては、モニターの輝度調整範囲が狭いため、昼は暗く、夜は明るい印象。そして致命的なのは物理スイッチやボタンがないことだ。走行中は音量の調節さえままならない。後継機は物理スイッチやダイヤルが追加されているので、あちこちで言われたんだろうなあ、これ。ともあれ、動きはもっさりしてるけど、お買い得なオーディオであった。

後継機は、これよりさらによくなっているでしょうから、どなたか人柱に立ってください。もっさりしてるけど、いい奴ですよ、きっと(笑)

配線と取り付け

そして配線はこれ! エーモンさん、ありがとうって言いたくなるぐらいの便利モノ。というか、車の電装系アクセサリーの取り付けはこうした車種別アダプターを使うのが基本ですね。これさえあれば記載された系統通りに配線すればOK。コネクターを接続するのにラジオペンチがあると便利かな。そのほか必要なのは10mmレンチと+ドライバーです。組み立て式の家具を組み立てられる人なら難なく取り付けできるでしょう。

本体だけの取り付けは簡単な部類だけど、付属しているバックカメラを取り付けるのはまずまず大変な作業。綺麗に取り付けるためには車内の内装をたくさん外さなければなりません。エブリイでのリアカメラ取り付けはたくさん解説記事があるので、検索してみてね。これもぜひ自分でチャレンジしてみましょう。

自分で車いじりをしたことがない方のために、取り付け作業についても少し触れておこう。まず純正オーディオを取り外さなければならないが、純正オーディオを覆っているオーディオパネルなるものを外さなければならない。オーディオの周りを覆う黒いカバーだ。下の方を抉ってやると外すことができる。

こんな工具を使えば簡単だ。ダッシュボードとオーディオパネルの隙間に入れて抉ってやるとパネルが外れる。エブリイのオーディオパネルはDINサイズに対して少し小さく額縁のようになるので、四隅をカットしてやる必要がある。カッターナイフと平やすりを用意しておけば十分だ。

電源の取り出しにはこれが必要。ヒューズボックスに刺すだけでいい。ヒューズボックスにはグローブボックスを外してアクセスする。

どんなアプリが使えるのか

無事取り付けができたら、あとはアプリのインストール。無料のものだけで十分便利なコネクテッドカーになる。3年前に購入したこのAndroidカーナビ、どのアプリも立ち上がりや画面切り替えはもっさりしてるけど、失礼ながら価格の割に驚くほどきちんと動く。

Googleマップ。検索に時間はかかるけれどナビゲーションそのものは全く問題ない
Amazonプライム・ビデオとネット動画、YouTubeもごくごく普通に再生できる
バックモニター用のカメラも同梱されている。取り付けはちょっと大変だけど、難しいものではない
なんとハンズフリーフォンも。Bluetoothを搭載してるので当然か
Wi-Fi接続画面。AndroidでもiOSでも問題なくテザリングできる

と、まあ、1万円しないオーディオでありながら、機能はてんこもりなのだ。オーディオとしての性能は可もなく不可もなくだと思います。音楽をほとんど聞かないので、ごめんなさい。

当然ながら通信量は多くなるので、テザリングも無制限のプランが良いと思う。僕はドコモの5Gスマホプランにしている。7月1日から新プランeximoになるので切り替える予定だ。

以上、オーディオにこだわりがない人には十分おすすめできる多機能情報機器と言えるかな。Androidカーナビはピンキリで、CPUや内蔵メモリの量によって価格が違うようだ。CPUが速く、内蔵メモリが多くなればアプリの立ち上がりや情報の検索も速くなるものと思われる。次に買い替えることがあったら、CPUとメモリをアップグレードしようかなと思いつつ、今のところはこれで満足しちゃってます。

おまけ:最近の一枚

自宅から30分のところで天体観測&星景撮影。車で寝ればいいやと思うと、ゆっくり余裕を持って夜の時間を楽しめる。とはいえ、30分の距離だから夜中のうちに帰ってきちゃうんだけど。それでも気持ちに余裕ができるのはいいよね。車ならではの撮影スタイルです。

1962年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、出版社マガジンハウス入社。社員カメラマンを経て2010年にフリーランスとなる。主に風景・星景を撮影し、星空の撮影は中学校で天文部に入部した頃からのライフワーク。またドローンでの撮影や、国家資格の審査員も行なっている。コロナ禍の影響で拠点を九十九里に移してから、ネット通販、特にAmazonの利用機会が増加。ちょっとくらい評価が悪くても買ってしまう“密林の探索者”を自認している。