特別企画

アイソン彗星撮影講座【基礎編】

いつ? どこで? どうやって?…まずは撮影の基礎知識から

明るかったヘール・ボップ彗星
1997年3月から4月にかけてV字型に輝く姿を肉眼で見ることの出来た大彗星。本体の核が巨大な彗星で、0等級以上の明るさを8週間も保っていました。2本に分かれたガスの尾と塵の尾が印象的でした。
35mmフィルム(ISO400)で撮影・180mmレンズ使用

アイソン彗星とは

 この秋、星好きの間で大変盛り上がっている話題があります。それは11月下旬から12月にかけて明るくなると期待されているアイソン彗星。地球の北半球に住む私たちにとっては、1997年のヘールボップ彗星以来、じつにひさしぶりの大彗星になるだろうと期待されているものです。

 この大きな天文イベントを、写真に撮ることでより深く楽しんでみましょう!

 それにはまず、相手がどんな天体であるかをよく知ることが大事です。知れば知るほど撮影することが面白くなること間違いありませんし、その知識を作品づくりに生かすこともできます。

彗星の正体は?

 彗星は、尾を引いた不思議な姿で夜空に現れ、日に日に星々の間を移動してゆくように見える天体です。その本体「彗星核」は、ほとんどが水の氷粒や砂粒・塵などが固まったもので、直径数百mから数十kmくらいの、いわば「汚れた雪だるま」のようなもの。これが太陽系の彼方から太陽に向かって接近してきます。太陽に近づいてくると、太陽から放射される強い熱によって核の表面から大量のガスや塵を放出するようになり、太陽と反対方向に尾を長くたなびかせた姿を見せてくれます。

 彗星には、太陽の回りを長い楕円の軌道で周回する周期彗星と、放物線や双曲線の軌道で太陽に接近するのは1回限りの非周期彗星があります。アイソン彗星は11月29日に太陽に最接近する非周期彗星で、太陽に接近後は、再び太陽系の彼方に飛び去ってしまいます。人類に姿を見せてくれるのは今回限り。まさに一期一会の出会いです。

彗星はどう見える?

 彗星は惑星のような円形をした軌道ではなく、細長い楕円や放物線の軌道で太陽を周回します。尾をたなびかせた形をしているので流星のように空を一瞬で飛び去るように思われがちですが、実際は、太陽と地球の位置関係によって日々少しずつ星座の間を移動していきます。その動きはひじょうにゆっくりで肉眼ではわかりません。つまり彗星は、地上から見ると星座や月・惑星などと同じように、星空のある位置に貼り付いたように、日周運動で東から西の空へと巡って見えるわけです。

アイソン彗星と地球の位置関係
アイソン彗星は11月29日に太陽に最接近。軌道は非常に細長く、太陽に接近するのはこの1度きりと考えられています。
彗星の軌道は傾いていて、地球の公転面とは斜めに交わっています。彗星軌道の破線になっている部分は、地球の公転面の南側に位置するところになります。

 彗星は惑星と同じように自ら光りを出さず、太陽に照らされることによって見えます。だから太陽に近づくほど明るく見えることになります。同時に太陽に近づくほどたくさんのガスや塵を放出するので、最接近が近づくと急激にその明るさを増していきます。しかし、最も明るくなる最接近時には、太陽に近すぎて見ることが出来ません。ですから、彗星が明るくなる太陽最接近前後の数日間が、最も明るく見えるチャンスになるというわけです。

 彗星の尾は、太陽の熱で核から放出されたガスや塵が太陽からのエネルギーを受けて吹き飛ばされたものです。だからいつも太陽と反対方向にたなびいています。太陽に接近してくるときは後方に伸びていますが、最接近後の太陽から遠ざかるときは、進行方向に尾が伸びていることになります。

彗星の2種類の尾
彗星核から蒸発したガスの尾は青っぽい色で、太陽風(太陽から吹き出してくるプラズマ)に吹き流されて太陽と反対方向に伸びます。いっぽう、核から飛び出した塵は太陽の光(光子)の圧力で押し流されて尾を作ります。
彗星から揮発したガスは軽いのでほぼまっすぐ伸びますが、重い塵は彗星核からゆっくり離れていくため、いくらか後方にカーブを描くことになります。

 アイソン彗星は、核が比較的大きな彗星だということがわかっています。しかも太陽にたいへん近づく(太陽表面からわずか117万km!ちなみに地球〜月は38万km)軌道なので、太陽最接近後には雄大な尾を伸ばしてくれるだろうと、おおいに期待されているのです。

アイソン彗星はいつ、どこに見える?

 いま、アイソン彗星はどんどん太陽に近づいてきています。太陽に最接近するのは11月29日。彗星の明るさや尾の長さを予測するのはたいへん難しく、実際に来てみないことには、どのように見えるのか専門家でも正確にはわかりません。

 おそらく11月中旬には、双眼鏡で見えるような明るさになるだろうと予想されています。その後どんどん太陽に近づいていって、最接近の数日前には、夜明けの東の空に尾を伸ばした姿を肉眼でも見ることができるようになるでしょう。最接近2日前には0等級の明るさになるとの予想です。

 太陽最接近時の最大光度はマイナス7等級になると言われてますが、太陽に近すぎて見ることはできません。

 再び見えるようになるのは、太陽接近後の12月初旬からです。軌道の位置関係で、太陽最接近後もおもに明け方の東の空で見ることになります。そのとき彗星は、非常に強い熱を受けているので大量の物質が核から放出されているはず。もしかしたら長大な尾を伸ばして来るかもしれません。はたしてどのような姿を私たちに見せてくれるでしょうか?

アイソン彗星の見える位置
日の出1時間前のアイソン彗星の位置です。彗星は、真東より若干南の位置に昇ってきます。
東の空の天体は、日周運動で右斜め上に移動していきます。

 その後彗星は徐々に太陽から離れ、夜明け時の高度も上がってきます。それにつれて彗星はだんだん暗くなるものの、暗い空で彗星を見ることが出来るようになります。尾の淡い部分も写るようになるので、星空に長く尾を伸ばした彗星らしい姿を撮るには、かえってこの頃の方がいいかもしれません。

このように12月初旬から中旬がアイソン彗星の観望や撮影のピークとなるでしょう。

 アイソン彗星は、核がそこそこ大きいうえに太陽に非常に接近するので、当初は人類史上最大の彗星になるかもしれないなどと言われていました。その後の光度は予想よりも暗めに推移していますが、初めて太陽に接近する彗星にはありがちなことのようです。いずれにしろ日本などの北半球から見て、これほど好条件の彗星はたいへんひさしぶりの出現になります。

 どのような姿を見せてくれるかその時にならなければわからないのが彗星ですが、それだけに期待は高まります(でも、過度の期待は禁物ですよ……)。

観望&撮影の適地は?

 彗星は明るくなるとはいっても、淡い天体には違いありません。一期一会のチャンスです。できるだけいい条件で見たり撮影したりしたいものです。

 アイソン彗星は、夜明け時の東南東の空に見えます。肉眼でも見えるほど明るい時は太陽に近いので、明け方の空の高度が低い位置に見えることになります。

 したがって観察や撮影をするためには、東の地平線や水平線が見えるような見晴らしのいい場所に行きましょう。東側に向いた海岸、大きな川の河川敷や堤防、東側が開けた山の展望台や駐車場、広い田んぼや畑、牧場の農道などが理想的です。できれば東南東方向に明るい大都市がない場所にしたいところですが、太陽最接近前後の数日間は明け方の明るい空で見ることになるので、市街地の光害もそれほど障害にはならないでしょう。東側に遮る建物の無いマンション高層階のベランダなどもそこそこ適しています。

 河川敷などでは、夜間の出入りが禁止されているところもありますから、あらかじめ夜の状態も確認しておいた方が良さそうです。また、農道では畑や牧草地などの私有地に踏み込むことの無いよう、また他の交通にも十分配慮して下さい。

 太陽最接近前の11月26日が下弦の月で、明け方の東の空に月がありますが、これも同様にあまり障害にならないはずです。12月3日が新月で、その後の月は夕方の空に回ります。12月のアイソン彗星観察&撮影のピークは、月明かりが邪魔にならない暗い空で楽しむことができます。

月明かりのパンスターズ彗星
パンスターズ彗星は、地球との位置関係よって日に日に尾の形が変わっていきます。月が照らす明るい空にも負けずに輝く姿を写せました。
35mm判換算300mm相当のレンズ使用・F2.2 15秒 ISO400

 アイソン彗星を撮影するためには、暗いうちに現地に到着し、東の空に昇ってくるのを待つことになります。ですから、明るい昼間のうちにロケハンを済ませておくのがいいでしょう。その時はコンパスで正確に方位の確認をし、彗星の見える東南東方向の地平線に障害となるものが無いことを確認しておきましょう。

 アイソン彗星の観察や撮影は、暗くて周囲の良く見えない状態で行なうことになります。そのため、明るいうちに足元の状態など、安全面の確認もお忘れ無く。

双眼鏡で彗星を見よう

 この春に出現したパンスターズ彗星はそこそこ明るくなりましたが、夕方の明るい空で見ることになったため、肉眼ではなかなか見つけることが出来ませんでした。今回のアイソン彗星はそれに比べるとはるかに好条件ですが、それでも淡い天体です。肉眼でも尾の伸びた姿を見ることは出来るでしょうが、できれば、よりハッキリと目に焼き付けておきたいものです。

 それには双眼鏡が最適です。双眼鏡があれば肉眼では難しい時期から、早めに彗星を楽しむことが出来ます。朝焼けの中の彗星も探しやすく、また太陽から遠ざかって行くときも、より長い期間彗星を追うことが出来るでしょう。写真撮影が目的でも、彗星の位置確認などに、双眼鏡はたいへん役に立ちます。

 それに、写真では淡い天体もクッキリと写し出すことは出来ますが、彗星の何とも言えない透明感のある輝きは、肉眼で見るのが最高です。双眼鏡の丸い視野の中、朝焼けのほんのり明るい空に輝く彗星の美しさは、直接肉眼で観察してこそ感じられる美しさです。それは双眼鏡の対物レンズが肉眼よりずっとたくさんの光を集めてくれるから。それを感じてこそ、写真に撮っておきたくなるというものですね。

キヤノン「10×42 L IS WP」(定価18万円)。手ブレ補正機構を備えた防水タイプ。光学系には、一眼レフ用EFレンズのLレンズで使われるUDレンズを採用。
興和「YF30-6」(定価1万1,550円)。口径30mmで500gを切る軽量モデル。対物レンズと接眼レンズへのKRコーティングが水や油をはじくため、メンテナンス性にも優れています。
ビクセン「アイソン彗星観測セットB630」(オープンプライス)。彗星の観測に適した双眼鏡に、アイソン彗星早見盤、アイソン彗星ガイドブックが付属。6倍のB630の他、計5種類のセットが用意されます。

 また、双眼鏡は彗星を見るだけでなく、星空のあちこちにある星雲や星団を探してみるのも面白いものです。それに双眼鏡で見る天の川は絶品。視野いっぱいの微光星にはため息が漏れてしまうことでしょう。

 彗星をはじめ星空を楽しむ双眼鏡には、口径30〜50mmで6〜8倍程度のものがおすすめ。もちろんその他の自然観察にも適しているので、造りのいいものを1台持っていても損はありません。もちろん月のクレーターだって見ることができますよ。

 双眼鏡をカメラ三脚に固定できるアダプターも用意されています。これを使用すれば、ブレの無い視野でより暗い星や天体の細部までクッキリと見ることが出来るのでオススメです。

自宅のそばで星景写真

 太陽最接近前後は、彗星自体がかなり明るくなるはずです。その期間は朝焼けの中で見ることになるので、空の暗い山などに出かけなくても、彗星を撮ることは十分に可能です。薄明になってからの空は明るいので、街の灯りの影響もあまり関係無く、ふだん暮らしている市街地でも彗星を見ることができそうです。日常的な風景の中に彗星が輝いているという、面白そうな光景が撮れるかもしれません。

 彗星を撮るには、まずは良く晴れていることと、東の空が低くまで見える視界の開けた場所であることが最低条件ですが、一眼レフカメラやミラーレスカメラであれば、じゅうぶんに撮影が可能です。マニュアルでのピント合わせや30秒程度の長時間露出のできるカメラであれば、レンズ一体型のコンパクトカメラでも大丈夫。星の撮影をしたことのない方でも、ぜひ彗星撮影に挑戦してみて下さい。

 アイソン彗星の尾は、12月上旬から中旬にかけて最も長くなりそうです。どの程度伸びるかは予想の難しいところですが、35mm判換算で50mmくらいの標準レンズでも十分にその姿を写せることでしょう。もしかしたら広角レンズが必要になるほど長い尾を伸ばしてくれるかもしれません。カメラにセットされたキットレンズの標準ズームでも十分に撮影可能ですが、出来れば露出時間を短くできる、F数の小さな明るいレンズを用意したいところです。

撮影には明るいレンズが有利です。左からEF-S 17-55mm F2.8 IS USM、EF 50mm F1.4 USM(EOS 70Dに装着)、EF 24-70mm F2.8 L II USM

 星の撮影では、わずかなブレもハッキリ写ってしまいます。数秒〜数十秒という長時間露出をすることになるので、できるだけ丈夫な三脚にカメラをセットしましょう。星の撮影では重さも三脚の重要な性能です。

ベルボンのマルチアングルカーボン三脚「VS-5400Q」。次回「ステップアップ編」で紹介するポータブル赤道儀「ポラリエ」との組み合わせて使うと便利な構造です。

シャッターを切るときには、カメラに手を触れないように、ケーブルリモコンを使用します。マニュアル設定で30秒〜60秒程度の長時間露光のできるカメラでは、セルフタイマーを使用して撮影することもできます。

 このように三脚にカメラを固定して星空を撮る方法を、天体写真の世界では「固定撮影」と呼んでいます。

ピント合わせは?

 ピント合わせや露出の決め方は、普通の星の撮影と同じです。星空はどちらもカメラまかせの自動ではうまく撮れませんから、マニュアルで合わせなければなりません(それが星の写真の面白いところでもあります)。

 ピント合わせはライブビューの拡大マニュアルフォーカスが最適・確実です。レンズのピントリングをおよその無限遠位置に回して、その時見えている最も明るい星に向けて拡大表示。星の像がもっとも小さく見えるところが合焦位置になります。星でピントを合わせにくいときは、1km以上離れた街灯などの明かりなどを使ってみましょう。

星の写真で大活躍するのがライブビュー撮影。事前に、拡大してピントを合わせる操作を覚えておきましょう。

 明るい昼間にピントを合わせておいてテープで固定すれば大丈夫なような気もしますが、気温の変化によるレンズの膨張収縮でピントの位置は変わってしまいます。彗星の撮影では、レンズを早朝の外気温になじませてから撮影直前にピント合わせをしましょう。レンズをズームしたらピント位置が変わるので、その都度ピントを合わせ直します。

 いったんピントが決まったら、ピントリングをテープで固定するのもいいでしょう。うっかり触ってピントがずれてしまうことが防げます。

露出はどうする?

 星空の明るさでは、残念ながらカメラの自動露出はできません。露出計も使えません。したがって、絞りもシャッタースピードも自分でセットしなければならないのです。撮影する地域、空気の透明度、月の有無などによって空の明るさは大幅に変わりますから、一概に感度はいくつで露出時間は何秒で……というように決められないことも問題です。

撮影はマニュアル露出が基本。写真はEOS 70Dのモードダイヤルをマニュアル露出(M)に合わせたところ

 しかも、アイソン彗星が見えるのは明け方の空です。彗星が太陽に近い時は、空の明るさが刻々と変わる薄明(はくめい:明け方や夕方の空が薄明るい状態のこと)の中で撮ることになります。

 このような場合、試し撮りが一番確実な方法です。撮影の結果がすぐに確認できるデジタルカメラでは、難しく考えなくても大丈夫。気軽に挑戦してみましょう。

 とりあえずISO1600から3200くらいに感度をセットし、絞り開放で試し撮りをします。露出時間はISO1600・F2.8のとき、都市部の郊外で4〜15秒くらい、地方の山間部や海岸などの空の暗いところでは30〜60秒くらいを目安にして試し撮りを始めてみましょう。

 暗い中ではカメラのモニターが実際よりずいぶん明るく見えてしまうので、画像だけで露出を判断すると、実際に撮れた写真はぜんぜん露出不足と言うことになりがちです。ですから、画像の明るさは必ずヒストグラムで確認します。夜空の写真ですが、真っ黒にするよりも明るめの方が写真として見栄えがします。試し撮りの結果を見ながら、ヒストグラムのピークが左から1/3くらいになるくらいの露出時間を調節していきます。

 ミラーレスカメラでは、モニターがほとんど真っ暗で星空の構図合わせが難しいでしょうが、試し撮りをしながら微調節しましょう。

 アイソン彗星の見える位置では、広角レンズでも60秒の露出時間で星の像が日周運動でわずかに伸びてしまいます。星空の被写体ブレのようなものですが、星が点に見えるように撮るために、広角レンズでは露出時間は長くても60秒以内に、標準レンズでは20秒程度になるように絞りと感度を設定しましょう。

 薄明が始まり徐々に空が明るくなってくるときは、撮影の都度ヒストグラムを確認しながら、露出時間や感度を調節していきます。

夕空に輝くパンスターズ彗星
今年の春、太陽が沈んだ直後の空に見えたパンスターズ彗星。明るい夕焼け空の中にあって肉眼で見るのはなかなか難しかったのですが、双眼鏡の視野で金色に輝く姿は、大彗星の風格がありました。
35mm判換算170mm相当のレンズ使用・F2.2 3.2秒 ISO200

手もとの照明は暗い光で

 これでアイソン彗星の姿を写すことができるはず。夜明け近くの東の空に昇ってくるアイソン彗星ですから、カメラのセッティングは暗いうちから始めなければなりません。試し撮りの時間の余裕も必要です。

 星空の撮影ではどうしても明かりが必要になりますが、明るい懐中電灯は目がくらんでしまって、肝心の星がまったく見えなくなってしまいます。そのため、カメラの操作には赤い光に減光したヘッドランプを使用します。赤い光は暗闇に慣れた目を刺激しないからです。暗さに慣れた目なら、身の回りがほんのり見えるくらいの明るさで十分。それがいったん明るい光を見てしまうと、目がふたたび暗さに慣れるまで10分以上もかかってしまうのです。何人かでいっしょに撮影する場合は、お互いの明かりが邪魔にならないように、声を掛け合うなどの配慮をしましょう。

 近頃では暗所行動用の赤色LEDを備えたヘッドランプも販売されています。アウトドア用品店でこのようなものを求めるのもいいでしょう。

長大な尾を伸ばした百武彗星
彗星そのものは小型。ただし地球のすぐそばを通過したため、肉眼でも60度を超えるほどの長い尾を見ることができました。
35mmフィルム(ISO3200に増感)で撮影・24mmレンズ使用

(次回「ステップアップ編」に続きます)

飯島裕

1958年埼玉県生まれ。1969年のアポロ11号月面着陸の際、はじめて天体望遠鏡で月を見て天文の面白さにはまったアポロ世代。大学卒業後、広告制作会社のカメラマンに。1986年からフリーの写真家として独立。現在はおもに広告、雑誌、書籍などの写真を撮影。科学関係雑誌や天文情報誌などには執筆も行ない、国立天文台の広報関係の撮影も担当している。科学的な天体写真をベースに表現性も付加した、いわゆる星景写真に早くから取り組む。