メーカー別「撒き餌レンズ」まとめ

ニコン:FX・DX・CXが揃い踏み!明るい単焦点が充実

穏やかな年末の日々の中、まったりと公開し続ける「撒き餌レンズまとめ」。今回はニコン編です。FX、DX、CX(Nikon 1)ともに、いかにも撒き餌レンズらしい撒き餌レンズが揃っているようですよ。

撒き餌レンズって何?という人は、第1回「オリンパス:低価格でお買い得……なのに“PREMIUM”の実力派!へGo!(編集部)

「撒き餌レンズ」の認定基準(デジカメ Watch 独自解釈)

大手量販店の店頭価格が消費税込みで4万円程度を下まわっている。
現行のカメラメーカー純正レンズで、比較的明るい単焦点レンズである。
比較的発売時期が新しい、もしくは定評のある光学系を採用している。

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ニコンにおける撒き餌レンズの傾向

ニコンの交換レンズは、FXフォーマット(35mm判相当)の一眼レフに対応するものが、3本のテレコンバーターを含めて58本、DXフォーマット(APS-Cサイズ相当)対応が18本、ミラーレス用が防水・耐衝撃仕様の2本(うち1本はNikon 1 AW1とのキット販売のみ)を含めて12本ある。また、8本のMFレンズ(FXフォーマット対応)もあり、合計すると96本という多彩さを誇る。そのうち、撒き餌レンズと認定できるものは一応6本あるが、全体の規模から考えると、あまり満足できる数字ではない。

「一応」と書いたのは、お手ごろ価格のFXフォーマット対応標準レンズであるAF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gと、外観が異なるだけのAF-S NIKKOR 50mm f/1.8G(Special Edition)が存在するためである。後者はMF機のような概観と操作系を採用したFXフォーマット一眼レフ、Dfのレンズ付きキットに同梱されているものだが、単体での販売も行なわれている。この2本の違いは外観だけで、価格差は税別1,000円でしかなく、あえて別々に紹介する必要はないと思う。

DXフォーマット対応一眼レフ用には、AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8GとAF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gの2本がある。前者は明るさを抑えるなどして低価格化をはかった標準レンズで、外観的にも撒き餌レンズらしい1本だ。後者は、本格的な近接撮影が楽しめるマイクロレンズ(他社の「マクロレンズ」に相当する)で、35mm判相当に換算して60mm相当の画角となる。

一方、ミラーレスカメラのNikon 1用としては、35mm判相当換算27mm相当の広角となる1 NIKKOR 10mm f/2.8、同50mm相当の標準となる1 NIKKOR 18.5mm f/1.8の2本がある。前者は、Nikon 1用では唯一の薄型設計であるが、外径が小さいためにややパンケーキらしさに欠けるところがある。なお、価格的にはNikon 1 AW1向けのAW 1 NIKKOR 10mm f/2.8も認定基準内におさまっているが、こちらは防水・耐衝撃仕様の特殊な製品であり、この特集の趣旨からは外れるだろう。

AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G

実勢価格:30,800円前後
フォーマット:DX(APS-Cサイズ相当)

AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G

35mm判相当換算で60mmに相当する、やや長めの焦点距離を持つ標準マイクロ(マクロ)レンズである。

最近は、AFの高速化などのためにインナーフォーカス方式を採用するマクロレンズが増えているが、小型軽量さ価格の手ごろさを優先したためか、あえて繰り出しのある(ピント合わせで鏡胴の長さが変化する)設計としている。

後述するAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gとは、焦点距離も実売価格も近く、明るさとボケの大きさと、等倍までの近接能力のどちらを選ぶかが悩みどころとなるかもしれない。

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AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G

実勢価格:2万6,400円前後
フォーマット:DX(APS-Cサイズ相当)

AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G

F1.8の明るさを持つ標準レンズで、同じ仕様を持つソニーDT 35mm F1.8 SAMよりも1万円近く高価だが、実売価格は2万円台の半ばにおさまっている。

外観面では撮影距離目盛りが省略されているなど、低価格化への努力も見られる一方、非球面レンズを含む6群8枚構成のぜいたくな光学系に加えて、レンズ本来のボケ味を損なわない7枚羽根の円形絞り、信頼感のある金属製のマウント座金の採用など、こだわりを感じさせる内容を備えている。

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AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G

実勢価格:2万1,600円前後
フォーマット:FX(35mmフルサイズ相当)

AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G

FXフォーマットに対応する標準レンズで、DXフォーマット機に装着すると人物撮影にほどのよい中望遠レンズとなる。

非球面レンズ1枚を含む6群7枚で構成される新設計の光学系を持ち、前身のAF 50mm F1.8 Dよりも高画質化を果たしている。

切り換え操作なしでMFに移行できる利点を持つSWM(超音波モーター)、7枚羽根の円形絞りなども見どころだ。

なお、AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G(Special Edition)は、外観をMFレンズ風に仕上げただけなので、好みなどに合わせて選べばよいだろう。

AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G(Special Edition)

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1 NIKKOR 18.5mm f/1.8

実勢価格:2万3,600円前後
フォーマット:CX(1インチ)

1 NIKKOR 18.5mm f/1.8(ブラック)
1 NIKKOR 18.5mm f/1.8(シルバー)
1 NIKKOR 18.5mm f/1.8(ホワイト)

1型撮像素子を搭載するNikon 1用の標準レンズであり、Nikon 1 J5のダブルレンズキットにも同梱されている。

ガウスタイプの前後に凹レンズと凸レンズを1枚ずつ加えたような6群8枚構成(非球面レンズ×1枚を含む)の光学系は、AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gのものに類似している。

最大撮影倍率は0.12倍で、これは35mm判相当に換算すると0.32倍に相当する。寄れる楽しさも合わせ持っている。

なお、外観色はブラック、シルバー、ホワイトの3色が用意されている。

ニコン、大口径単焦点レンズ「1 NIKKOR 18.5mm F1.8」

1 NIKKOR 10mm f/2.8

実勢価格:2万3,000円前後
CX:1(1インチ)

1 NIKKOR 10mm f/2.8(ブラック)
1 NIKKOR 10mm f/2.8(ホワイト)

Nikon 1 V1のレンズ付きキットに同梱されていた薄型広角レンズで、35mm判相当換算27mm相当の画角を持つ。

凸レンズが先行するレトロフォーカス型の光学系の構成枚数は5群6枚と少なめながら、2枚の非球面レンズを採用して高画質化をはかっている。

マウント面から前縁までの長さは22mmしかないが、外径も55.5mmと小さいせいで、パンケーキらしさはあまりない。1 NIKKOR 18.5mm f/1.8ほどではないが、とても軽量なので(77g)、付けっぱなしにしておくのにもよい。

なお、外観色はブラックとホワイトの2色から選べる。

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北村智史

北村智史(きたむら さとし)1962年、滋賀県生まれ。国立某大学中退後、上京。某カメラ量販店に勤めるもバブル崩壊でリストラ。道端で途方に暮れているところを某カメラ誌の編集長に拾われ、編集業と並行してメカ記事等の執筆に携わる。1997年からはライター専業。2011年、東京の夏の暑さに負けて涼しい地方に移住。地味に再開したブログはこちら