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シンクタンクフォト「レトロスペクティブ30」

カジュアルに使える“自己主張を抑えたカメラバッグ”

レトロスペクティブ30

 シンクタンクフォトのレトロスペクティブ30は、市街地での取材が多い写真家・ジャーナリスト向けというコンセプトのカメラバッグだ。小型モデルのレトロスペクティブ20および10もラインナップしている。

 価格は、レトロスペクティブ30が2万2,050円、同20が1万9,950円、同10が1万8,900円。カラーはブラックとパインストーンを用意する。今回はパインストーンを試用した。

 「昔ながらのバッグ」をデザインモチーフとし、「地味な外観をとることで違和感なく街に溶け込める」と謳う通り、外観はパインストーン一色で、一目見ただけではカメラバッグには見えづらい。メーカーロゴは背面に小さくあるだけで、外観デザイン上の自己主張はほとんどないと言っていいだろう。

 業務用途を意識しつつも、小型かつ機能性を特徴とする点では、同社の「アーバンディスガイズ」に通じるところがあるように思える。ただし、レトロスペクティブはアーバンディスガイズにあったPC収納部を装備しない。

 表面素材は、パインストーンがコットンキャンバス、ブラックがポリスパン(ポリエステル)。両者とも内部構造などに差異はないが、ブラックのみ撥水性を有するとしている。一方パインカラーにはウォッシュ加工を施しており、ほどよく使い込んだかのような味のある風合いが楽しめる。それぞれ表面素材は異なるが、底部のクッション材により空の状態でも床に置いたときに自立はする。

 機材収納部はファスナー類を極力排し、機材収納部やポケットの開口部を大きく取っているのが特徴。外寸は43.2×17.8×26.7cm、内寸は40.6×15.2×24cm。ポケットの数は、大きく分けて前面に2つ、背面に1つ、側面に2つ、機材収納部に4つ。特に前面の2つは容量も大きく、クリップオンストロボも楽に収納できるキャパシティを持っている。

 試しに、AF-S NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VRを装着したニコンD300、D90ボディ、AF-S NIKKOR 50-200mm F4-5.6 G ED、SB-800のほか、ブロアーなどを詰め込んでみたところ、かなりの余裕をもって収納できた。フラッグシップ級デジタル一眼レフカメラの収納にも耐えうるだろう。

メイン収納部にAF-S NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6 G ED VRを装着したニコンD300、D90ボディ、AF-S NIKKOR 50-200mm F4-5.6 G EDなどを収納。クリップオンストロボSB-800は前面ポケットに入れた 前面ポケット
クリップオンストロボ(SB-800)がゆとりをもって収納できる キヤノンPowerShot G11など大きめのコンパクト機も収納可能
機材を取り出しているところ 背面ポケット
内部背面側のポケットはファスナー式。A5判のハードカバー本が入る 内部側面のポケット

 また、ショルダーパッドは滑り止めが平行に並んだ厚手のタイプ。背面はメッシュ素材を使用している。試用時期は夏場だったが、肩から掛けて歩いていてもずり落ちることがなく、特に蒸れることもなかった。ハンドストラップは着脱式。

 レトロスペクティブではフラップとポケットの一部に面ファスナーを採用しており、仕切り板以外のすべての面ファスナーに消音パッチを用意している。開けるときに面ファスナー特有の派手な音をたてずに済むが、当然ながら接着力は失われる。消音パッチの使用中は収納物を落とさないよう気をつけたい。

ショルダーパッド 着脱式ハンドストラップ
フラップやポケットに面ファスナーを採用 フラップの消音パッチ。左が消音状態

 筆者の使い方ではあるが、取材に際しては、カメラバッグの前面ポケットにメモ、ペン、ICレコーダー、予備バッテリーなど、こまごましたものを詰め込む。取り出すときはその都度必要なものを手探りで探すことが多いが、本製品は開口部が大きいので、スムーズに物を取り出せるのがありがたい。内部前面側にあるポケットも、わかりやすく区分けされており整理しやすい。

 また、前面ポケットに交換レンズを入れ、素早くレンズを交換できるような使い方もできた。前面ポケットにクッション材はなく、大口径望遠ズームなどあまり大きなレンズは無理だが、一時的に標準ズームレンズやクリップオンストロボなどを入れておくだけなら、問題なく運用できた。

内部前面側ポケットへの収納例 レインカバーを同梱する
レインカバーをかぶせたところ。フラップのみなど、部分的にかぶせることもできる

 コンセプトは業務用途を意識しているものの、いかにもカメラバッグ然としていない分、カジュアルに使えるバッグとしても十分に通用すると思う。休日、しっかりと機材を整えて撮影に臨みたいが、あまり物々しい雰囲気は出したくないという時には、選択肢のひとつに入ってきそうな製品だろう。



(本誌:関根慎一)

2010/8/6 00:00