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ワコム、ペン先の滑りがよくなったスタイラス
導電繊維を採用。筆圧感知対応の新スタイリッシュモデル「fineline」も
Reported by 本誌:鈴木誠(2014/9/5 14:59)
株式会社ワコムは9月5日、スマートデバイス用スタイラスの新製品を発表した。「Bamboo Stylus」(SoloおよびDuo)が第3世代にアップデートされたほか、iPad用の筆圧感知スタイラス「Intuos Creative Stylus 2」と「Bamboo Stylus fineline」が新たに発売される。
Bamboo Stylusは、筆圧検知機能を持たない静電容量式タッチパネル用のスタイラス。ペン先に導電繊維を採用し、従来モデルより滑りをよくした。スタイラス単機能のSolo(税抜1,980円。ワコムストア参考価格、以下同)と、反対側をボールペンとしたDuo(税抜2,980円)をそれぞれ用意する。カラーは各6色。発売は9月12日。
Bamboo Stylus fineline(税抜6,480円)は、手書きメモ用途を意識し、極細ペン先を特徴とするiPad用スタイラス。1,024の筆圧感知が可能。カラーは全5色。量販店ではグレーとシルバーのみ販売し、残りの3色はワコムストア限定で扱う。発売は9月12日。
Intuos Creative Stylus 2(税抜8,480円)は、スケッチや色塗りなどを想定したiPad用スタイラス。新しい極細ペン先で書き味を高めている。筆圧感知は2,048レベル。2つのサイドスイッチを備える。替芯や充電用USBケーブルとともに収納できるケースが付属する。発売は10月3日。
なお、今回発表の製品はiPad用としていたが、他のデバイス用も計画しているという。
サムスン端末にペンを提供
同日行なわれた製品発表会では、株式会社ワコム ジャパン・アジアパシフィック統括本部長 小見山茂樹氏が登壇。
同社は「スマートフォンやタブレットの活用が増加し、ITの中心になる可能性が高い」と予見。ペンタブレットなどのペンデバイス製品に定評があり、「スタイラス事業を初めて3年。現在のシェアはNo.1」と説明した。
また、サムスンのスマートデバイスにもペンを提供しており、これまで累計1億台の端末に同社のペンが搭載されているという。ドイツ・ベルリンで9月5日に開幕するIFAに合わせて発表された最新端末「GALAXY Note 4」も、同社のペンを採用していると説明した。
次に発表会では、「躍れるサラリーマン!Team Black Starz」(ブラスタ)のパフォーマンス映像が流れ、続けてメンバーが登場。会場でもパフォーマンスを披露した。
「残酷な天使のテーゼ」(高橋洋子)をバックに踊りまくり、音楽が「Moby Dick」(Led Zeppelin)に変わると、次に登壇する株式会社ワコムの中村祐子氏が登場。色とりどりのBamboo Stylusをバラのように差し出すブラスタのメンバーの中から1人を選ぶ、というショーが行なわれた。
導電素材でペン先の摩擦低減。耐久性10倍
株式会社ワコム タブレット営業本部 マーケティング部 中村祐子氏は、ブラスタのパフォーマンスに続けて製品紹介を行なった。
Bamboo Stylus finelineとBamboo Stylusのカラーは、Pantoneのトレンディカラーを元に選出したという。
Intuos Creative Stylus 2は、持ちやすさを意識したというフレア形状デザインに、フラットなサイドスイッチを採用。ペン先を6mmのゴム製から2.9mmの樹脂に変更した。
Bamboo Stylusのペン先も、従来のゴム素材から導電繊維に変更。iPadの表面ガラスとの摩擦が大幅に低減していた。それに伴い、耐久性も従来の10倍に高まっているという。
筆圧感知に対応の2機種は、iPad mini、第3世代iPad、iPad Airで利用可能。iPadとはBluetooth 4.0LEで通信する。
対応アプリとの組み合わせでは、筆圧検知およびパームリジェクションを利用可能。対応アプリは順次増やす予定としていた。開発者向けにSDKを提供し、今後提供予定というクラウドサービスも使えるようになるとしていた。