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ソニー「α7R II」体験イベントレポート

魚住誠一氏、柏倉陽介氏、中井精也氏のトークも大人気

ソニーは8日、ミラーレスカメラα7R IIの体験イベント「α7R IIスペシャル体験会」を東京・五反田の東京デザインセンターで開催した。

8月7日に発売したばかりのα7R IIの実機を使った撮影体験ができたほか、写真家によるトークセッションや、実写作例の大判プリントと動画作例展示も行なった。

会場の東京デザインセンター入り口
トークセッションで登壇した写真家による作例のスライドショー展示
トークセッションは毎回立ち見が出るほどの盛況

撮影画像の精細感と見やすいEVFが高評価

実写体験は、モデルのポートレート撮影と花のマクロ撮影コーナーを用意。交換レンズとしては「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」、「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」、「FE 70-200mm F4 G OSS」を用意しており、自由に試せた。

実写コーナーの担当者によれば、撮影画像の精細感と、EVFの見やすさが来場者に好評だったという。中には初めてα7シリーズに触れる来場者もおり、特にポートレートのコーナーでは、ピント拡大と瞳AF機能によって、撮影画像のうちピントの合っている位置を自動的に拡大して確認できる点が評価されていた。

ポートレートコーナーの様子
35mm、50mm、70-200mmの3をα7R IIで試用できた
花のマクロ撮影コーナー

本イベントでは旧機種のα7Rからα7R IIで進化したポイントを強調しており、撮像素子の刷新とAFの高速化、ボディ内5軸手ブレ補正機構の搭載、ファインダーの高倍率化をアピールしていた。

α7R IIは撮像素子に裏面照射型CMOSセンサー“Exmor R”を採用しており、画素数もα7Rの3,640万画素から4,240万画素に高画素化するとともに、ISO102400の高感度記録も可能になっている。また、α7R IIのファインダー倍率は0.78倍(α7Rは0.71倍)と旧機種に比べて高倍率化しており、ピントの合わせやすさが向上している。来場者からは「EVFはピントが合わせにくいという印象が払拭された」との声も聞かれた。

35mm判フルサイズの裏面照射型CMOSセンサーExmor Rを採用
AF性能も強化している
ファインダー倍率を旧機種から拡大
α7R(左)とα7R II(右)のファインダー像の違い
α7Rにはなかったボディ内手ブレ補正機構を搭載
マウントアダプターを用いたαAマウントレンズの使用も勧めていた

高画素でも手持ち撮影できるシーンが拡大

トークセッションを担当した写真家は魚住誠一氏、柏倉陽介氏、中井精也氏の3名。セッションは毎回、立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。

セッションではポートレート、自然風景、鉄道写真の各ジャンルで活躍する写真家からα7R IIを使った印象が述べられたが、3名とも口を揃えるのは“手持ちでも撮影がしやすい”という点。一般的に撮像素子が高画素化すると手ブレが目立ちやすくなるが、今回写真家が試用した範囲では、いずれのジャンルでも、三脚を使わずにクオリティの高い写真を撮りやすくなったという趣旨の発言を聞くことができた。

「写真の個性は、構図と四隅に何を入れるか」と語る魚住氏。「レンズは良い物を使った方がカメラの真価を発揮しやすい」と話した
中井氏は「DROを強くかけても絵が破綻しないのがすごい。階調補正の効果を強くかけるとHDRっぽくなりがちなのだが、そうはならない」とα7R IIの使い心地を評価した
ISO102400で撮影した高感度作例も披露。「ISO12800の設定で、体感ではISO3200くらいの絵が撮れる」という
αAレンズの「300mm F2.8 G SSM II」で撮影した作例
「EVFの見やすさには感心した」と話す柏倉氏。倍率の上がったEVFについて「写真の着地点がファインダーの時点で想像しやすいのはカメラとして重要な要素」と評価した
稲光を撮影するときは、線が太くならないようISO感度を下げて撮影するという

(関根慎一)