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海外発表:4,200万画素+5軸手ブレ補正の「ソニーα7R II」

世界初の“裏面照射型”フルサイズCMOSを採用

ソニーは6月10日(現地時間)、海外でフルサイズEマウント機の新モデル「α7R II」(ILCE-7RM2)を発表した。海外では8月に約3,200ドルで発売。新しいフラッグシップのフルフレームミラーレス機としている。本稿執筆時点では、日本国内での発売に関する情報がまだない。

世界初の裏面照射型フルサイズCMOSセンサーを搭載したEマウントミラーレス機。有効画素数は約4,240万画素(α7Rは有効約3,640万画素)。最高感度はISO102400としている。399点の像面位相差AFに対応し、コントラストAFのみだった「α7R」と比べてAF速度が最大40%向上した点も特徴とする。また、α7 IIで採用例のある5軸手ブレ補正も新たに搭載。ボディ形状や操作配置はα7 IIに近いものとなった。

高ダイナミックレンジモデルの「α7S」では外部レコーダーが必要だった4K動画記録が、α7R IIではカメラ本体のみで可能になった。35mmフォーマットでのQFHD解像度記録や、画素補間のないスーパー35mmフォーマットでの記録も行なえる。4Kで最高100Mbps、フルHDで最高50MbpsのXAVC Sコーデックに対応。720pでの120fps記録もできる。

EVFには新しいXGA解像度のOLEDパネルを採用。接眼光学系に両面非球面レンズを用いて、ファインダー倍率は世界最高という0.78倍を実現。ツァイスT*コーティングも施した。

新開発の42.4メガセンサーは、ギャップレスオンチップレンズの採用と、センサーガラスに施した反射防止のARコーティングにより集光率を向上。感度設定範囲はISO100-25600(拡張でISO50-102400)を実現した。

裏面照射型のセンサー構造に、回路規模の拡大や配線設計の変更も加え、CMOSからのデータ読み出しはα7R比で最大約3.5倍に高速化したという。

高耐久・低振動のシャッターを新採用。メカ振動を従来比で50%低減し、シャッター耐久は約50万回を謳う。メカシャッターを使わない静音撮影も利用できる。

AFは399点の像面位相差AFポイントを持ち、カバー範囲は世界最大としている。25点のコントラストAFも利用可能なファストハイブリッドAF。動体検知アルゴリズムも搭載し、5コマ/秒のAF追従連写を実現した。アダプター経由のAマウントレンズ撮影においても、測距点の多さ、レスポンスや追従性能の高さを発揮するという。

5軸手ブレ補正のシステム自体はα7 II同様というが、高解像度モデル向けのチューニングが行われている。ライブビュー画面の手ブレも止まる。公称の補正効果はシャッター速度換算で約4.5段分。

そのほか、モードダイヤルのロック機構、Wi-Fi/NFC機能も備える。

(本誌:鈴木誠)