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ライカ、「ライカMエディション100」をウェッツラーで披露

フィルム機「ライカM-A」、新「マクロ・エルマー90mm」と接写アダプターも

 ライカカメラAGは5月22日(ドイツ時間)、ウェッツラーの新社屋ライツパークにおけるプレスカンファレンスの中で、カメラ新機種や新レンズをお披露目した。現場で撮影できた外観写真と、現段階でわかっている製品情報をお届けする。

ライカMエディション100
ライツパーク新社屋(ドイツ・ウェッツラー)

 「ライカMエディション100」は、ライカ100周年を記念して2014年発売された「ライカS」「ライカD-LUX 6」に続く記念モデル。ボディ2台・レンズ3本のキットで、いずれもステンレススチール製という珍しいもの。限定101セットで、シリアルの下4桁がライカ誕生年から100周年にちなんで1914〜2014になっており、1914のものは現地時間5月23日に行なわれるオークションに出品される。残り100セットは6月からワールドワイドで販売するという。各単品販売の予定はない模様。国内販売に関する情報はまだない。

 同キットの内訳は、新型のフィルムカメラ「ライカM-A」(現行MPがベースというが露出計を非搭載)とデジタルの「ライカMモノクローム」に、28mm、35mm、50mmのズミルックス(F1.4)Mレンズ3本をセットにしたもの。ブラックアノダイズドのアルミで作られたリモワ製の専用ケースに収まる。

ズミルックス28mm F1.4を装着したライカM-A

 キットに含まれるズミルックス28mmは、このセットで初お目見えとなる完全新規設計のレンズ。ライカM-AにはコダックTRI-X 400(モノクロフィルム)が付属し、デジタルとフィルムの双方でモノクロ写真を楽しむコンセプトのキットと紹介されていた。

プロダクトマネージャー、ステファン・ダニエル氏が新製品を紹介した

 また、Mレンズの新製品「マクロ・エルマーM 90mm F4」も披露。沈胴式レンズなのは現行のマクロ・エルマー90mmと同じだが、こちらは“メガネ”を持たず、接写ヘリコイドを持つ「マクロアダプターM」(ライブビュー撮影用)と組み合わせることで、最短撮影距離を通常時の80cmから41cmに縮められる。アダプター使用時の最大撮影倍率は1:2。

マクロ・エルマー90mm。マクロアダプターMも併用

 マクロアダプターMは他のMレンズとも組み合わせ可能。1〜2絞り暗くなり、28mm未満のレンズには非推奨という。レンズとともに海外では6月発売予定。国内販売に関する情報はまだない。

 筆者はウェッツラーのライツパーク式典に合わせて現地入りし、ライカカメラ社の新社屋など関連イベントを取材中。後日レポートをお届けする予定だ。

5月23日にはライカ100周年を記念したオークションが開催。ライツパーク内に出品アイテムが展示されていた。写真はM3のプロトタイプ。フィルムカウンターが目立った違い
コンパーシャッター搭載のズミタール5cm F2
予想落札金額が最も高いという、ライカモーター付きのレポーター(250枚連続撮影できる)
アンリ・カルティエ=ブレッソンが所有していたというブラックペイントのM3。手にしているのは写真家のハービー・山口氏
プレスカンファレンスにエリオット・アーウィット氏の姿があった
エリオット・アーウィット氏がマグナムに所属して最初のプレスパスも目玉。同オークションは全100アイテムが出品される

(本誌:鈴木誠)