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【フォトキナ】ライカ、液晶モニターのない「ライカM Edition 60」

フルメカニカルのライカM-Aも。ズマリットMがリニューアル

 ライカカメラAGは9月16日、フォトキナ2014の会場で新製品発表を行なった。本稿では誕生60周年を迎え、今回記念モデルも登場したM型ライカに触れる。その他のシリーズの新製品については追ってレポートする。

 ライカがイベントスペースを構えるケルンメッセHall 1において、フォトキナ会期中のみ開設するライカギャラリーのオープニングが行なわれた。その中で、ライカカメラAG社主のアンドレアス・カウフマン氏が登壇し、ライカM3の登場から60周年を記念したモデル「ライカM Edition 60」を披露した。

歴代M型ライカを振り返った
ライカカメラ社主のアンドレアス・カウフマン氏がライカM Edition 60を披露した

ライカM Edition 60

 M型ライカ60周年を記念する限定モデル。ライカM-Pをベースに、ズミルックス35mmを組み合わせる。Audiとのコラボレーションによるデザイン。600台限定。

ライカM Edition 60

 ボディはステンレススチール製。液晶モニターを廃し、背面にはフィルムのM型ライカのように感度設定ダイヤルだけを設けた。画像はDNG形式のRAWデータのみ記録される。ライカMで動画記録に用いるMボタンを押すと、バッテリー残量をファインダー内に表示する。

 国内では10月以降に発売としている。

ライカM-A(Typ127)

 フィルムカメラの現行ライカMPから露出計を外したというモデル。シルバークロームとブラッククロームを用意する。国内では11月から発売予定。

ライカM-A(シルバークローム)
レンズは新ズマリット35mm

 5月に発表されたライカ100周年限定モデルに含まれていたものがレギュラー化した。限定モデルではステンレススチール製で、ライカMモノクロームとセットだった。こちらはトップカバーとベースプレートが真鍮製。

 前面に電池蓋のない意匠がクラシカル。最高1/1,000秒の布幕横走りのフォーカルプレーンシャッターを採用し、セルフタイマーはない。

露出計がないため、裏蓋部分の接点もない
参考:右がライカM6

 ファインダー倍率は0.72倍。28mm・90mm/35mm・135mm/50mm・75mmのブライトフレームが出る。

 仕様表によると、ライカビットM、ライカモーターM、ライカワインダーM、ライカワインダーM4-PまたはライカワインダーM4-2(品番10350以降)が付くとしている。シャッターダイヤルには露出計連動の溝もあった。

 ライカM-AにはコダックTRI-X400が付属。M型ライカと同じく1954年の登場から60周年を迎えた白黒フィルムだとしている。

ライカを代表する大口径レンズ2本にシルバー

 「ライカ ノクティルックス M f0.95/50mm ASPH.」、「ライカ ズミルックス M f1.4/35mm ASPH.」にシルバーアルマイト仕上げが加わる。国内では11月発売予定。

シルバーのズミルックス35mmをライカM-Pに装着。シルバークロームは国内未発売
ノクティルックス(シルバー)

 レンズ重量はノクティルックスが約770g、ズミルックス35mmが約320g。フードも同色のものが付属。

ズマリットMレンズをリニューアル

 現行ライカMレンズの中で、いくぶんクラシカルな意匠と手頃な価格のレンズシリーズがリニューアルした。ラインナップはこれまで通り35mm、50mm、75mm、90mmを用意。全て光学設計を新しくし、従来のF2.5からF2.4とした。

 外装はブラックアルマイト仕上げに加え、同シリーズ初のシルバーアルマイトも用意する。35mmのみ非球面レンズを採用。75mmと90mmは最短撮影距離を70cmに縮めた。ほかの2本は最短80cm。従来は別売だったレンズフードも同梱となった。

 国内では75mmと90mmを10月に、35mmと50mmを11月から発売する。

(本誌:鈴木誠)