拝見 写真家の機材
[防湿庫管理編]常用機材はカメラバッグ、防湿庫は棚の中に埋め込み…HARUKIさん
2020年7月21日 00:00
写真家の方々は、機材をどのように管理しているのでしょうか? 特別企画「【2020梅雨版】機材管理、保管時のポイントとは?」と連動し、当誌で執筆協力いただいている写真家の方々に防湿庫の中身や管理のコツを教えてもらいました。(編集部)
――機材の管理はどうしていますか?
基本的に普段使用する機材は、冒頭の写真にあるようにカメラバッグへ収納して管理・運用しています。使用しているカメラバッグはThinkTankPhoto。キャスタータイプとリュックタイプ合わせて7個に、カメラメーカーごとに分けて収納しています。
手持ちの機材が比較的多い方なので、カメラバッグはアタッシュタイプからキャスタータイプ、リュックやショルダーと多種多様で、新旧合わせると20個以上を所有しています。
昔使っていた4×5や8×10インチの大型カメラやレンズ類はカメラごとに中身を専用サイズにくり抜いたゼロハリバートン製の大型アルミアタッシュケースに分けてシリカゲルと一緒に入れています。全部で3個ありますが、今ではほぼ使う機会はありません。
デジタルカメラとデジタル用レンズ類は現行品しか使わない主義ですが、それでも複数メーカーや同一カメラのスペアを所有したりするので、ボディーとレンズを合わせると管理している機材の数は膨大な量になります。
――気温や湿度が高くなるこれからの時期、特別なことはしていますか?
特別な事はしていないですが、梅雨の時期などはやはり湿度が高くなりますので、機材の置き場所に気をつかったり、バッグの中にシリカゲルなどを同梱するようにしています。
――防湿庫(またはドライボックス)はいくつ使われていますか?
電子式防湿庫は1つ、ドライボックスは大きさや種類違いで複数個を使っています。
――ズバリ、防湿庫の中をみせてください
事務所の棚の1つに電源用の穴をあけて小型の防湿庫を入れています。小型でかなり古いのですが、今でも使っている唯一の防湿庫です。フィルム時代のハッセルブラッド関係は防湿庫に入れたままです。
以前は大型のモノを2つ使っていましたが、現在の事務所に引っ越してきてからは置き場所が限られているので設置出来ず、友人から小型のモノをいただいて今はコレだけを使っています。
製品は東洋リビングの「オート・ドライ」。おそらく40年近く経っていると思いますが今も現役です。
――理想の防湿庫とは? 防湿庫に求めることをざっくばらんに教えてください。
メーカーさんから出ている防湿庫はウチの置きたい場所に高さが2cmほどサイズオーバーで設置出来ないとか、奥行きがあと5cm短ければ良かったのに……、とか、ちょっとしたサイズ違いのために配置できないことが多々あるので、売れ筋のシリーズだけでもある程度の範囲ならサイズ変更をカスタムで作ってくれると嬉しいです。というか是非お願いします! あまり高価にならず10%増しくらいの追加料金で(笑)。
――これからの時期、管理面でおすすめのアイテムなどがあれば教えてください。
やはり理想的なのは防湿庫メーカーから出ている、温度や湿度の管理ができる防湿庫を使用することが一番だと思いますね。
――今回の内容に関しまして、「これは伝えたい」という内容がございましたらお願いします。
基本的には防湿庫メーカーさんの製品が最適だと思っていますので、理想は防湿庫による管理が一番だと思います。ですが、ホームセンターなどで売っているゴムパッキンつきの工具箱などにも密閉仕様になっている箱がありますし、それらはサイズ展開が豊富なので、普段あまり使わないアクセサリー類の収納に便利です。梅雨や湿度の高い時期にはシリカゲルなどを一緒に入れて保管したりしています。
ちなみに、シリカゲルも一般的なビーズ状の小分けしたもののほかに、東洋リビングが出している「モバイルドライ」(MD-3/MD-6)のように、電源供給で繰り返し使うことができる除湿ユニットなどもありますので、用途に応じて使い分けるようにしています。