6月号【乃下未帆 + オリンパス・ペンライトE-PL1】2週目
~ちょっと曲者!? 階調オート


 2週目カメラの設定、上ブロックは全てISO200。絞りF4.4~5.1、シャッタースピード1/160~1/200秒。下ブロックはISO100。絞りF5.6、シャッタースピードは1/160~1/200秒。レンズはすべて「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 L」を使用。良く使うズーム領域で同じF値になるようにし、シャッタースピードで露出をコントロールしている。焦点距離は30mm±5mmと言ったところ。個人的には単焦点が好みなのだが、さすがに「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」1本では辛いので、結果的にはズームレンズを多用した。

 撮影時のカメラの設定はRAW+JPEG以外、すべてデフォルトの状態にしている。この時、階調は「オート」だ。後でわかった話なのだが、この階調オートはちょっと曲者。筆者の場合、基本的に露出はカメラの液晶モニターで決めることが多く、このオリンパス「E-PL1」でもそうしていた。

 そして毎シーン撮影後、ノートPCでデータを確認。事務所に戻って写真をセレクト、RAW現像……という段取りで処理している。そこで気になったのは「シーンによって妙に立体感の無い肌色(顔が平らに)」に見え、これを解消するため「階調を『標準』にすると全体的に絵が暗くなる」ことだった。

 被写体や光の具合にもよると思うので、何でもこの傾向とは断定できないが、少なくともポートレートに関しては、階調を標準に設定した方が無難なように思える。RAW現像の場合は、後で変更できるので影響は無いが、JPEGのみで撮影、もしくはカメラの液晶モニターで露出を確認しているケースでは注意した方がいいだろう。この事もあって、今回は現像時、プラス側に露出しているのがほとんどだ。

 発色に関しては、以前「E-P1」で撮った時と随分印象が違い、一眼レフカメラのEシリーズとまでは行かないがE-PL1は少し派手気味。対してE-P1は地味。肌色も自然になっている。ただし、現像ソフトウェア「OLYMPUS Viewer 2」のロジックが改良されている可能性もあり、もしかすると再度現バージョンのOLYMPUS ViewerでE-P1のRAWデータを現像しなおすと同じ結果になるかも知れない。

 さて今回RAW現像は、先に書いたようにOLYMPUS Viewer 2を使ったが、もう1つ「[ib]」というソフトウェアも用意されている。イメージ的には前者が玄人向け、後者が初心者向けといった感じだ。[ib]は、まず撮った写真をibが管理しているライブラリへ取り込む必要があり、その後にいろいろな処理や管理ができる。従って筆者のようにタイムスタンプをフォルダ名にして管理している場合は扱い辛いのだが、すべてソフトウェアにお任せの場合は、便利で楽に写真を扱える仕様になっている。どちらが向いているか使い比べて欲しい。

 今週の下ブロックがこの日の水着の撮り初めだ。未帆ちゃん、まだ何となくぎこちなさがあり初々しい。と言う筆者もまだミラーレスカメラでの撮影が2パターン目。撮っていてもしっくりこない。どう撮れば撮り易いか。探りながらE-PL1を扱っていた。(つづく)

actress乃下未帆
photographer西川和久
E-PL1
M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-F5.6 L



西川和久
(にしかわ かずひさ) 1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、dwango.jp(待受)のグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!http://www.iwh12.jp/blog/

2010/6/11/ 00:00