特別企画

結ばない風呂敷「イージーラッパー」でひたすら包む

4サイズ×オリジナル柄で無限の可能性

ラッピングクロス「イージーラッパー」を借りて、あれこれ試してみた。布面どうしが張り付くようになっていて、"新世代・風呂敷"や"結ばない風呂敷"と銘打っている。

この張り付きの原理は、とても大雑把に言えばベルクロのような感じ。とはいえ、手触りに独特のザラザラ感などはなく、カメラ用ラッピングクロスとしてよくある風合い。多少の厚みもあり、これが衝撃緩和の役割も担っている。

使っていて、服の袖口にくっついたりはしなかった。勢いよく剥がせば多少は音もするが、財布やカメラバッグのベリベリに比べれば全然気にならない。

改めて実物に触れてみると、カメラユーザーだけが使っていては勿体ない可能性を感じた。なので、今回は身の回りにあるモノを思いつくままに包んでみることにした。皆さんも手にする機会があれば、包み方のセンスを磨きつつ遊んでみてほしい。

サイズは4種類。左下から、S(28cm角)、M(35cm角)、L(47cm角)、XL(71cm角)。

デジタルカメラ

まずは基本のカメラ。一眼レフやミラーレスはMサイズ以上がよさそうだ。Lサイズだと汎用性&安心感が高まる。

フルサイズミラーレスカメラ+F2.8標準ズームレンズ(Mサイズ使用)。
フルサイズ用の望遠ズームレンズ(Mサイズ使用)。

ノートパソコン

Lサイズで13インチのMacBook Proを包んでみた。ノートパソコンやタブレットの汎用ケースになるのは経済的。

ヘッドフォン

ギリギリのSサイズを使用。これぐらいの方が、小さなバッグの中では取り回しがよい。

腕時計

手首に巻いていればいいが、バッグへの収納に困る腕時計。イージーラッパーの一端を金属ブレスレットの中に通して、あとは全体を包めばOKだろう。

バックルが裏蓋を傷つけないよう、金属ブレスレットの中を通す。
Sサイズでやってみた。
あとは余った部分を巻くだけ。

複数アイテムをまとめる小技

小物をひとつずつ巻き込んでいくと、巻いた部分が仕切り&クッションになって傷つかない。普通の風呂敷やポーチと違った使いこなしが楽しい。

ケーブルを繋いだままでは端子を傷めるし、別々に管理すると紛失が怖い。
まず、ストレージを包む。
ぐるっと包んだ。
そのあと、ケーブルも巻き込む。
左右を折りたたんで固定。

1枚でどれだけの小物を守れるか、"イージーラッパー包みすぎチャレンジ"なんていうのも面白そう。

モバイルバッテリーなど小物が3つ、Sサイズのイージーラッパーが1枚。
巻くように包む。
順番に巻き込んでいくと、他のアイテムに触れない。
最後のアイテムを上からくるんで、
左右部分で固定して完成。
くっつくのは表面と裏面なので、折り方の工夫で強度が変わる。

楽器

ギターのエフェクター2台と、その間を繋ぐ短いケーブルをまとめた。愛用の楽器を末永く大切にしたい一心である。それぞれが擦れて傷つくと買い取り価格が下がるし、万が一ツマミが曲がったりしても査定に影響する。

この3アイテムを持ち歩くと想定。
1台のエフェクターをぐるっと包んで、
もう1台を上から包む。
エフェクターに触れないようにケーブルを置いて、左右から包むと
出来上がり。

中古カメラ

何を買ってしまうかわからないのが中古カメラ市。ここもイージーラッパーの出番だ。備えよ常に。

MFの望遠ズームレンズ(Sサイズ使用)。
クルクルと包んで、
出来上がり。
掘り出し価格のビゾフレックスを買ってしまうこと、ありますよね。
これも、うまいこと区切りながら1枚で保護できる(Lサイズ使用)。

そのほかいろいろ

薬のビン。どうやって出張の荷物に入れるか。
左右からクルクルと巻いて
上下から固定。Sサイズを使用。
高そうな音楽プレーヤーをAV Watch編集部から拝借。
Sサイズで余裕のラッピング。一緒にイヤフォンやケーブル類もいけそう。
オフィスに飾ってあった置物。
これをこうして……
こう。冗談はさておき、触れればくっつくのが伝わるだろう。
最後は、最大のXLサイズ(71cm角)。何が入っているでしょう?
正解:A4プリンターとケーブル。

もっと街に広がれば楽しい

イージーラッパーの価格は、サイズによるが2,000〜7,000円ほどと、実用品として手を出すには多少のハードルがある。例えばコンサートグッズなどにオリジナル柄のものがラインナップされたりすると購入のひと押しになりそうだ。そして、ツアーTシャツのような季節物より日常的に使えて嬉しい。

OEM制作を受け付けている。200枚から作れるPUプリント(一部)の例。国立科学博物館 イージーラッパー ANT
フォトプリント(全面)は100枚から作れるという。レイルマンフォトオフィス イージーラッパー
発色の良さが印象的。神戸ポートタワー フォトイージーラッパー

張り付きの耐久性は3万回だそうで、ヘタリを気にして使う必要はなさそう。糸くずなどが付着して汚れた場合は、粘着式クリーナー(いわゆるコロコロ)やガムテープで除去するとよいそうだ。

カメラは持たなくても、電子機器のひとつやふたつは誰でも使う時代。リッチなノベルティ、個人的なプレゼント、仲間意識を高めるチームグッズなど、イージーラッパーのポテンシャルがどんどん引き出されていくのが楽しみだ。

制作協力:株式会社ジャパンホビーツール

本誌:鈴木誠