イベントレポート

【CP+】ニコン、100周年記念で歴代の名機がずらり

低反射・高面精度の新保護フィルターも展示

ニコンブースでは既報の通り、デジタルカメラやレンズの100周年記念モデルを参考出品したが、100周年に合わせて歴代の名機を展示するコーナーもあった。

同社は7月25日に創立100周年を迎える。東京計器製作所の光学計器部門と岩城硝子製造所の反射鏡部門を統合し、ニコンの前身となる「日本光学工業株式会社」を設立したのが、100年前となる1917年7月25日。

そこからデジタル一眼レフカメラD500に至るまでの歴史を年表で記したほか、そこに登場するカメラやレンズの実機を展示。多くの来場者が写真に収める姿が見られた。

最初の「NIKKORレンズ」となる空撮用のAero-NIKKORを完成(1932年)
ニコンカメラの初号機で、ニコンの名前を初めて冠した「ニコンI型」(1948年)
ニコン最初のレンズ交換式一眼レフカメラ「ニコンF」(1959年)
世界初の多分割マルチパターン測光を採用した「ニコンFA」(1983年)
F一桁シリーズ初の本格的AF機「ニコンF4」(1988年)
世界で初めて水中でのAF撮影を可能にしたカメラ「ニコノスRS」(1992年)
デジタル一眼レフカメラ普及の一翼を担った「ニコンD1」(1999年)
ニコン初の35mmフルサイズセンサー搭載のフラッグシップモデル「ニコンD3」(2007年)
同社往年のカメラを思わせるスタイリングや非Aiレンズへの対応などが話題になった「ニコンDf」(2013年)
「3次元的ハイファイ」の設計思想でボケ味などにこだわった交換レンズ「AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G」(2014年)

低反射の新フィルターなども展示

ニコンブースではいくつかのアクセサリーで新製品が見られた。

「高性能レンズ保護フィルター」は超低反射というARコーティングを施すことで、従来品よりも大幅に反射を低減させたプロテクトフィルター。価格は未定だが夏頃に発売する。サイズは67/72/77/82/95mm。

ニコンイメージングジャパンと光ガラスが共同で企画した。国内のみで展開する。光ガラスはニコンのレンズを手がけるニコンの関連企業。本フィルターはNIKKORレンズにも使われる光学ガラスを採用する。

フィルターを20枚重ねて透過具合を比較していた

フィルター枠の固定方法を工夫したことで枠を取り付けた組み上げ後でもガラスの歪みが少ないとのこと。加えて、ガラスの面精度も高めている。干渉縞で面精度が見られる展示を行っており、新フィルターは従来品に比べて干渉縞にムラがなく、面精度が高いことがわかる。

撥水、撥油コートを施したほか、従来品よりも薄枠化して広角レンズでもケラレにくくなっている。

金属製ホットシューキャップの新製品も参考出品されていた。発売時期や価格は未定。

3種類ラインナップされる。1つは(写真右)2015年に発売したASC-01の色をブラックとしたモデル。他の2種類は新デザインとなっている。いずれもNikonのロゴ入りだ。

また斜めがけした状態で長さを素早く変えられるストラップも発売する。一眼レフカメラ用の幅広タイプとミラーレスカメラ用の細いタイプが用意される。

SDメモリーカード、CF、XQDメモリーカードのいずれにも対応するメモリーカードケースも4月に発売される。

カメラなどを包む「イージーラッパー」の防水タイプ参考出品されていた。イージーラッパーは、クロス自体が面ファスナーのようになっていてそのまま固定できる。

KeyMissionによるVR体験も

ブースではアクションカメラ「KeyMission」シリーズにも大きくスペースが割かれており、様々なアクセサリーを使った撮影の提案や、KeyMissionで撮影した360度映像のVR体験などに来場者が足を止めていた。

一眼レフカメラや交換レンズのハンズオンコーナー、超望遠レンズの体験コーナーも盛況だ。同社機材による写真ギャラリーコーナーも訪れたい。

本誌:武石修