【新製品レビュー】ペンタックスOptio RS1000, Optio NB1000
ペンタックスが10月に発売した「Optio RS1000」は、本体前面に着脱可能なアクリルパネルを採用。デザインシートを挟み込むことで“着せ替え”を実現したコンパクトデジタルカメラだ。実勢価格は1万2,700円。着せ替えのベースとなる本体カラーは、ブラックとホワイトの2色を用意する。
付属のデザインシートを装着したOptio RS1000(ホワイト) |
同社はデジタル一眼レフカメラ「K-r」で120通りのカラーオーダーシステムを展開していることでも話題を呼んでいるが、対するこちらは無限大のバリエーションが楽しめるとのこと。シートを装着しない状態でも、スピンドル加工を施したボディデザインを楽しめる。
同梱のデザインシート以外にも、流行柄のシートを挟んでみたり、ブランドのロゴマークが入った包装紙を利用して“お手製コラボデジカメ”としてみるのも面白いだろう。気分や服装に合わせてデザインを変えられるのは便利だ。親切なことに、切り抜き用のテンプレートも付属する。
また、無償の専用デザインソフト「PENTAX Personal Skin Designer」をダウンロードすれば、パソコンで手持ちのJPEG画像からデザインシートを作成・プリントすることもできる。対応OSはWindows XP/Vista/7、Mac OS X 10.5.1以降、10.6.0以降。Adobe AIRのインストールが必要だ。
公式Webサイトでは「クリエイターコラボ! スペシャルシート」と題し、「ロビンくんと100人のお友達」(PansonWorks)、「いたずらぐまのグル〜ミ〜」(森チャック)、「コレジャナイロボ」(ザリガニワークス)をテーマにしたスペシャルシートも配布している。
デザインシート3種類のほか、シート作成用テンプレート(左下)などのツールが付属する | PENTAX Personal Skin Designerでレイアウトを行なっているところ |
カメラとしての基本仕様は、撮像素子に有効1,400万画素の1/2.33型CCDセンサーを採用。感度はISO100からISO6400まで選択できる。レンズは35mm判換算の焦点距離27.5-110mm相当、開放F3.2-5.9の4倍ズーム。最大1,280×720ピクセル/30fpsのHD動画記録機能も備える。液晶モニターは3型約23万ドット。撮影時重量は130g。
マニュアル露出やカスタムセッティングを記録する機能は持たないが、メニュー内の「モードメモリ」機能と本体背面右下の「グリーンボタン」への機能割り当てが便利だ。筆者はISO感度設定を電源オフでも記憶するよう設定し、グリーンボタンには露出補正を割り当てた。使い方に応じて操作を工夫できるのは嬉しいポイントだ。
モードメモリ機能で記憶する項目を選択しているところ。任意の設定を起動時に再現できる |
グリーンボタンの動作選択メニュー |
グリーンボタンの出荷時割り当てである「グリーンモード」は、撮影メニューの設定に関わらず、標準設定に固定して撮影を行なえるモード。ストロボやISO感度の設定がオートになる。また、撮影可能枚数やバッテリー残量の表示が大きくなる。デジタルカメラの扱いに不慣れなユーザーが撮影する際にも便利だろう。
グリーンモードでは撮影設定をカメラ任せにできるほか、撮影画面の文字も大きくなり見やすい | グリーンモード以外の撮影画面(画像はプログラム撮影時) |
撮影後のお楽しみ機能も豊富だ。撮影画像に適用できるデジタルフィルターには「トイカメラ」、「レトロ」、「セピア」など9種類を用意。従来から搭載していた機能だが、スマートフォンのカメラアプリのような手軽さで画像加工を楽しむことができる。
撮影画像に適用するデジタルフィルターも豊富に搭載。写真はトイカメラフィルターを適用しているところ |
記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。約18.3MBの内蔵メモリーも備える。バッテリーは専用のリチウムイオンバッテリーを使用し、1回の充電で約210枚の撮影が可能だ。
バッテリー室と記録メディアスロット。SDHCメモリーカードに対応する | 付属のバッテリー「D-LI108」(右)とチャージャー |
なお、カメラとしての仕様はOptio RS1000共通だが、本体前面をカワダ「nanoblock」の土台(プレート)とした「Optio NB1000」も11月26日に発売している。実勢価格は1万9,800円。
Optio NB1000(SAFARI) | 同梱のブロックで組んだライオンを設置したところ |
nanoblockは、カワダの「ダイヤブロック」を半分の大きさとしたブロック。ひとつのポッチのサイズは4mmだ。Optio NB1000の前面はレンズやストロボなどの部分を除き、前面がnanoblockの土台になっている。Optio RS1000の着せ替えに対し、組み立てによる無限のデザインバリエーションを楽しめるモデルである。
Optio NB1000はカラーバリエーションとして「SAFARI」と「MONOTONE」を用意し、それぞれブロックの土台部分と、同梱するnanoblockのカラーが異なる。同梱のブロックだけでも楽しいが、せっかくなので市販のnanoblockセットも組み合わせて楽しみたい。
市販のnanoblock。700円前後から購入できる | オカメインコなどを設置してみた |
いずれのモデルも、ハイビジョン動画記録や画像のフィルター加工などトレンドの機能を押さえながら、実売価格は1万円台と手頃だ。これからの季節、プレゼントとして相手の好みに合わせたデザインシートやnanoblockと一緒に贈ってみるのもよいだろう。
Optio RS1000(右)とOptio NB1000(左) |
■実写サンプル
・画角
広角端 Optio RS1000 / 約2.3MB / 4,288×3,216 / 1/125秒 / F3.2 / 0EV / ISO100 / 4.9mm | 望遠端 Optio RS1000 / 約3.3MB / 4,288×3,216 / 1/8秒 / F5.9 / 0EV / ISO100 / 19.6mm |
・歪曲収差
広角端 Optio RS1000 / 約2.1MB / 4,288×3,216 / 1/50秒 / F3.2 / 0EV / ISO100 / 5.8mm | 望遠端 Optio RS1000 / 約2.3MB / 4,288×3,216 / 1/15秒 / F5.9 / 0EV / ISO100 / 19.6mm |
・最短距離
マクロモード(広角端) Optio RS1000 / 約2.2MB / 4,288×3,216 / 1/500秒 / F3.2 / 0EV / ISO100 / 4.9mm | マクロモード(望遠端) Optio RS1000 / 約2.9MB / 4,288×3,216 / 1/125秒 / F4.3 / +0.3EV / ISO100 / 8.2mm |
スーパーマクロ Optio RS1000 / 約2.2MB / 4,288×3,216 / 1/400秒 / F3.5 / +0.3EV / ISO100 / 5.8mm |
・感度
・動画
65.6MB / 1,280×720ピクセル / 30fps |
2010/12/8 00:00