【新製品レビュー】リコーCX4

〜遊べる機能が増えた10.7倍ズームの定番コンパクト
Reported by 吉森信哉

 比較的コンパクトなボディに光学10.7倍という高倍率ズームを搭載しているモデルで、レンズを含めた基本仕様や各種の機能は、前モデル「CX3」を踏襲している。その光学10.7倍ズームレンズは、28-300mm相当(35mm判換算)の広い画角をカバー。開放F値はF3.5-5.6。広角28mmをカバーする10倍以上の光学ズームともなると、レンズユニット自体も大きくなりそうだが、独自機構「リトラクティングレンズシステム」の採用により、薄さ29.4mmのボディにうまく収められている。

 撮像素子は、有効画素数1,000万画素の1/2.3型CMOSセンサー(裏面照射型)。画像処理エンジンは「Smooth Imaging Engine Ⅳ」。レンズと同様、この撮像素子や画像処理エンジンも、前モデルCX3と同じである。感度の設定は、AUTO、ISO100-3200で、CX3にはあったISO80は省略されている。そして、イメージセンサーシフト式のブレ補正機能が、CX3と比べると大幅に向上したとのこと。

 外観面では、直線的な印象のCX3と比べると、少し丸みを帯びたボディラインになっている。また、トップカバーやグリップ部の材質やパターンも変更され、シャープで男性的なイメージが強かったCX3と比べると、全体的に優しい雰囲気に変わった。

 前述のとおり、各種の機能はCX3を踏襲しているが、新しく「クリエイティブ撮影モード」が搭載された。クロスプロセスやミニチュアライズといった、最近流行りの撮影モードが含まれている。

 また、従来のシーンモードにも、新しく「夜景マルチショット」が搭載された。手持ちでの夜景撮影が前提の撮影モードで、連写した4枚の画像を合成して、高感度でもブレやノイズを抑えた写真に仕上げることができる。これも最近増えている流行りの機能である。



「トイカメラ」などのクリエイティブ撮影モード

 機能面でのトピックとなる「クリエイティブ撮影モード」は、モードダイヤルの「C」ポジションに合わせて選択する。その内容は、ダイナミックレンジダブルショット(メニュー画面では「ダイナミックレンジ」という表記)、ミニチュアライズ、ハイコントラスト白黒、ソフトフォーカス、クロスプロセス、トイカメラ、の6種類。

 なお、CX3の場合、ミニチュアライズとハイコントラストは、モードダイヤルのSCENEポジションから、ダイナミックレンジダブルショットはDRポジションに合わせることで選択できた。今回のCX4にもSCENEポジションはあるので、クリエイティブ撮影モードの搭載に合わせて、各モードの項目の一部が移動・整理された格好になる。

モードダイヤル。「C」のアイコンが新設された「クリエイティブ撮影モード」

 クリエイティブ撮影モードで、新しく搭載されたのは「ソフトフォーカス」、「クロスプロセス」、「トイカメラ」の3種類。

 「クロスプロセス」は、通常撮影とは違う色調が得られるモード。クロスプロセスという名称は、フィルムに対して異なる現像処理をわざと行なうテクニックとして知られている。CX4のクロスプロセス機能も、意外性の強い変わった仕上がりになる。効果(色調)は、ベーシック、マゼンタ、イエローから選択できる。

 「トイカメラは」は、その名の通りトイカメラで撮影したような写真が撮れるモード。コントラストが強くて色がにじんだような効果が得られる。画像の歪みや四隅が暗く写る現象も再現される。「トイカラー」という設定項目では、コントラストの強さや色調が設定でき、四隅が暗く写る現象の強弱も設定できる。

 「ソフトフォーカス」は、女性ポートレートなどに適した、やわらかい描写が得られるモード。このソフト効果も強弱が設定できる。

クリエイティブ撮影モードのひとつ「クロスプロセス」。ベーシック、マゼンタ、イエロー、の3つの効果が選択できる。ちなみに、このモードも含めたクリエイティブ撮影モードでは、選択した特殊効果とは別に、通常撮影の画像も同時記録できる
こちらもクリエイティブ撮影モードに含まれる「トイカメラ」
「ダイナミックレンジダブルショット」(DR)も引き続き搭載手持ちで連写した画像を合成する「夜景マルチショット」も

 基本仕様の面で見逃せないのが、手ブレ補正機能における補正効果の向上である。前モデルのCX3と同じイメージセンサーシフト式だが、CX3の補正効果はシャッタースピード換算で「約2段分」。それが、一新された機能によって「約3.7段分」に拡大したのである(いずれも望遠端での数値とのこと)……というか、CX3ユーザーのボクとしては「えっ、CX3の手ブレ補正機能って、その程度だったの!?」ということの方がショックだ(笑)。

 フォーカスモードでは「被写体追尾AF」が新しく搭載された。シャッターボタンを半押しすると、画面中央の枠内(AFエリア)にある被写体が追尾対象に設定される(緑色のターゲットマークが表示される)。そして、シャッターボタンから指を離すか、シャッターボタン全押しで撮影すると、被写体追尾は解除される。追従性能はまずまずだが、他社には連続して追尾を行なう製品もある。それを考えると、少し物足りなさを感じてしまう。

 なお、全般的にフォーカスモードが充実しているのも、リコーのコンパクトデジカメの特徴と言える。具体的には、マルチAFやスポットAFといった一般的なAFモードだけでなく、「MF」、「スナップ」、「無限」といった、小技の利いたMFモードも搭載しているのだ。例えば「スナップ」はピント位置を約2.5mに固定する。これはスナップ撮影などでシャッターチャンス(タイミング)を重視する者には、とても有難い仕様である。

 フォーカス関連でもうひとつ。リコーのコンパクトデジカメは、マクロ能力がとても高い。広角端で1cmや3cmまで寄れる(マクロモード時)カメラは他社にも数多くある。だが、ズーム全域でまんべんなく寄れるカメラは、ボクが知る限りリコー製品以外見当たらない。

 例えば望遠端が100mm強相当のカメラで望遠側にズームした場合、割と寄れるカメラでも30cmくらいまでしかピントが合わない。だが、CX4の望遠端は300mm相当だが、このズーム域でも28cmまで寄れるのだ。だから、花や虫などの被写体で、極端に接近しなくてもアップで撮れる。また、撮像素子サイズが小さくてボケにくいコンパクトカメラで、少しでも背景を大きくぼかしたい……そういった撮影で、リコーのコンパクトデジカメは、とても重宝する。

 CX4をマクロモードに切り換えた際の最短撮影距離は、焦点距離31mm相当(28mmでマクロに切り換えるとこの画角になる)から50mm相当までは1cm、85mm相当で2cm、105mm相当で4cm、135mm相当で7cm、200mm相当で10cm、300mm相当で28cmとなる(35mm判換算)。ちなみに、各画角での最短撮影距離は、セットアップメニュー内の「最短撮影距離表示」を「表示」に設定しておけば常時確認できる(シーンモードなどでは表示されないが)。


上級機を思わせる高い基本性能を維持

 前述のとおり、前モデルのCX3は男性的なイメージが強い直線的なボディラインだったが、CX4は丸みを帯びた優しい雰囲気のボディラインになっている。あわせて、トップカバーやグリップ部の材質やパターンも変更された。CX3のグリップ部にはダイヤモンドパターンの滑り止めが施されていて、ホールドする際の安定感に一役買っていた。それに対してCX4のグリップ部は、パターンが施されていないフラットなもの。だからといって、手にした際に不安定になる訳ではないが、ボクのようにCX3のグリップに慣れた者だと、少し物足りなさを感じるかもしれない。

 このボディラインや材質の変更に伴い、CX4はスマートさが感じられるようになったが、レンズユニット部などを見ると、やはり「一般的なスリムコンパクトとは違うなぁ」と気づかされる。28-300mm相当をカバーする光学10.7倍ということもあり、光学4倍や5倍の一般的なズームレンズと比べると、レンズユニット部がけっこう大きいのだ(鏡筒の太さなど)。その大きさも影響しているのだろうか。電源を入れて撮影可能になるまでの時間や、電源を切ってレンズ部が完全に収納するまでに、少しタイムラグが感じられる。まあ、実用上はそう問題になるレベルではないが。

優美な曲線を描くグリップのライン。CX2とCX3まであったラバー素材がなくなったのは、旧モデルユーザーにとって痛し痒しか
使用電源はCX3と同じ「DB-100」だが、撮影枚数はCX3よりも20枚多い約330枚になっている(CIPA規格準拠。画像モニター節電ONに設定)

 AFによるピント合わせは、一般の撮影距離ではさほど不満はない。だが、マクロモードで近距離まで接近した時は、フォーカス速度がけっこう遅めに感じる。しかも、一度ピント位置を越えてから、また戻してからピントが合うし……。ただし、そういう二度手間的な動作はあっても、最終的にはピントがしっかり合うことが多い。迷ったあげくにお手上げ(測距不能)でした、という不満は少ないのは良い点である。

 前述の通りクリエイティブ撮影モードは、モードダイヤルをCポジションに合わせて選択するわけだが、前モデルのCX3はそのポジションにダイナミックレンジダブルショット(DR)があった。ダイヤル設定時やその後のメニューボタン操作で撮影モードの選択画面が表示されるので、ADJ./OKボタンの上下操作で選択し、そのボタンの中央を押すかFnボタンで決定する。そして、ダイナミックレンジダブルショットやトイカメラなどは、その効果や描写が細かく設定できるので、かなり使いこなし甲斐がある。

 この他、撮影メニューが4項目登録できて迅速に呼び出せる「ADJ./OKボタン」や、高コントラスト・高解像度・sRGB比100㌫の3型液晶モニターの表示クォリティの高さなど、快適に撮影&再生できる基本仕様の高さも魅力的。また、ファイルを削除する際の操作性の良さも特筆モノだし、間違って削除してしまったファイルが復元できる「ファイル復元」機能も便利だ(操作によって復元できない場合があがる)。


手ブレ補正効果が向上

 描写は特別「すごくイイ!」という訳ではないが、高倍率ズームとしては安定した写りが得られる。広角域などは「周辺部が少しアマいかな」という印象も受けたが、そう気になるレベルではないと思う。望遠域の描写もなかなかイイ。周辺部のアマさも少なく、コントラストも十分に感じられる。

 ISO感度による画質に関しては、裏面照射型CMOSセンサーと、画像処理エンジンは「Smooth Imaging Engine Ⅳ」により、ある程度の高感度でもノイズ感の少ない好ましい描写が得られる。また、ノイズリダクション機能の設定(OFF、AUTO、弱、強、MAX)によって、高感度時の描写をより細かく調整することも可能だ。

 色再現に関しては、画像設定の標準となる「スタンダード」でもさほど不満はない。だが、地味な被写体で色にインパクトが欲しい時などは「ビビッド」に設定するとイイ。ちなみに、色再現を変えようと思ったら、スタンダードとビビッドの2種類からの選択になる(あとは、白黒とセピア)。まあ、自分で調節するカスタム設定もあるが、プリセット項目がもう1つか2つは欲しいところだ。

 さて、CX4のような望遠側に強い高倍率ズーム機になると、レンズ性能や絵作り(色再現や細部描写など)だけでなく「手ブレを起こさない」ということが、とても重要になってくる。もちろん、これはカメラやレンズの描写性能とは直接関係はないが、望遠になるほど手ブレ発生率は高まってきて(他の条件が同じなら)、「このレンズ、描写性能がイマイチかも」と思ったカットが、実はその原因が微妙な手ブレにあることも多いのだ。

 前述のとおり、CX4にはイメージセンサーシフト方式の手ブレ補正機能が搭載されていて、その補正効果は前モデルCX3の約2段分から約3.7段分へと大幅に拡大された。まあ、実際にCX3と比較してみたところ、今回のテストではそれほど大きな差は感じなかった(もちろん、補正効果はどちらも実感できた)。とはいえ、リコーの公称値を信じるなら、CX3よりもCX4の方が望遠やマクロ撮影などで安心感が高いといえるだろう。

28−300mm相当の光学10.7倍ズームレンズを搭載

まとめ

 レンズ固定式のコンパクトデジカメの場合、そのレンズの仕様や性能によって、カメラの活用範囲(用途や被写体)や撮影スタイルが大きく変わってくる。このCX4のように、比較的コンパクトなボディに高倍率ズームを搭載するカメラだと、必然的に活用範囲が広がる反面、目指す方向性というか「どういう嗜好のカメラなのか?」が曖昧になり、他社の同タイプ製品に埋没してしまう危険性もはらんでいる。

 CX4の場合、前モデルCX3と同様に「ズーム全域でまんべんなく寄れる」という、他社製品には見当たらないマクロ能力の優秀さが大きな魅力になっている。だから、高倍率ズームが威力を発揮する旅行やイベント(祭りや運動会など)だけでなく、花や昆虫などのクローズアップ撮影を楽しみたい人にもオススメなのだ。

 また、MF的なフォーカスモードが多彩なので、AFだとピントが迷いやすい被写体や状況でも不測のピンボケを防ぐことができる。これらのフォーカスモードは、電車などの車窓風景(ガラス越し)や、夜間のイルミネーション撮影(コンパクトデジカメでは、かなりの確率でAFでピントが合わない)などで、大きな威力を発揮してくれる。

 こうした機能は以前のCXシリーズから丸々受け継がれているモノなので、ボクのようなCX3ユーザーが「CX4に買い換えるか?」と言えば、ちょっと微妙なところである(手ブレ補正機能の効果の差がもっと実感できていたら話は別だが)。だが、これから新規に「コンパクトな高倍率ズーム機」の購入を考えている人にとっては、かなり魅力的な存在に映るはずだ。新設された「クリエイティブ撮影モード」の表現力と同様に、ズーム全域でまんべんなく寄れるマクロモード、高機能をウリにするGRやGXシリーズを彷彿とさせるカスタマイズ機能や優れた操作性……などの特徴も、他社のスリム系高倍率ズーム機とはひと味違う「撮る楽しさ」を与えてくれるものである。

ショートカット的な役割をする「ADJ./OKボタン」を押した際の画面。右上に表示される5つのアイコン中、右端(AE/AFターゲット移動)の機能を除く4つの機能を登録できるISOオート時の上限値が設定できるのは便利。画質を重視する時には低めに設定し、ブレ防止を重視する時には高めに設定する。ちなみに、ボクの場合だと、前者だと「200」か「400」に設定し、後者では「800」に設定することが多い
再生時にDISP.ボタンを押すごとに、各種の撮影データの表示の有無や内容が切り替わる。右は最も詳しい「ヒストグラムと詳細情報表示」で、クリエイティブ撮影モードでの詳細な設定もチェックすることができる。ズームレバーを左側に操作していくと「20分割」、「81分割」、「日付表示」と切り替わる

実写サンプル

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、別ウィンドウで800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。

・画角

広角端
CX4 / 約3.3MB / 3,648×2,736 / 1/540秒 / F3.5 / 0EV / ISO100 / WB:屋外 / 4.9mm
望遠端
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/290秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:屋外 / 52.5mm

・歪曲収差

 撮影前のスルー画面だと、広角域の歪曲収差がそれなりに目立つが、撮影画像ではそれが良好に補正されている。なお、望遠域の歪曲収差はほとんど目立たない。

広角端
CX4 / 約3.8MB / 3,648×2,736 / 1/760秒 / F3.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 4.9mm
望遠端
CX4 / 約3.7MB / 3,648×2,736 / 1/290秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 52.5mm

・感度

 背景のボケた部分のノイズ感や、花や葉の色再現などに注目しながらチェックしてみた。ボケ部分のノイズに関しては、最低感度のISO100から1段上げるごとに粒状感が粗くなるのがわかる。…が、個人的にはISO400くらいまでの粒状感なら許せるかも。色再現に関しては、最高感度のISO3200までほとんど変化(劣化)がないのは素晴らしい。ただし、花のシベ部分などの細部を見ると、ISO1600からISO3200への最後の1段階でガクンと大きく劣化する。

ISO100
CX4 / 約3.2MB / 3,648×2,736 / 1/73秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:屋外 / 52.5mm
ISO200
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/153秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:屋外 / 52.5mm
ISO400
CX4 / 約3.3MB / 3,648×2,736 / 1/380秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:屋外 / 52.5mm
ISO800
CX4 / 約3.2MB / 3,648×2,736 / 1/760秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:屋外 / 52.5mm
ISO1600
CX4 / 約3.2MB / 3,648×2,736 / 1/870秒 / F7.7 / -0.3EV / WB:屋外 / 52.5mm
ISO3200
CX4 / 約3.2MB / 3,648×2,736 / 1/760秒 / F11.2 / -0.3EV / WB:屋外 / 52.5mm

 次は、芝生部分の細部がどう描写されるかに注目しながらチェックする。ここでも最低感度のISO100から1段上げるごとに粗くなるが、その差は別カットの“背景のボケた部分”ほどは目立たない。もちろん、こういった細かい絵柄だと、画質的には最低感度のISO100で撮るのがベストだが、撮影条件や状況によってはISO400くらいまでは許せる描写だと思う。ここでもISO1600からISO3200への最後の1段階での劣化を実感する(同様に色再現は最高感度でも良好)。

ISO100
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/34秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO200
CX4 / 約3.3MB / 3,648×2,736 / 1/68秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO400
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/143秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO800
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/290秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO1600
CX4 / 約3.5MB / 3,648×2,736 / 1/570秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO3200
CX4 / 約3.2MB / 3,648×2,736 / 1/1150秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm

 ISO1600とISO3200の高感度撮影で、ノイズリダクション設定によるノイズ感や細部の描写をチェックしてみた。ボクの印象としては、「AUTO」もしくは「MAX」の描写が好印象だった。ただし、ISO1600に関しては、ノイズ低減よりも質感を重視する狙いで「OFF」という選択肢もありそうだ。

ISO1600(NR:OFF)
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/350秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO1600(NR:AUTO)
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/350秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO1600(NR:弱)
CX4 / 約3.7MB / 3,648×2,736 / 1/350秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO1600(NR:強)
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/350秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO1600(NR:MAX)CX4 / 約3.5MB / 3,648×2,736 / 1/350秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm

ISO3200(NR:OFF)
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/710秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO3200(NR:AUTO)
CX4 / 約3.3MB / 3,648×2,736 / 1/710秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO3200(NR:弱)
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/710秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO3200(NR:強)
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/660秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm
ISO3200(NR:MAX)
CX4 / 約3.5MB / 3,648×2,736 / 1/660秒 / F3.5 / 0EV / WB:屋外 / 4.9mm

・クリエイティブ撮影モード
クロスプロセス:ベーシック
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/410秒 / F8.4 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 7.5mm
クロスプロセス:マゼンタ
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/410秒 / F8.4 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 7.5mm
クロスプロセス:イエロー
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/380秒 / F8.4 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 7.5mm
クロスプロセス:通常撮影
CX4 / 約3.5MB / 3,648×2,736 / 1/380秒 / F8.4 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 7.5mm

トイカメラ(周辺減光:弱)
CX4 / 約3.5MB / 3,648×2,736 / 1/410秒 / F7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 4.9mm
トイカメラ(周辺減光:強)
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/410秒 / F7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 4.9mm
通常撮影
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/410秒 / F7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 4.9mm
トイカメラ(周辺減光:強)トイカラーOFF
CX4 / 約3.2MB / 3,648×2,736 / 1/570秒 / F8.7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 8.7mm
トイカメラ(周辺減光:強)トイカラーON
CX4 / 約3.3MB / 3,648×2,736 / 1/570秒 / F8.7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 8.7mm
通常撮影
CX4 / 約3.5MB / 3,648×2,736 / 1/570秒 / F8.7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 8.7mm

ハイコントラスト白黒
CX4 / 約3.7MB / 3,648×2,736 / 1/570秒 / F7.4 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 5.4mm
通常撮影
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/570秒 / F7.4 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 5.4mm

トイカメラ(周辺減光:強)トイカラーOFF
CX4 / 約3.5MB / 2,736×3,648 / 1/1070秒 / F4.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 10.5mm
ソフトフォーカス:強
CX4 / 約2.4MB / 3,648×2,736 / 1/380秒 / F7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 4.9mm
ソフトフォーカス:強
CX4 / 約2.9MB / 3,648×2,736 / 1/1320秒 / F4.5 / +0.7EV / ISO100 / WB:オート / 12.2mm
ハイコントラスト白黒
CX4 / 約3.2MB / 2,736×3,648 / 1/620秒 / F3.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 4.9mm

・ダイナミックレンジ比較
DR:オート
CX4 / 約3.5MB / 3,648×2,736 / 1/410秒 / F3.7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 5.4mm
通常撮影(DR OFF)
CX4 / 約3.2MB / 3,648×2,736 / 1/410秒 / F3.7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 5.4mm
DR:強(OFF)
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/620秒 / F3.7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 5.4mm
DR:強(ハイライト)
CX4 / 約3.3MB / 3,648×2,736 / 1/620秒 / F3.7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 5.4mm
DR:強(シャドー)
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/570秒 / F3.7 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 5.4mm

・夜景マルチショット

 手持ちで夜景を撮影したい場合には、シーンモード(SCENE)内の「夜景マルチショット」を選ぶといい。ただし、連続撮影される4枚の画像を合成するため、ある程度の処理時間を要する。

夜景マルチショット
CX4 / 約3.2MB / 2,736×3,648 / 1/9秒 / F3.7 / 0EV / ISO951 / WB:蛍光灯 / 5.4mm
夜景マルチショット
CX4 / 約3.3MB / 2,736×3,648 / 1/9秒 / F3.7 / +1EV / ISO1600 / WB:オート / 5.4mm
夜景マルチショット
CX4 / 約3.2MB / 2,736×3,648 / 1/8秒 / F3.5 / 0EV / ISO1600 / WB:オート / 4.9mm
夜景マルチショット(フォーカス「スナップ」)
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/10秒 / F4 / 0EV / ISO497 / WB:蛍光灯 / 6.1mm

・画像設定
画像設定:スタンダード
CX4 / 約3.7MB / 3,648×2,736 / 1/1,000秒 / F4 / -0.3EV / ISO100 / WB:屋外 / 6.1mm
画像設定:ビビッド
CX4 / 約3.8MB / 3,648×2,736 / 1/1070秒 / F4 / -0.3EV / ISO100 / WB:屋外 / 6.1mm
画像設定:白黒
CX4 / 約3.8MB / 3,648×2,736 / 1/1,000秒 / F4 / -0.3EV / ISO100 / WB:屋外 / 6.1mm
画像設定:セピア
CX4 / 約3.7MB / 3,648×2,736 / 1/1,000秒 / F4 / -0.3EV / ISO100 / WB:屋外 / 6.1mm

・そのほかの作例
追尾AFを使用
CX4 / 約3.3MB / 3,648×2,736 / 1/570秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 52.5mm
画像設定:ビビッド
CX4 / 約3.4MB / 2,736×3,648 / 1/32秒 / F3.5 / -0.3EV / ISO418 / WB:オート / 4.9mm
画像設定:ビビッド
CX4 / 約3.5MB / 3,648×2,736 / 1/290秒 / F5.6 / 0EV / ISO104 / WB:屋外 / 52.5mm
画像設定:ビビッド
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/570秒 / F3.5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 4.9mm
画像設定:ビビッド
CX4 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/350秒 / F7 / -0.3EV / ISO100 / WB:オート / 4.9mm
CX4 / 約3.4MB / 2,736×3,648 / 1/143秒 / F5.1 / 0EV / ISO161 / WB:オート / 23.6mm
CX4 / 約3.4MB / 3,648×2,736 / 1/52秒 / F5.6 / +0.7EV / ISO400 / WB:オート / 52.5mmCX4 / 約3.8MB / 3,648×2,736 / 1/133秒 / F4.8 / -0.3EV / ISO400 / WB:オート / 38.9mm
CX4 / 約3.3MB / 3,648×2,736 / 1/350秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO100 / WB:オート / 52.5mm

・動画
  • 動画作例のサムネイルをクリックすると、未編集の撮影動画をダウンロードします。再生についてのお問い合わせは受けかねます。ご了承ください。
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吉森信哉
(よしもりしんや)1962年広島県庄原市出身。東京写真専門学校を卒業後、フリー。1990年からカメラ誌を中心に撮影&執筆を開始。得意ジャンルは花や旅。1970年代はカラーネガ、1980年代はモノクロ、1990年代はリバーサル、そして2000年代はデジタル。…と、ほぼ10年周期で記録媒体が変化。でも、これから先はデジタル一直線!? 自他とも認める“無類のコンデジ好き”

2010/10/7 00:00