デジカメアイテム丼

VANGUARD「Sedona41」

アウトドアユースに最適な軽量・本格派のバックパック

 VANGUARDから新たなカメラバッグのシリーズが登場する。いずれもCP+2014で参考展示されていたもので、ラインナップは、ショルダーバッグの「SydneyII」(シドニーII)、スリングバッグおよびバックパックの「Sedona」(セドナ)、「Reno」(リノ)だ。Sedonaシリーズは本格的なアウトドア使用にも対応した仕様。いっぽうRenoシリーズはシンプルなデザインを目指したという。

Sedona41

 ここではSedonaシリーズで最小となる、14リットルのバックパック「Sedona41」を紹介したい。

アウトドアでも多彩な使い方が可能

 Sedonaシリーズはいずれも背面開きのファスナーと取り外し式のインナーバッグを持ち、2気室と1気室のどちらの使い方も可能だ。カラーはオーソドックスなブラックのほか、カーキグリーンとブルーが用意される。

 外部に一脚や三脚などを固定可能。サイドポケットと固定ストラップを備えており、一脚はフロント部に、三脚はサイド(右側)に固定する。

VANGUARDの三脚「Nivelo 244BK」(縮長412mm)を装着したところ
三脚を固定するゴムバンド部分
通常は側面の小さなハンドルに通しておくことができる
一脚はフロント部分に装着できる

 開口部は防犯を考えて背面にある。ファスナーは止水ファスナーを採用しているほか、背面は背負いやすさと通気性を考慮した形状になっている。さらに、レインカバーが付属する。

下段開口部は背面にある。80-200mm F2.8、24mm F2.8、50mm F1.4のレンズを入れてみた。なお、80-200mmはボディに装着した状態でも収納可能
止水ファスナーが用いられている
背負いやすさと通気性を考慮した形状
レインカバーが付属する。通常は底面に収納されている

 胸と腰のハーネスも各種の調整が可能。また、胸のストラップのバックルはエマージェンシーホイッスルになっている。D環を備えていて別売の各種ポーチを取りつけることもできるほか、フロント部分にマットなどを固定することも可能だ。

 肩の部分には移動中に水分補給を可能にする別売のハイドレーションバックを装着することもできる。こうしたところから、アウトドアでの使用が考慮されていることがおわかりいただけるだろう。

チェストベルト
チェストベルトのバックル部分はエマージェンシーホイッスルになっている
ウェストベルト
D環を左右に備える

 カメラバッグとして特徴的なのは、大きめのフロントポケットにタブレットを収納できることと、2気室であることを挙げることができるだろう。

フロントポケット内部。予備バッテリーとメモリーカードケース、B6サイズノートを収納することができた
上段にはミドルクラスボディと35mm F2レンズ、ステレオマイクを入れてみた

70-200mm+ボディを収納できる

 試用したSedona41は最大で70-200mm F2.8クラスの望遠ズームレンズをミドルクラスボディに装着したまま装着可能。より大容量のSedona45と同51ならばフラッグシップクラスボディに300mm F2.8レンズを装着したまま収納可能という。Sedona41でもそのほかに交換レンズ2〜3本程度とクリップオンストロボなどのアクセサリーを収納できるので、本格的な撮影に必要な機材を収めることができそうだ。

 また、ミラーレス機であればボディ2台にレンズ3本程度収めても、着替え用Tシャツやタオルなどをつめる余裕がある。インナーバッグを外して、撮影以外の用途に使っても良いだろう。

レンズをつけたままボディを収納できる
レンズつきボディを収めた時の上段
上段部分のインナーケース
インナーケースの一部が着脱可能
付属のインナーケース
インナーケースをすべて外したところ
身長172cmの筆者が背負ったところ

 筆者はどちらかというと大柄な機材が好きで、本格的な撮影では重い機材を持ち歩いていたものの、数年前に肩を痛くしてからは機材をなるべく軽くすることを心がけている(オジサンはこういうところが悲しい。体を鍛えなくちゃ)。だから本格的に使えるバッグで軽量化が図られることは、たいへんありがたい。

 トレッキングなどの本格的なアウトドアでの使用では、撮影機材以外の荷物が多いはずだ。本製品は2気室なので下段に撮影機材を、上段には食料や着替えを入れるといった使い方ができる。撮影スタイルや行程に応じて大きさを選ぶといいだろう。

常用機材をつめて気軽に持ち出してみたい

秋山薫