フォックスファイヤー「モノケロス」

カジュアルな見た目の大容量カメラバッグ

モノケロス

 アウトドア向け製品を手がけるフォックスファイヤーのカメラ用品ブランド「フォトレック」から新たなカメラバッグが登場した。ショルダースタイルの大型バッグ「モノケロス」(2万790円)だ。

 “モノケロス”とは、ギリシャ語で一角獣を指す言葉という。なかなか勇ましい響きだが、モノケロスはトートバッグのような機材へのアクセス性を確保しながら、しっかりした収納力の確保がコンセプトという。一見カメラバッグには見えないカジュアル性がありながらも、EOS-1DシリーズやD3シリーズといった大型デジタル一眼レフカメラボディに加えて、いわゆる「大三元レンズ」(16-35mm F2.8、24-70mm F2.8、70-200mm F2.8)がすべて入る収納量を持っている。

今回試した色はオレンジ。ほかにチャコールもある。内部は、ベルクロ式の仕切りで区分けしてある一般的なタイプ
24-70mm F2.8を装着したD3、70-200mm F2.8、マクロレンズ、ケース入りのストロボ(SB-900)を収納したところ。細めのレンズであれば、もう1本入る。ストロボと70-200mm F2.8を収納した部分
D700に70-200mm F2.8を装着して収納したところ。この場合、上側にストロボやレンズ(70-200mm F2.8クラス)などを入れるなど、上下2気室的な収納ができる。

 素材は600デニールのポリエステル。縫製もフォトレックらしいしっかりしたものだ。メイン収納部は、比較的堅めのクッションボックスが入っており、保護性は高そうな印象だ。内部は1気室になっているが、中級クラスのデジタル一眼レフカメラを収納する場合、仕切りのフラップを使用することで、メイン収納部の一部または全部を上下2気室に分けて使用することもできる。内部の高さは23cmほどもある。仕切りは6つ付属しており、標準状態では下側を7つのコンパートメントに分けることができる。クッションボックス内部は、明るいグレーになっており、機材の視認性も良い。

 バッグの上部両端がストラップ側に伸びているデザインを採用しており、このあたりもカジュアルに見える要因だろう。メイン収納部の開閉は1列のジッパー式。シッパーはバッグ上端の伸びた部分まであるため、口を大きく開けることができる。

 そのほか、バッグの両端に大きめのポケットを備えている。クッション材は入っていないものの、EOS 5D Mark IIやD700といった中級クラスのボディがすっぽり入るほどの大きさだ。70-200mm F2.8のズームレンズも入るため、レンズ交換の際に一時的にレンズを入れておくのに重宝すると思う。このポケットはマチが約7cmあるが、マチを最大に利用した場合、フラップ式のフタは上に被さるだけで、ベルクロで付かなくなる点に注意しなければならない。

カメラボディが入るほどのポケットを、バッグ両端に備えている。ただし、クッション材は入っていないこのポケットは、マチが最大まで広がるとフタは上に被さるだけになる
体に来る側には、A4の雑誌などが入るポケットがある
外側には収納式のインナーポケットを装備。色は黒で、使いたいときだけ引き出せるのが便利マチがあるので厚みのある物も入れることができる。ループ式のひもでバッグ本体に固定できる仕組みだ

 さて、モノケロスのウリの一つにショルダーパッドがある。幅が8cm、長さが30cm、クッションの厚みは約3cmと、カメラバッグ付属のショルダーパッドとしては異例の大きさだ。クッションの薄いショルダーパッドに比べると、実際、肩の疲れ方は違ってくる。大容量のバッグだけにうれしい配慮といえそうだ。なお、このショルダーパッドは単品でも3,990円で販売している。

3cm厚のショルダーパッドが付属する肩に掛けたところ。長さも十分ある
4点式のハンドルも装備ハンドル部分には心棒が入っており持ちやすい
ハンドルを持ったところ底面には6カ所に鋲が打ってある

 従来のカメラバッグとは違ったデザインを求めつつも、大きな容量が欲しい、といったニーズにはぴったりの製品だ。カメラやレンズを多数持ち運ぶユーザーは注目といえそう。なおフォックスファイヤーでは、姉妹品としてモノケロスより小型の「ケンタウルス」(1万6,590)も用意しているので、中級デジタル一眼レフカメラボディを使用している人はチェックしてみると良いだろう。



(本誌:武石修)

2009/6/8 00:00