- ボディ:OLYMPUS OM-D E-M5
- レンズ:オリンパスG.Zuiko Auto-S 40mm F1.4
- レンズキャップ:オリンパス純正品
- マウントアダプター:RJ Camera muk PenF-MFT RJ(muk select)
- ケース:鳥井工房 オリンパスOM-D E-M5 エバレディケース グリップLタイプ(プエブロ・グリージオ)
- ストラップ:鳥井工房 Queショルダーストラップセット(プエブロ・グリージオ)
オールドレンズのその多くは、ズシリと重い。いかにもガラスと金属の塊といった重量感は、ある種の心地よさともいえるだろう。しかしながら、実用面ではこの重量は悩みのタネだ。軽量なノンレフレックス機にオールドレンズを付けると、おしなべてフロントヘビーになってしまう。机上にカメラを置くとお辞儀してしまい、どうにも扱いづらい。こうしたフロントヘビー対策を施したカメラケースが登場した。それが鳥井工房のOM-D E-M5エバレディケースである。
鳥井工房は、2012年にスタートしたカメラアクセサリーのレザーブランドだ。OM-Dを筆頭に、OLYMPUS PEN E-P3、FUJIFILM X100、リコーGXR、新しいところではソニーサイバーショットDSC-RX100など、様々なカメラケースをリリースしている。各ケースとも仕様面でひと工夫あり、OM-Dエバレディケースはフロントヘビー対策が特徴だ。レンズ下に出っ張りを設け、重量のあるレンズを付けてもカメラが前に倒れないように配慮している。出っ張りのサイズはオーダー時に指定することもでき、メインで使うレンズに応じてサイズ調整が可能だ。
また、大きなグリップも特徴的だ。このグリップはMサイズとLサイズがあり、ウエイトのあるレンズを付けてもしっかりとホールドできる。革を重ねて芯材にしており、この芯材のコバ磨きが実にていねいな仕上げだ。まるで使い込んだ家具の木目のように鈍く輝いている。カメラアクセサリーブランドとして、コバ磨きの美しさはトップクラスだ。
ストラップも鳥井工房の製品を組み合わせてみた。ケースと同素材で、表面はダメージ加工済みのプエブロ、裏面はすべりのよいミネルバボックスを使っている。編込みで長さ調整に対応し、金具を一切使っていないのが特徴だ。このストラップはアームパーツとショルダーパーツの3ピース構成になっていて、アームパーツ単体でハンドストラップとしても使える。取り付け部分が細いので、リコーGXRのようにストラップのアイレットが狭いカメラにも装着可能だ。
鳥井工房のQueショルダーストラップセットは1万9,800円。当て革と二重リングが付属する | 先端の細いレザーを交互に通し、金属パーツを使わずに長さ調整に対応している |
取り付け部分のレザーが細いので、GXRに無理なく装着できる。GXRユーザーには貴重な選択肢となるだろう | アームパーツはハンドストラップにもなる。カラバリを豊富にラインナップしている。 |
Gズイコー40ミリF1.4は、ペンF用の大口径標準レンズだ。このレンズはそつなく端正に写るレンズだが、開放近辺ではフレアっぽい表現になる。開放と絞り込んだ状態で、描写のギャップを楽しめるオールドレンズだ。開放ではほんとりと軟らかく、F4あたりまで絞ると緻密で硬質なシャープネスを見せる。緩急使い分けのできるオールドレンズというわけだ。なお、作例はRAWで撮影し、Lightroomでストレート現像している。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなしの撮影画像(JPEG)を別ウィンドウで表示します。
E-M5は防塵防滴仕様のハイエンド機だ。最新のイメージセンサーと画像エンジンにより、画質面でもすぐれている。オールドレンズのポテンシャルを余すところなく引き出し、優秀なベースボディといえるだろう。
操作面では拡大表示の使いやすさを強調しておきたい。まずクリエイティブコントロールを起動し、シャッターボタン脇にあるFn2ボタンに拡大表示コントロールを割り当てておく。こうすると、Fn2ボタンを一度押すと拡大表示用の緑の枠があらわれ、もう一度押すと枠の部分が拡大表示される。そしてシャッター半押しで通常表示に復帰可能だ。待望のシャッター半押し復帰に対応した上、人差し指だけで拡大表示を制御できる。親指グリップ装備でウエイトのあるレンズもホールドしやすく、オールドレンズのベースボディとして使いやすいカメラだ。
2012/8/29 00:00