私はこれを買いました!

黒白プリント品質に大満足。使い分けで考えるプリンター選び

エプソン「EW-M873T」(豊田慶記)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2021年に購入したアイテムをひとつだけ紹介していただきました。(編集部)

黒白プリントのクオリティーにも満足

購入理由はそれまで使っていたプリンターが不調だったので、買い替え。

実機のプリントサンプルをチェックしてみて気に入ったのはキヤノンのimagePROGRAF PRO-G1とimagePROGRAF PRO-1000。正直に言えばこのどちらかが良かったのだけど、前者は納期の都合で、後者はデカすぎるので却下に。

エプソンのSC-PX1V(以下PX1V)も候補に上がりましたが、サイズと運用コスト、あと相当注意して使わないとローラー跡がつくことが多いなど、ちょっと気になるところもあって却下に。

一度冷静に判断しようと、使用目的と頻度をリストアップして機械的に選別していくとA3以上に対応するプリンタの必要性は低く、大判プリントの際はラボなどでプリントすれば良いと判断し、視野を広げて探してみたところ本機が候補に。

特に調整していない状態の黒白プリントではPX1Vよりも少しだけ好みだったので買いました。最後までA3対応の兄弟機EW-M973A3Tと迷いました。

良いところはフットプリントが小さいこととエコタンク搭載で運用コストが抑えられるところ。また複合機なのでちょっとしたスキャンが便利です。

気になるプリントクオリティーは、筆者的には相当高いと感じたので満足。染料+顔料インクモデルということもありモノクロプリントでも色転びの無いグレーがちゃんと出るところもGoodでした。

運用コストは本当に満足していて、A4サイズの写真を100以上プリントしてもインクは半分以上残っているし、主目的であるモノクロプリントのクオリティも十分以上に高い。複合機だから、とかエコタンクだから、という色眼鏡で判断しなくて良かったと思っています。

ハイエンドモデルのように細かい設定や特殊なアート紙へのプリントでは制限があるけれど、そういった踏み込んだ使い方をする場合にはプロラボにお任せすれば、色弱の自分が頑張ってアレコレするより良い結果が得られると判断したので、とても良いお買い物でした。

近況報告

カメラマンリターンズもお陰様で#4。私の写真展「孵化」ではたくさんの方にご来場頂きありがとうございます。写真は実際に見て全身で浴びてみると、ディスプレイで見るのとはまた違った印象になりますので、是非色々な写真展に足を運んで頂けると幸いです。

1981年広島県生まれ。メカに興味があり内燃機関のエンジニアを目指していたが、植田正治・緑川洋一・メイプルソープの写真に感銘を受け写真家を志す。日本大学芸術学部写真学科卒業後スタジオマンを経てデジタル一眼レフ等の開発に携わり、その後フリーランスに。黒白写真が好き。